Ashe店長のテニスショップ業務連絡

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錦織の長期欠場とツアーの過密日程問題

2017年08月18日 | ひとりごと

「男子テニスで世界ランキング9位の錦織圭(27=日清食品)が、右手首の腱(けん)を痛めたため、28日開幕の4大大会最終戦全米オープン(ニューヨーク)を含む今季の残り大会すべてを欠場すると16日、マネジメント会社が発表した。14日の練習で鋭い痛みが走り、今週のウエスタン・アンド・サザン・オープン(米シンシナティ)も欠場。3人の専門医に診断をあおいでいた。現時点では手術の予定はない。錦織は世界ランキングを大幅に落とすことになる。」

「14日のサーブの練習中、右手首から「プツ」っと音がしたという。あまりの痛みに、錦織はその場でうずくまったほど。顔をゆがめ、そのまま練習は中断。ベンチに引き揚げ、中尾公一トレーナーの応急処置を受けた。そのままコートから去り、全米オープンの前哨戦となるウエスタン・アンド・サザン・オープンを欠場した。」
「錦織今季欠場、古傷悲鳴「プツ」世界ランクは大下落」( 日刊スポーツ)

「先週のケガで、手首を痛めて、今年いっぱいは出られないことになりました。今はこの状態で(左手で右腕のギプスを触る)、全部、固定されています。とりあえず、3~4週間後に、ドクターに診てもらい、そこから今後、どうしていくかを決めていく予定です。皆さん、たくさんのメッセージありがとうございます。なるべく気持ちを前向きに、来年までに治したいと思います」
「錦織圭「今はこの状態」青いギプスで動画メッセージ」( 日刊スポーツ)

 「錦織が長期間、ツアーから離れるのは2009年の右ひじ手術以来で、このときは日本での手術を選択した。復帰までは、ほぼ1年かかり、59位まであがっていた世界ランキングも、52週(1年)の有効期限が過ぎ、消滅してしまった。
 仮定の計算だが、来季の開幕戦から復帰した場合、今季すでに稼いだポイント(1885点)が有効となる。今の世界ランキングに照らすと20位台前半になり、4大大会のシード(上位32人)には名を連ねる。」

「錦織、世界ランク20位台に転落か けがで残り大会欠場」(朝日新聞デジタル)

だましだましプレーしていても根本的な回復はありえません。
何とか今シーズン終了までもたせたかったのでしょうが、結局無理がたたって最悪の結果になってしまいました。

デルポトロのように手首の故障はくせになる危険性もあります。
手術は回避とのことですが、長引かないことを祈ります。

「錦織に決定的に欠けているのは、長期的な目標を立て、その目標を達成するためにメリハリをつけたスケジュールを立てることです。今年のこの大会に勝つとか、そういった目先のことではない。今後6、7年はコンスタントに世界ランクの上位にいてCMなどで稼ぎたいのか、何年かかっても構わないからグランドスラムをひとつでも取りたいのか、そういったビジョンがこれまでの錦織からはまるで見えませんでしたから。本人だけでなく、周囲のコーチやマネジメントにも問題はあるように思います。スポンサーや協会も含めてしがらみは大きいかもしれませんけど、かなりダイナミックな変化が求められる。ただ、ここで長期休養を決意したのは最終的に錦織自身です。このままではいけないと気付いたのかもしれませんし、チーム体制を含めて立て直そうという決意の表れのような気もします」

「右手首腱断裂で今季残り欠場 錦織は休養をどう使うべきか」(日刊ゲンダイ)

こう言っては酷ですが、結果的にランキングが下がることになっても、長期欠場してしっかりフィジカルを立て直す方が、長い目で見れば錦織にとってもプラスになるのではないでしょうか。
今シーズンの状態では試合に出ていても納得できる結果は出せなかったでしょう。
ただし、それはあくまで「手首の故障が完治する」ということが条件です。
もし完全に回復しないとすれば、ここまで無理に試合に出続けた代償は大きいでしょう。


錦織以外にもジョコビッチマレーワウリンカラオニッチやチリッチらの上位選手が休養、昨年はフェデラーとナダルがツアーから長期離脱しました。
現在の男子ツアーはレベルが上ってフィジカルの消耗が激しくなり、TOP選手の連戦が厳しくなっていることが実証された形です。

以前にも言いましたが、欠場者が続出したり、強行出場してもベストのプレーが見せられないようでは高いチケット代を払った観客を満足させることなど出来ません。
ひいてはテニス自体の人気を落とすことになるのは明らかです。
システムを見直す時期にきていることをツアー関係者は真剣に考えるべきです。