川べのお茶

旧ブログから引っ越ししました。
仕事のこと、暮らしのこと、時々ぼやき(?)

木のいのち

2018-10-31 | いろいろ
先日、都内での研修に向う際の事。

東京駅の真向かい、
「丸ビル」の片隅に、それはありました。



正面には15mはあろうかという、真直ぐな柱。
その足元にも
ガラスケースの中に同じような木材。


ここ丸の内の「丸ビル」は
初代が1923年(大正12年)に建てられ、1999年(平成11年)取り壊し、
その後に現在のビルが建替えられたという経歴があります。
この木材は1999年の初代ビル取り壊しの際、
地中から引き抜かれた「杭」の1本なのです。




北米産の松の木。
ガラスケースの中、防腐保存されているとはいえ、
今なお朽ちているようには感じられません。
(後方に建っている柱は金属製のレプリカ)

事実引き抜き工事の際も、非常に状態は良かったそうです。
76年もの間地中にあり、関東大震災にも耐え、
竣工当時「東洋一」とされた巨大な建物を支え続けた「木」。
(総数5000本を超えた木杭が打ち込まれていたそうです!)
木のいのちはつくづく凄いものだなあ!


こちらの展示は
丸ビルの行幸通り側のオフィス通用口にあります。
商業施設入口とは反対側ですので、少し判り辛いかもしれませんが、
機会があればご覧になってみてください。




ライトアップした東京駅。キレイですね~。
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掲載誌のお知らせ

2018-10-18 | お知らせ
今月発行の
「暮らし快適リフォームガイド・vol.6」に
技拓工房が掲載されております。



「市区で探せるリフォーム会社」のサブタイトル通り、
お住い近くのリフォーム会社を探すガイド本です。
書店等でご覧になりましたら、
ぜひお手元に!
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御殿場散歩その2

2018-10-16 | 取材
前回の続きです。


旧岸邸から車で2~3分ほど、
「秩父宮記念公園」に到着です。

秩父宮記念公園
昭和16年8月から約10年間、
秩父宮(昭和天皇弟宮)両殿下が実際にお住まいになられていたご別邸を、
秩父宮妃勢津子殿下が平成7年8月にお亡くなりになられた際のご遺言により
御殿場市に御遺贈された約1万8千坪の敷地面積の公園です。


ヒノキ林のエントランスから


水引草の咲く石畳の小道を抜けると


見事な枝垂桜のもと、


堂々たる茅葺の建物が建っています。




 下の広場から

見事な茅葺のこの建物は、
享保8年(1723年)に御殿場市内に建てられた民家を移築し、
内部を改装して
居間・応接室・書斎として
実際に宮様ご夫妻が別邸としてお住まいになっていたものです。


前庭の正面には富士山。
(残念、ちょっと隠れてしまった)



内部は
土間を改装したクラシカルな応接間、


昔の面影を残す囲炉裏の間。


何とも趣のあるステンドグラス。



300年近く前の建物が、
メンテナンスされ美しく保たれていました。
もちろん内部は改装を重ねた事と思いますが、
構造体はおそらくはあまり変わらないかと思います。
本当に「木の生命(いのち)」って、手入れ次第だなあ!


この公園は「花の公園」としても有名で、
訪れた際は秋の花々が咲き乱れていました。

さざんか

水引草

なんでしょう、鮮やかな紫の実と可憐な花


シュウメイギク



併設する新館は今は記念館となっており、
秩父宮両陛下のあゆみなどがパネル展示されているのですが、
その一角に


妃殿下専用の浴室が!

春には中庭の桜を眺めてのご入浴だったそうですよ。
優雅だわあ。
(専用の浴室、憧れです)
(自分で掃除しなくていいなら。爆)


自宅のある埼玉西部からは
車で約1時間半、
お天気にも恵まれたショートトリップでした。




秩父宮記念公園HP → 
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御殿場散歩

2018-10-13 | 取材
我が家の日曜BSの定番「百年名家」にまたも(社長が)触発され、
御殿場へプチトリップ。
(インター付近のアウトレット渋滞が凄かった!)




茅葺の山門から美しい竹林のアプローチを進みます。

その先の雑木林を抜け、ぱっと視界が広がると、


ゆったりとした車寄せの向こうに、
そっけないほどすっきりとした邸宅が現れます。


1960年代安保闘争の時代、首相を務めた
岸信介の別邸です。
(岸家長女は安倍現首相のお母様)
(幼いころの安倍サンも遊びにきたのかしら)
設計は近代数寄屋の第一人者といわれる、吉田五十八(いそや)。
施工はこれも業界では名高い、水澤工務店。
(こちらの会社は坪ン百万以下の依頼は受けないとか
築約50年ほどの、吉田五十八の晩年の名作と言われています。

庭側からの風景。
左から、茶室・居間・食堂。

  東山旧岸邸・HPよりお借りしました

建物は、ただもう「端正」の一言。
無駄な線というものが一つもなく、
ぎりぎりまで引き絞った「引き算」の建物という印象です。
それでいて緊張させられることは無く、
ゆったりとくつろげる、
豊かな空気が流れているように思いました。
さる著名な外国の建築関係の方が
「エクセレント・・」と呟いたというエピソードも頷けます。


そして各室から眺める、庭園の見事なこと。
それも
床に、ソファに、食堂の椅子に座った時、
それぞれ一番美しく景色が映えるよう、
開口を吟味しているそうです。


居間から、ソファ目線です(余計なヒトが入ってる 笑)
テーブルに映り込む景色も計算済み。すごい。
もちろん家具も設計してます。



こちらは食堂の大テーブル越しから。
中央のモミジの奥には小川が流れ、
さらさらと音も楽しみます。


庭に向う大開口の建具部は、

雨戸・網戸・サッシ・障子、すべて引き込みできます。
(結果、この枠部分のブ厚いこと!)

ちなみにこのサッシ、
設計事務所物件でよく採用する木製サッシではなく、
なんとアルミサッシです。
冬は寒さ厳しい土地柄を踏まえてなのでしょうか、
工業製品も積極的に取り入れる姿勢は、
僭越ですが「若々しい感性だなあ」と思いました。
(壁にも一部、塩ビクロスが使われていました)
ただ当時はアルミサッシは出だしの頃、
生地のままのいわゆる「アルミ色」しかなかったところを
設計者がメーカーに特注色として作らさせたとか。
これ、現在の「ブロンズ色」の最初だそうです。
(ただのアルミサッシじゃない、さすがだ・・)


そうしてこの建具。

食堂の壁沿い、カトラリー入れとして使用されていたそうですが、
(右の格子部には空調設備が隠されています)
この納まりを見て下さい。

(職員さんに開けて見せて頂きました)


窓枠・障子の桟など全て面取り、あくまですっきりと見せています。

(うまく写せなかったのですが、巾木まで面取りしてましたよ・・)


・・・圧巻。
社長と二人、
ただただ唸っておりました。

そして建築自体ももちろんですが、
その維持管理も素晴らしい。
大開口の引戸の滑らかな納まり、
狂いの無い建具、無垢の床板。
携わった職人の技術もさることながら、
丁寧に手を入れてきた軌跡が判るような、
家に対する「愛情」を感じさせる建物でした。





ここは現在、和菓子の「虎屋」さんが維持管理されています。
同じ敷地内には「とらや工房」として和カフェがあり、
シゲキされた頭を休めようかと思ったら、

この行列!
和菓子とお茶のセットの為に
2時間待つ情熱はございませんでした・・・。
(この建物も「都市景観賞」受賞作です)



利休さん?に見送られつつ、
次の場所へ。



東山・旧岸邸HP → 

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川島町・H様邸、地鎮祭。

2018-10-06 | 現場のこと
やっと猛暑が終わったかと思えば、
台風ラッシュ。


しかしこの日はピンポイントで晴れました!


 素晴らしい青空に、色づき始めた柿の実が映えます。


準備をする足元の泥濘っぷりに、
前日までの悪天候が偲ばれます・・・。




爽やかな陽光のもと、
川島町・H様邸の地鎮祭が粛々と執り行われました。


小さいお子様のいらっしゃるH様ご夫妻は、
家づくりにあたり、
ハウスメーカーや地場ビルダーなど複数社ご覧になり検討されたそうです。
が、どれもピンと来ず、
最終的にはネット検索されて当社にいらっしゃいました。

幸いにも当初からお出ししたプランを気に入って下さり、
順調にご契約の運びとなったのですが、
さあ、それからが長かったのです。
(土地はお役所(申請)関係が絡むと、ほんとに手間取ります)

やっと迎えたこの日は
天にも寿がれたまさしく「佳き日」。
ご夫妻はもちろん、
列席の皆様の晴れ晴れとした笑顔が印象的でした。

これからいよいよ工事が始まります。
無事のお引渡しまで、
H様、奥様、どうぞよろしくお願い致します!





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