我が家の日曜BSの定番「百年名家」にまたも(社長が)触発され、
御殿場へプチトリップ。
(インター付近のアウトレット渋滞が凄かった!)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/f0/1509d714750ddffb8e3b511672061141.jpg)
茅葺の山門から美しい竹林のアプローチを進みます。
その先の雑木林を抜け、ぱっと視界が広がると、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/84/8fe1af8d14eacbf77d692ce7f16428fa.jpg)
ゆったりとした車寄せの向こうに、
そっけないほどすっきりとした邸宅が現れます。
1960年代安保闘争の時代、首相を務めた
岸信介の別邸です。
(岸家長女は安倍現首相のお母様)
(幼いころの安倍サンも遊びにきたのかしら)
設計は近代数寄屋の第一人者といわれる、吉田五十八(いそや)。
施工はこれも業界では名高い、水澤工務店。
(こちらの会社は坪ン百万以下の依頼は受けないとか
)
築約50年ほどの、吉田五十八の晩年の名作と言われています。
庭側からの風景。
左から、茶室・居間・食堂。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/38/8f4a4dab8e1b5d9467f32f6110e9c0cc.png)
東山旧岸邸・HPよりお借りしました
建物は、ただもう「端正」の一言。
無駄な線というものが一つもなく、
ぎりぎりまで引き絞った「引き算」の建物という印象です。
それでいて緊張させられることは無く、
ゆったりとくつろげる、
豊かな空気が流れているように思いました。
さる著名な外国の建築関係の方が
「エクセレント・・」と呟いたというエピソードも頷けます。
そして各室から眺める、庭園の見事なこと。
それも
床に、ソファに、食堂の椅子に座った時、
それぞれ一番美しく景色が映えるよう、
開口を吟味しているそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/b4/f63ac53856fe3d9894cfb6e93efe6df4.jpg)
居間から、ソファ目線です(余計なヒトが入ってる 笑)
テーブルに映り込む景色も計算済み。すごい。
もちろん家具も設計してます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/d5/c0de3c039f84b18f63ec21d4391884f1.jpg)
こちらは食堂の大テーブル越しから。
中央のモミジの奥には小川が流れ、
さらさらと音も楽しみます。
庭に向う大開口の建具部は、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/4f/3b2aa523e2779015e7efbd543e8a2106.jpg)
雨戸・網戸・サッシ・障子、すべて引き込みできます。
(結果、この枠部分のブ厚いこと!)
ちなみにこのサッシ、
設計事務所物件でよく採用する木製サッシではなく、
なんとアルミサッシです。
冬は寒さ厳しい土地柄を踏まえてなのでしょうか、
工業製品も積極的に取り入れる姿勢は、
僭越ですが「若々しい感性だなあ」と思いました。
(壁にも一部、塩ビクロスが使われていました)
ただ当時はアルミサッシは出だしの頃、
生地のままのいわゆる「アルミ色」しかなかったところを
設計者がメーカーに特注色として作らさせたとか。
これ、現在の「ブロンズ色」の最初だそうです。
(ただのアルミサッシじゃない、さすがだ・・)
そうしてこの建具。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/98/d3c7886d12ef30dbc65e4c1f9f304904.jpg)
食堂の壁沿い、カトラリー入れとして使用されていたそうですが、
(右の格子部には空調設備が隠されています)
この納まりを見て下さい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/fb/43131260bdd9bced732260a2ecf978d6.jpg)
(職員さんに開けて見せて頂きました)
窓枠・障子の桟など全て面取り、あくまですっきりと見せています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/85/b5bb964545c60432b8dd6a6b809df48a.jpg)
(うまく写せなかったのですが、巾木まで面取りしてましたよ・・)
・・・圧巻。
社長と二人、
ただただ唸っておりました。
そして建築自体ももちろんですが、
その維持管理も素晴らしい。
大開口の引戸の滑らかな納まり、
狂いの無い建具、無垢の床板。
携わった職人の技術もさることながら、
丁寧に手を入れてきた軌跡が判るような、
家に対する「愛情」を感じさせる建物でした。
ここは現在、和菓子の「虎屋」さんが維持管理されています。
同じ敷地内には「とらや工房」として和カフェがあり、
シゲキされた頭を休めようかと思ったら、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/2f/77e30f30c518cfee20d17eb17ee2f542.jpg)
この行列!
和菓子とお茶のセットの為に
2時間待つ情熱はございませんでした・・・。
(この建物も「都市景観賞」受賞作です)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/23/b948fc188ac70ae9690ba86bb6771bae.jpg)
利休さん?に見送られつつ、
次の場所へ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/ab/26769a3e8fd90fc01a36e3dc86434b78.jpg)
東山・旧岸邸HP → ☆
御殿場へプチトリップ。
(インター付近のアウトレット渋滞が凄かった!)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/f0/1509d714750ddffb8e3b511672061141.jpg)
茅葺の山門から美しい竹林のアプローチを進みます。
その先の雑木林を抜け、ぱっと視界が広がると、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/84/8fe1af8d14eacbf77d692ce7f16428fa.jpg)
ゆったりとした車寄せの向こうに、
そっけないほどすっきりとした邸宅が現れます。
1960年代安保闘争の時代、首相を務めた
岸信介の別邸です。
(岸家長女は安倍現首相のお母様)
(幼いころの安倍サンも遊びにきたのかしら)
設計は近代数寄屋の第一人者といわれる、吉田五十八(いそや)。
施工はこれも業界では名高い、水澤工務店。
(こちらの会社は坪ン百万以下の依頼は受けないとか
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ase.gif)
築約50年ほどの、吉田五十八の晩年の名作と言われています。
庭側からの風景。
左から、茶室・居間・食堂。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/38/8f4a4dab8e1b5d9467f32f6110e9c0cc.png)
東山旧岸邸・HPよりお借りしました
建物は、ただもう「端正」の一言。
無駄な線というものが一つもなく、
ぎりぎりまで引き絞った「引き算」の建物という印象です。
それでいて緊張させられることは無く、
ゆったりとくつろげる、
豊かな空気が流れているように思いました。
さる著名な外国の建築関係の方が
「エクセレント・・」と呟いたというエピソードも頷けます。
そして各室から眺める、庭園の見事なこと。
それも
床に、ソファに、食堂の椅子に座った時、
それぞれ一番美しく景色が映えるよう、
開口を吟味しているそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/b4/f63ac53856fe3d9894cfb6e93efe6df4.jpg)
居間から、ソファ目線です(余計なヒトが入ってる 笑)
テーブルに映り込む景色も計算済み。すごい。
もちろん家具も設計してます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/d5/c0de3c039f84b18f63ec21d4391884f1.jpg)
こちらは食堂の大テーブル越しから。
中央のモミジの奥には小川が流れ、
さらさらと音も楽しみます。
庭に向う大開口の建具部は、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/4f/3b2aa523e2779015e7efbd543e8a2106.jpg)
雨戸・網戸・サッシ・障子、すべて引き込みできます。
(結果、この枠部分のブ厚いこと!)
ちなみにこのサッシ、
設計事務所物件でよく採用する木製サッシではなく、
なんとアルミサッシです。
冬は寒さ厳しい土地柄を踏まえてなのでしょうか、
工業製品も積極的に取り入れる姿勢は、
僭越ですが「若々しい感性だなあ」と思いました。
(壁にも一部、塩ビクロスが使われていました)
ただ当時はアルミサッシは出だしの頃、
生地のままのいわゆる「アルミ色」しかなかったところを
設計者がメーカーに特注色として作らさせたとか。
これ、現在の「ブロンズ色」の最初だそうです。
(ただのアルミサッシじゃない、さすがだ・・)
そうしてこの建具。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/98/d3c7886d12ef30dbc65e4c1f9f304904.jpg)
食堂の壁沿い、カトラリー入れとして使用されていたそうですが、
(右の格子部には空調設備が隠されています)
この納まりを見て下さい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/fb/43131260bdd9bced732260a2ecf978d6.jpg)
(職員さんに開けて見せて頂きました)
窓枠・障子の桟など全て面取り、あくまですっきりと見せています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/85/b5bb964545c60432b8dd6a6b809df48a.jpg)
(うまく写せなかったのですが、巾木まで面取りしてましたよ・・)
・・・圧巻。
社長と二人、
ただただ唸っておりました。
そして建築自体ももちろんですが、
その維持管理も素晴らしい。
大開口の引戸の滑らかな納まり、
狂いの無い建具、無垢の床板。
携わった職人の技術もさることながら、
丁寧に手を入れてきた軌跡が判るような、
家に対する「愛情」を感じさせる建物でした。
ここは現在、和菓子の「虎屋」さんが維持管理されています。
同じ敷地内には「とらや工房」として和カフェがあり、
シゲキされた頭を休めようかと思ったら、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/2f/77e30f30c518cfee20d17eb17ee2f542.jpg)
この行列!
和菓子とお茶のセットの為に
2時間待つ情熱はございませんでした・・・。
(この建物も「都市景観賞」受賞作です)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/23/b948fc188ac70ae9690ba86bb6771bae.jpg)
利休さん?に見送られつつ、
次の場所へ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/ab/26769a3e8fd90fc01a36e3dc86434b78.jpg)
東山・旧岸邸HP → ☆