「電流が走ってるのさ」とうちゃんがエレキギターにしびれる訳を

今から１７年前。
ＴＢＳが『イカ天』の放送を開始し、
日本中がバンドブームに沸いたころ、
押し入れで眠ってたエレキギターを
引っぱり出してきたおとうさん方は、
けっこう多かったんじゃないでしょうか。
青春よ、もう一度！　
と、ばかりに、旧友が集結。
演奏する曲といえば、
ベンチャーズのカバーばっかりなんですけど。

新生キング・クリムゾンに加入した
エイドリアン・ブリューの
エレファント・ギターに憧れて、
その昔、私も通販でギター教習セットを
買ったことがありました。
安物のギターとアンプと教本がいっしょのヤツ。
ギターを弾きながら恍惚の表情を浮かべる
パーマ頭のにいちゃんの写真が、
よく雑誌広告に載ってましたよね。

なけなしの貯金をはたき、いざ、申し込み！
１週間後、ついに念願のギターが我が家へ！
はるばるやって来たギターを
うやうやしく巨大な箱から取り出したところ、
あれ？　なんかおかしい…。
なんと、信じられないことに、
ネックがバキッと折れてたんですよ。
もう、副え木やギプスが必要なくらい。

意欲満々だった私は、
なんだかやる気までへし折られたようで、落胆。
即、返品しましたよ。
私がギター少年の夢を捨て、
テクノ方面に走った理由は、
こんなところにあったのかもしれません。