オリジナル料理はいいけど晩メシで実験すんのやめてくんない？

私は眉毛の太いむさ苦しい男ですけど、
料理のセンスはかなり繊細なんですよ。
肉じゃがなんか作らせたら、
「あっぱれじゃ、ワッハッハッ！」と、
海原雄山が雄叫びを上げるでしょうね、おそらく。
武蔵小山あたりに、
肉じゃが処《びっきい》でも開店しようかな？
と、まずは自画自賛。

しかし、そうは言っても、
もっぱらレシピを見ながらの調理なので、
アドリブ料理などはちょっと苦手。
その点、主婦のみなさまが
冷蔵庫の中の残り物をかき集めて、
てきぱきとごちそうを作るのには
とても感心させられます。
あり得ない素材の組み合わせでも、
味つけでまあまあ食えるようにしちゃいますからね。
食のイリュージョンマジックですよ。
ミセス・カッパーフィールドですよ。

そこそこ料理を極めれば、
オリジナルクッキングにも挑戦したいところ。
その意気込みはわかりますが、
できることなら改良に改良を重ねた上で、
食えるもんだけ食卓に並べてください。

《生ゴーヤーとパクチーのサラダ》

《舌平目とにんにくの煮っ転がし》

《塩辛と明太子のヨーグルト和え》

こんな料理をいきなり突き出されたら、
私、飛んでイスタンブールに行っちゃいますから。