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化石の日記Ver.2

ミーハーのたわごと。
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関口義人「オリエンタル・ジプシー」青土社

2011-09-07 23:27:54 | 読んだ本とか
3日の日記で、「ジプシーを訪ねて」(岩波新書)を

食い足りなさを感じる

なんて書いてしまいましたが、


なんでかというと、同時進行でこの本を読んでいたから…


知られざる、西アジアのジプシー「ドム」については

こちらの方が断然読み応えがあります!



ジプシーを追ってシリア、ヨルダン、レバノン、トルコ、

イラン、ギリシア、イタリアを取材されているのですが…



アラブ諸国に行きたかったので…

超個人的に


シリア:イスラム保守(看板などの表記はほとんどアラビア語)

ヨルダン:シリアに気をつかいつつ欧米化(英語表記も見られる)

レバノン:まるでヨーロッパの観光地を思わせる街並み

といった比較は非常に参考になりました。


この中で一番行きたいのがシリア(ウマイヤドモスク…)なので

やはり、アラビア語しっかり勉強せねば…


話しはそれてしまいましたが、

ヨーロッパの「ロマ」が、見た目的に目立つ存在であったり、

支援をするNGOがかなりあったりなど

アプローチしやすいかはともかくとして、

見つけやすい存在であるのですが、



西アジアの「ドム」はというと

見た目的に同化しやすい、

難民や、ベドウィンなどの遊牧民と区別がつきずらい

というわけで、存在すら知らない人がほとんどで、

取材は困難に困難を極める…



「ロマには差別と迫害、ドムには無視と否定が立ち塞がった」


という一文には、かなりの重苦しさを感じました。



あと、トルコの項目では、

クルド人についての本を読んだときも感じたのですが

意外にもトルコは他民族国家…

しかもそれが音楽的にかなりの豊かさをもたらしています。


このあたりはイスタンブールに行ったとき、

気がつかなかったことなので

次回の行くときの宿題にしたいです。


それにしても、まったく違った角度からアラブ諸国が見えるし、

「ドム」という未知の領域に踏み込んでいくレポートは

まるで推理小説を読むような面白さでありました。



写真は2009年ブルガリアを旅したときのもの。

プロヴディフでの、お花屋のおばちゃん。

今にして思うと、ロマだった。。。