先日、友人から受けた相談。
彼はとある企業に勤めるサラリーマンで、つい最近、他の部署から異動してきた上司は異動と同時に昇進したいわゆる“なりたて上司”
その上司の言動について相談を受けた。
その上司は「何かあれば何でも相談してほしいし、自分に至らないことがあれば何でも言ってほしい」と言っていたので、実際にその上司の部下に対する注意の仕方について指摘すると「俺のやり方が気に入らないなら辞めてもらって構わない」と言われたそうな。
これだけを見るともうただひたすらひっちゃかめっちゃかだね。
ただ、ちょっとだけわかるような気もする。
もうお気付きのとおり、この2つの発言はおそらくこの上司の本音とたてまえのように見える。どちらが本音でどちらがたてまえなのかは一目瞭然だと思うが。
「何かあれば~」はたてまえというか、おそらく彼の中にある模範解答であり理想の上司像なんだと思う。でも、現実はなかなかうまくいかなくて焦って追い詰められてちょっとイライラして、本音に近い感情が<それを相手がどう受け止めるか>を考える余裕もなく発せられたのが「俺のやり方が~」だと思うの。
誰だって、最初からうまくいかない。いくわけがない。
なのに、一生懸命やっているのになかなか結果が伴わないと焦りが生じ、イライラして、すると余計にうまくいかなくなるからさらに自分を追い詰め・・・という悪循環は誰でも経験したことがあるだろう。
おそらくこの上司もそういう状態に陥っていて、そこに気付いていない、あるいは気付いていても認めたがらない状態なんだと思う。
という原因が見えてくるとどう接すればいいかが見えてくるはず。
だから、表面的に出ている行動だけじゃなく、その内側に潜んでいる感情を受け入れ理解しようとする気持ちがお互いの距離を縮めていくのだと思う。