南米料理と音楽の店 ペーニャあまんかい

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マルビナス島

2007-02-16 04:31:14 | 南米の映画Pelicula
アルゼンチンの南東沖にぽっかり浮かぶマルビナス島、日本では新潟県の面積に相当する島。
この小さな島を巡り、82年に勃発した世界的にはフォークランド戦争、アルゼンチンではマルビナス戦争と呼ばれた戦争の帰還兵を描いた映画「ステイト・オブ・ウォー」を観ました。

以前、テレビでこの戦争のドキュメンタリーを放映していましたが、最新鋭の兵器を試すための戦争だったと位置づけられていました。
もう力の差は歴然、アルゼンチン対イギリスではなく、アルゼンチン対NATOというとんでもない戦争に突入し、夏服、運動靴のまま厳寒の島に送られ犠牲になった兵士たち。
戦争が終わって国民的英雄として祖国に迎えられるものと思っていたら、待っていたのは母親だけ。
帰還兵の自殺は後をたたなかったそうだ。シルビオの知人、親戚もマルビナスに送られたと聞きました。この戦争によって軍事政権への以前からの批判がさらに高まり、悪名高きアルゼンチンの軍事政権は終焉を迎えることになるのです。

印象に残ったシーンは、絶望し憔悴しきったアルゼンチン兵士が汚れたボールを見つけてサッカーをする場面。イギリスによってもたらされたサッカーによって、つかのまのあいだ、心が癒される アイロニーに満ちたシーンでした。

Viva la patria 祖国万歳。
いつも思う。誰のための戦争だろうと
声高らかに平和を唱える前に自分自身に問うてみる
果たして己の中に平和があるのだろうかと

「ステイト・オブ・ウォー」
Iluminados por el fuego
(2005年アルゼンチン/スペイン)



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