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『奄美八月踊り唄の宇宙』 (南島叢書 94) [単行本]清 眞人 (著), 富島 甫 (著)

2013年07月21日 | 本と雑誌

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『奄美八月踊り唄の宇宙』 (南島叢書 94) [単行本] 
清 眞人 (著), 富島 甫 (著)

図書館 郷土コーナー 7月の新着図書

これは読了から、少し時間が経ってしまいました。(やはり感想は読了直後に書くのがよさそうだ。後日若干追記したい コメント欄に追記)

二人の著者の出会いそのものが、タイトルの『奄美八月踊り唄の宇宙』のように思える。

人生をかけて八月踊りとその唄を保存してきた島在住の著者(90歳)と、
もう一人の著者の哲学者が出会う。

大学のゼミの学生達を連れて訪れた父方の祖父の出身地(奄美瀬戸内町)での出会い。

今を取り逃がしたら二度とできないという思いで、ふたりは本書を作る。

軍事訓練に明け暮れながらも命がけで古仁屋の八月踊りとその唄を残そうと努めてきた90歳の著者の記録。

その「記録への意思」に感銘をうけ、何度も彼の元を訪れた教授が、歌詞に徹底した民俗学的、文学的考察を付ける。

二人の「掛け合い」は、類書に例をみないほど徹底されていて、「対象」ではない「主体」としての八月踊りとそれを担ってきた奄美人が躍動感のある文章でつづられている。とても知的な刺激を受けたる。

いままでの正確な対訳だけでは、今ひとつわからなかったシマ唄のすごさが浮き彫りになる。シマ唄に特に興味のない人でも十分刺激的だとう思う。

対訳以外の八月踊り唄論 探訪記にも多くの頁が割かれ、読ませてくれる。

奄美八月唄はいかに本州(ヤマト)の近世民謡と異なるか~~赤松啓介と折口信夫を手掛かりに p161

amazonのページには、まだ画像も、内容紹介も、カスタマーブックレビューもないのだが、タイトルで検索すれば、著者のウェブサイトや出版社の紹介記事など、立ち読みのできるページもあり、わりと詳しく読むことができる。

八月踊りでyoutube検索しても最新の映像を見ることができる。

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古代日本でおこなわれていたといわれる「歌垣」は本州ヤマトでは既に平安朝末期には姿を消してしまったといわれるが奄美全島では、それが昭和三八年頃までは、正月にも勝る秋の豊年祭の集落挙げての中心行事として生きていたのだ。

奄美の八月踊りと唄が、いまでも私たち現代人のこころを強く打ち、私たちの生活に欠けているものと痛烈に教えてくれる力をもっているのはなぜか。

薩摩からも、そして琉球沖縄にもない、地理的に権力から遠く離れた奄美の比類なき八月踊りの伝統。

奄美群島全体が世界自然遺産に登録される機運が高まるなか、
万葉時代の「歌垣」=相聞歌の魂をそのままに永らく生きつづけてきた奄美八月踊り唄の伝統は、奄美の自然と一体なのではないだろうか、と考えさせる。

amazon 登録情報

単行本: 250ページ
出版社: 海風社 (2013/06)
ISBN-10: 4876160244
ISBN-13: 978-4876160242
発売日: 2013/06

=====amazon で見る

奄美八月踊り唄の宇宙 (南島叢書 94)
価格:¥ 2,100(税込)
発売日:2013-06


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3 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
本は滅多に読みませんがご紹介の物は是非読んでみ... (奄美かなしゃ)
2013-07-21 22:59:25
本は滅多に読みませんがご紹介の物は是非読んでみたいと思います。。又ご感想をお聞かせ頂ければと読む前に催促では。。読者失格ですね。。
返信する
奄美かなしゃ さん、コメントありがとうございます。 (管理人)
2013-07-23 10:47:51
奄美かなしゃ さん、コメントありがとうございます。

本書まえがきで

唄と踊りの本質は「掛け合い」にあり、と直感した著者の次の気付き、
「一見独演的に歌われ演じられることの多い今日の歌や踊りにあっても実は変わることがない」

ここに強くひかれ、探訪記を一気に読みました。

まえがきは、つづけて、

歌と踊りの根源には常に掛け合いの力が潜む。
人を突き動かす掛け合いの潜勢力(ポテンシャル)。
奄美の芸能の伝統に触れるとそれが痛いほどわかる。

この箇所で私は、奄美かなしゃさんのアートにもいえることではないだろうか、と考えました。

あと印象に残ったところだけを抜き出しても
多岐にわたりかつ深いので、
私はよく理解しきれていないと思うのですが、返却の期限ですので、あとひとつだけ、

奄美八月唄はいかに本州(ヤマト)の近世民謡と異なるか~~赤松啓介と折口信夫を手掛かりに p161

古代日本の少なくとも祭儀的な場において、承認保証されていた「男女の物諍(いさか)い、男女の活き活きとした対等性と自由な相互批評性」

それが、実際のシマ唄の対訳の解説で具体的に
わかって、シマ唄(人)に対する見方が少し変わった気がしています。

「八月唄における女性優位」p167 も、これに関連しておもしろいです。

「笠利の女唄者鶴松の歌試合」p170 は、これまで読んだ対訳に比べ痛快さが倍増です。
返信する
みへ~でぃろ。ありがたさんでした。 (奄美かなしゃ)
2013-07-23 12:00:09
みへ~でぃろ。ありがたさんでした。
八月踊りと伺って直ぐに昔はお盆が年に2度有った事に触れているのではと。。
。人を突き動かす掛け合いの潜勢力(ポテンシャル)
とても興味があります。
アフリカなど国々の先祖民達が輪になって踊って唱えている様子に似ている様な気がいたします。
踊りと唄は神様へ捧げる物であったと思って居ります。ハワイの踊り唄も神様と対話をしてますね。
普段の私達の会話、電話でお話をしている時でも聞き手からのいい相づちがあると会話が進みますね。
言葉は人間だけに与えられたものですから大事に使わせて頂きたいですね。
今、伝統空手、武道魂に気を近づけており、感ずるものを表現したいと周波数を高めてます。。私のアートを良くご理解頂き嬉しく思っております。
貴方様の伝えたいアートを一村と共に楽しみにして居ります。。

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