一口馬主ゴンザレスの日記

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イスラボニータ、大団円の有終V

2017年12月25日 00時31分10秒 | 【引退】イスラボニータ
2017/12/23 美浦TC
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12月23日(土)阪神11R・阪神カップ(G2、芝1400m)にルメール騎手57kgで出走、馬体重は前走から4kg減の482kgで、3歳の有力馬が多数揃うなかで2番人気に支持されました。やや立ち遅れ気味のスタートでしたが、内枠を利してすぐに5~6番手の先行集団につけて、その後の道中は折り合って7番手を進みました。直線は前が開かずに厳しいかに見えましたが、わずかに空いた隙間をついて伸びてきて、ゴース寸前でハナ差抜き去って1着でゴール、通算8勝目の勝利となりました。しかも勝ち時計の1分19秒5はレコードタイムで、ラストランを鮮やかに飾りました。殊勲のルメール騎手からは「まずまずのスタートを切れて、武豊騎手の馬の後ろをマークする形で進めました。直線の入口では手ごたえも良くて、追い出したらしっかり伸びてくれました。直線では何度も手前を替えて、苦しかったかもしれませんが、最後きっちり捉えてくれました。勝たないといけないスペシャルなレースを勝つことができて、本当に良かったです」との勝利コメントがありました。また、栗田博憲調教師は「引退レースでもあったので、万全に仕上げたつもりでしたが、馬もそれに応えてくれて良かったです。ここまで無事に走ってくれましたし、本当にありがとうございました」と感動の面持ちで話してくれました。なお、このあと本馬は既報どおり種牡馬入りします。本日中に美浦TCへ引き揚げて、週明けの12月26日(火)に長い間過ごした美浦TCを退厩し、山元TC経由で社台スタリオンステーションへと移動する予定です。
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【社台サラブレッドクラブより、公式HPの近況レポート等の転載につき、許可を受けています。】


ラストランは、パドックからレースまで、イスラボニータの姿を目に焼き付けようと見守りました。パドックではいつも通り、のんびり周りを見ながら周回。初めて阪神競馬場に来た大阪杯の日もそうでしたが、パドック正面(モニター下)のガラス窓に映る自分の姿が気になるようで、この日も興味深げに見ていました。振り返ると、デビューから一度もイスラボニータがイレ込んだ姿は見たことがなく、メンタルに余裕がある馬ですよね。いつもキョロキョロしていて、メンタルに遊びがあるというか、遊びすぎというか(笑)、その辺りも長く安定して活躍できた一つの要因かもしれません。レースでは、スタートで後手を踏んで焦りました。昨年も出遅れ、今年もまた出遅れ。しかし、ルメール騎手が素早く巻き返し、先団に取り付きます。若干行きたがる素振りがありましたが、上手に折り合いを付けて追走。手応え十分で直線を向きましたが、あとはどこを割ってくるか。一瞬、また詰まってしまうのかと思いましたが、ルメール騎手が進路を確保してゴーサイン。マイラーズカップと同じように馬と馬の間を割る理想のカタチになり、この時点で行けるぞ!と絶叫。最後はユタカ騎乗のダンスディレクターとの叩き合いになりましたが、キッチリ交わしてゴール。レコードのオマケが付いた有終のV。ゴールの瞬間は、頭が真っ白になり、只々叫びました。久しぶりに体が震えました。最後にこんな素晴らしい形で終えることができ、感謝しかありません。

2017/12/23 阪神競馬場








2013年から2017年まで、競馬の中心には常にイスラボニータがいました。2歳6月にデビューしてから4年半、6歳までずっと一線級で走ってきたのは、本当に立派なことだと思います。クラシック制覇、ダービー1番人気、G1の1番人気は累計で5回、G1の2着が2回、3着が2回、25戦で掲示板を外したのは僅か3回。改めて素晴らしい成績です。2歳新馬開幕週に新馬勝ち、クラシックを勝って、6歳の暮れのG1でも1番人気に支持され、ラストランでレコード勝ち、こんな馬はそうはいないでしょう。仕上がりも早く、2歳戦から能力を発揮し、長い期間その能力を維持することができる。これは凄いことだと思います。そして何よりあの柔軟性。目を引くほどの大きなフットワークと弾むような弾力性、チーターと評された前脚を目一杯伸ばす走りは、他馬には見られない特徴でした。これらは種牡馬としても大きな魅力になると思います。

明日26日には競走馬登録が抹消され、その後、山元トレセンを経て、社台スタリオンステーションに移動する予定です。いよいよ長年過ごした美浦トレセンともお別れですね。淋しいですが、無事に種牡馬として北海道に戻れるんですから、喜ばしいことです。2021年、イスラボニータの子供がターフを走る日を楽しみに待ちたいと思います。だいぶ先なようですが、きっとあっという間でしょう。

長い間お疲れさま、イスラボニータ。沢山の感動をありがとう!


イスラボニータ
 父フジキセキ
 母イスラコジーン(Cozzene)

2011年5月21日生まれ
白老ファーム生産
美浦 栗田博憲厩舎

通算成績:25戦8勝(8-6-4-0-4-3)

2013/6/2:新馬戦


2013/10/19:いちょうS


2013/11/16:東京スポーツ杯2歳S(G3)


2014/2/24:共同通信杯(G3)


2014/4/20:皐月賞(G1)


2014/9/21:朝日杯セントライト記念(G2)


2017/4/23:読売マイラーズカップ(G2)


2017/12/23:阪神カップ(G2)

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4 コメント

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おめでとうございます! (リリまま)
2017-12-25 08:45:32
はじめてコメントさせていただきます。
馬が好きで、競馬はいつもテレビで見ていたのですが、イスラボニータに会いたくて、初めて競馬場に行きました。目の前に現れたボニちゃん(いつもそう呼んでます)は、美しい馬体に愛敬のある表情、そしてあの伸びやかな走り!ますます大好きになりました。東京、中山、京都、阪神といろんなところに連れて行ってくれたボニちゃん。悔しいこともあったけど、最後の素晴らしい走りを見ることができ、ボニちゃんのファンで良かったと心から思いました。
ゴンザレスさんのブログからボニちゃんの情報を戴いておりました。本当にありがとうございました。少し気が早いですが、ボニちゃんの子どもたちを応援するのが楽しみです!
リリままさんへ (ゴンザレス)
2017-12-25 17:33:42
リリままさん、ありがとうございます。最後に素晴らしいレースを見せてくれて、晴れて引退となりました。最後にレコード勝ちでみんなを感動させてくれるとは、まるでこれまでモヤモヤを溜め込んでいたのが、ラストランの日のためだったような気すらしてしまいます(笑)長いこと一線で走ってくれて、本当に立派で、凄い馬でした。これからは種牡馬として次のステージに進みますが、ボニに似た個性的で、足の速い馬が生まれてきてくれることを願うばかりです。長い間応援を頂き、ありがとうございました。またぜひボニの産駒を応援していきましょう^^2021年が楽しみですね!
Unknown (青りんご)
2017-12-25 21:26:51
おめでとうございます!感動しました、嬉し泣きしました。

2歳新馬で、可愛い大流星が楽し気に弾んで走っている姿にファンになりました。4年半、ボニたんをワクワク応援できて本当にハッピーでした。最後までこんな感動させてくれて。

そして、ゴンザレスさんのブログを楽しみにしていました。いつもボニたんの情報や写真を有難うございました。
寂しくてたまらないけど、これからは種牡馬イスラボニータを、ボニたんの子供を応援し続けます。北海道に会いに行きたいです(ただの1ファンでも会えるといいなあ)
ゴンザレスさん、北海道のボニたんの情報もあればぜひアップしてくださいね。
青りんごさんへ (ゴンザレス)
2017-12-26 11:12:54
最後に素晴らしいレースを見せてくれましたね。私もイスラボニータが特別な馬なんじゃないかと思ったのは、新馬戦の走りを見た時でした。大出遅れをリカバーしたものそうですが、直線で抜け出してからのフットワークを見て驚きました。大跳び過ぎて、何だかフワフワと空を走っているような感覚で、これはもしかしたら相当な馬になるのではないかと思いました。その時の予感がこんな大きく花開いて、これだけの実績を残して引退する日が来るとは、感無量です。今後は種牡馬として、新しい日々が始まります。私も社台スタリオンに行くことがあれば、また近くでボニの様子を見て来ようと思います。その時には写真をアップしますので、ぜひ覗いてくださいね。また、青りんごさんも北海道に行くことがあればぜひ見に行ってあげてください。放牧中の様子は誰でも見ることができますので^^ ということで、長い間、ありがとうございました!

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