2020/3/25 美浦TC
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美浦トレセンに戻ってからも左前肢の歩様が良くなったことから、トレセン内の診療所でレントゲン検査を重ねたところ、本日25日(水)の精密検査で左前肢の管骨に骨折線が認められました。また左前肢の第一指骨にも骨膜が出ている部分が確認されて、JRA獣医師から骨折の症状は全治6ヵ月の見舞金対象と診断されました。現状を踏まえて田中剛調教師、および牧場関係者と協議した結果、8歳の年齢も考慮いたしまして、ここで本馬の現役引退を決定いたしました。障害に転向後は安定した成績を続け、初勝利を心待ちにしてきた会員の皆さまにおかれましては大変残念なことと存じますが、何卒ご了承賜りますようお願い申しあげます。長い間、本当にあたたかいご声援をいただきましてありがとうございました。なお、引退に関する詳細につきましては後日書面にてお知らせいたします。
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【社台サラブレッドクラブより、公式HPの近況レポート等の転載につき、許可を受けています。】
先週土曜のレースで、左前肢跛行を発症し、競走中止となったトゥルーウインド。五十嵐騎手が早めに止めてくれたお陰で大事には至りませんでしたが、やはり現役続行は難しく、このまま引退することになりました。8歳まで本当に良く頑張ってくれました。長く楽しませてくれたトゥルーウインドには感謝です。
トゥルーウインドがデビューしたのは2015年、3歳1月でした。クリスチャン・デムーロ騎手で4着。まずまずの内容で、そのまま中2週で続戦。再びC.デムーロ騎手を背に2戦目の未勝利戦に出走、ここで見事に初勝利を挙げます。勝ちっぷりは鮮やか、とまではいかず、ギリギリの勝利。鞍上の手腕で勝たせてもらったという感じでしたが、デビュー2戦目での勝ち上がりは嬉しかったですね。その後は500万クラスに挑みますが、まあこれが全然勝てんかった(苦笑い)6着病じゃないというくらい6着を連発した時期もありました。この頃はエダテルが主戦で、白黒格子の柄の鞍でいつも走っていた印象です。
転機が訪れたのは、カッチーが跨ってから。5歳になっていたトゥルーウインドは、4月に500万条件戦を5馬身差でぶっちぎります。これは気持ち良かった。しかし、昇級して1,000万クラス初戦は11着と惨敗し、やっぱりアカンかと思った1,000万クラス2戦目の猪苗代特別。ここを好時計で勝ったのには驚きました。この走りがトゥルーウインドの生涯No.1パフォーマンスだったと思います。相手もそれなりのメンバーでしたしね。しかし、1,600万クラスではさすがに通用せず、その後は障害に転向。2着3着と勝利一歩手前まで迫りましたが、結局障害で勝つことはできませんでした。
山元トレセンで何度も見学したことがあるし、8歳と長く走ってくれたこともあって、愛着ある馬でした。「クズを出さないゴールドアリュール」という格言?がありますが、その通り、派手で突出した能力はなかったけど、堅実にコツコツと走ってくれました。最後は故障で引退という残念な形になったけど、年齢的にパフォーマンスも頭打ちだったし、限界だったように思います。競走中止で最悪の結末を迎えなかったが何よりで、ここから先のトゥルーウインドの馬生が幸せであることを願っています。長い間お疲れさま、トゥルーウインド。ありがとう。
トゥルーウインド
父ゴールドアリュール
母レールマラン(Silver Deputy)
2012年1月25日 生まれ
追分ファーム生産
美浦 田中剛厩舎
31戦3勝 3-2-2-7-0-17
2015/1/25:3歳未勝利
2017/4/1:4歳以上500万下
2017/7/1:猪苗代特別(1,000万)