2025/2/12 美浦TC
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前走のレース後は、左前肢に張りの症状を呈したため、エコー検査を実施しました。検査の結果は腱に異常はなかったものの、引退期限までの残された期間に再び出走態勢を整えることは難しく、前走をもって本馬を引退・繁殖入りさせることにいたしました。金成調教師は「期待しながら送り出したデビュー2戦で大敗を喫してしまい、3歳8月の未勝利戦でなんとか初勝利を挙げてくれて、ここまで頑張ってくれました。使い込めるタイプではないため、休みを挟みながらでしたが最後にもう1勝させることができて、ホッとしています。いいお母さんになって欲しいです。今までありがとうございました」とコメントしています。
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【社台サラブレッドクラブより、公式HPの近況レポート等の転載につき、許可を受けています。】
日曜のレースを最後に、ハイエスティームが引退することになりました。クラブ規約での引退期限が3月、このような状態では3月までにもう1つ使うことは難しいでしょう。やはり改めて最後に勝つことができて本当に良かったです。3勝目を挙げて、立派に北海道に戻って繁殖入りすることになりますね。
ディープインパクトの実質ラスト世代として募集されたハイエスティーム。最後にディープ産駒に出資したいということで申し込んだ馬でした。しかしデビューから2戦は良いところなく12着→15着の惨敗。こりゃマズいと思ったものです。3戦目で変わり身を見せて2着に好走。その次は川田騎手が自身でミスだったとコメントした2着で、その借りをきっちり返すように、川田騎手が再び跨った6戦目で勝ち上がりました。1勝クラスに上がってからは、13着→12着とまたもやドボン続き。なんてこったいと思った1勝クラス3戦目でビックリ。先行して抜け出す競馬で10番人気1着と2勝目を挙げました。これはたまげた。当日は中京競馬場にいましたが、競馬場内のモニターを見ながら「あれ、行けるかも」「あ、もしかして」「えっ、勝っちゃう」「いけー、そのままー」という感じで応援していました。
2勝クラス昇級後は惜敗続き。この頃には脚元も体質も安定して、堅実に走れるようになっていました。しかしどうしても勝ち切れない。そんなもどかしい思いを断ち切ってくれたのが、先週日曜の大外一気の差し切り勝ちでした。久々に直線で叫んだよね。先行馬がまさかの最後方からの追い込みとは。この馬はどこか掴めないところがあって、こちらの期待を良くも悪くも裏切る馬だった気がします。ディープ産駒で大きいところを、と期待していた募集時とは違う競走生活になりましたが、波乱万丈、色々と楽しませてくれました。それでいて3勝を挙げてくれたのは立派です。
JRAでのディープインパクト産駒の現役馬も少なくなり、ハイエスティームも引退。淋しくなりますが、今後は繁殖として良い仔を出して欲しいものです。ここまで頑張ってくれて感謝。お疲れさまでした。産駒を楽しみにしています。ハイエスティーム、ありがとう。また田辺騎手と一緒に産駒がターフを走る日を願って。
ハイエスティーム(牝6)
父ディープインパクト
母シアードラマ(Burning Roma)
2019年4月14日生まれ
社台ファーム生産
美浦:金成貴史厩舎
20戦3勝 3-3-3-1-0-10
2022年8月14日 3歳未勝利:新潟競馬場(川田将雅)
2023年1月21日 4歳以上1勝クラス:中山競馬場(田辺裕信)
2025年2月9日 4歳以上2勝クラス:東京競馬場(田辺裕信)