2015/6/11 グリーンW
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右前脚の腫れの症状には良化がうかがえず、依然としてウォーキングマシン運動のみの調整を行っています。先日のエコー検査での正式な診断は腱周囲炎というもので、腱そのもののダメージは大きくないものの、腱を包んでいる腱鞘にあきらかな炎症がみられました。宮調教師もグリーンウッドを訪れて状態を確認されていますが、見た目の腫れが引かず、歩様にもスムーズさを欠く現状では、騎乗調教開始までにはしばらく時間を要することはやむを得ないと認識されています。
また、右前脚の膝下部分の腫れの症状は今回初めて発症したものではなく、以前から本馬が悩まされてきたものです。しっかりとケアを施してきたものの、どうしても完治には至らないことから、症状が慢性化しているといわざるを得ません。長期休養させて一時的に症状に改善がみられたとしても、調教~レースへと向かう過程で再発する危険性は否定できず、そうなると万全の態勢で戦列に復帰することは非常に困難であると思われます。
クラブとしましては、このまま悪戯に進退の結論を長引かせては、維持費出資金等の会員の皆様のご負担が大きくなるばかりであると判断し、ここで本馬を引退させることにいたしました。会員の皆様にとりましてはまことに残念なことと存じますが、なにとぞご了承賜りますようお願い申しあげます。なお、今回の引退に関しての詳細につきましては、後日あらためて書面にてご案内いたします。
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【社台サラブレッドクラブより、公式HPの近況レポート等の転載につき、許可を受けています。】
サンキストロードのクラブレポートに臨時更新があり、何だろうと思って覗いてみると、何と「引退」のお知らせ。突然のことで非常に驚きました。確かに、前走後グリーンウッドに放牧に出た後、右前脚の膝裏の張りがなかなか解消せずに、回復までは時間が掛かりそうな雰囲気でしたが、このタイミングで引退になるとは驚きです。
2011年度募集でこの馬へ申し込んだのは、何と言ってもサクラバクシンオー産駒だから。サクラバクシンオーは現役時代から大好きだった馬で、いつかは産駒に出資したいと思っていましたが、なかなか状況が噛み合わず、この年の募集で初めて申し込むことになりました。
無事に出資が決まり、
牧場見学にも行ったし、この馬には色々と思い出があります。育成は順調に進み、2歳12月にM.デムーロ騎手でデビューして3着。初勝利は年が明けて3歳2月の京都ダ1,200戦。怪我明けの藤岡康太騎手を背に、ハートランドと社台ワンツーでのゴールでしたね。
2013/2/27 3歳未勝利(京都・ダ1,200) 藤岡康太
その後は、合馬特別、須賀川特別と500万の特別戦を2勝。1,000万クラスでも十分に通用するであろうという能力を見せてくれました。
2014/2/22 合馬特別(小倉・芝1,200) 藤岡康太
2014/11/1 須賀川特別(福島・芝1,200) 古川吉洋
まだ5歳ですし、サクラバクシンオー産駒で7歳や8歳まで頑張ってしぶとく走ってくれることを期待していました。これまでのサンキストロードの競走成績を見ても、使いつつ、ジワジワと力を付けているように感じましたし、今後長く楽しませてもらえると思っていただけに突然の引退は非常に残念です。ただ、まだ若い馬をこのタイミングで引退させるということは、プロの目から見ても症状が芳しくなかったんでしょう。こればかりは仕方ありません。2歳のデビューから22戦、3勝を挙げてくれましたし、自身の募集価格の倍以上の賞金を獲得してくれました。突然の別れは無念ですが、ありがとう、サンキストロード。お疲れさまでした。
サンキストロード
父サクラバクシンオー
母トップサンキスト(アサティス)
2010年4月27日生まれ
社台ファーム生産
栗東 宮徹厩舎
通算成績22戦3勝 3-3-3-1-1-11
獲得賞金 4,144.0万円