クロフネが昨日、社台スタリオンステーションで老衰のため死亡したとのニュース。23歳でした。
クロフネが勝った2つのG1、NHKマイルカップとJCダートは、両方とも府中のゴール板前にいました。まだ20代前半で時間はたっぷりあったし、ほぼ毎週のように府中に通っていた頃です。NHKマイルカップはお昼休みにターフビジョンで流れていた調教映像を見て13番人気グラスエイコウオーをピックアップ。クロフネとの馬連6,880円を的中して一緒に行った友人と飲みに行ったことを思い出します。マル外開放元年の黒船来襲。続くダービーもクロフネ本命でしたが、チャカつく気性で軽視したジャングルポケットに勝たれて撃沈。この年の春シーズンは、勝っても負けてもクロフネが中心でした。秋になって天皇賞(秋)への挑戦が決まったものの、メイショウドトウとアグネスデジタルでマル外の枠が埋まりダート路線へ。これが転機になって武蔵野Sでの圧巻のパフォーマンスからJCダートと続きます。JCダートはまさに圧巻。条件戦で1頭格上の馬が走って楽勝というようなレースをG1でやるんだもの。ダートの怪物と呼ばれた馬は沢山いますが、スケール感という意味ではクロフネのインパクトはNo.1。返す返すもあの屈腱炎がなければなぁ。真剣にドバイで勝てると思わせる馬でした。
種牡馬としても素晴らしい産駒を輩出。G1馬も沢山出しましたが、個人的に一番クロフネに似たスケールを感じたのはフラムドパシオンかな。故障が惜しかったなぁ。クロフネは社台スタリオンステーションで何度も見せて頂きましたが、最後に会ったのは2019年5月に見学に行った時。真っ白になって毛もモフモフで年齢を感じたけど、のんびりと佇んでいた姿が印象的でした。あの時にはまだディープもキンカメもいたのに、段々と懐かしい名前がいなくなってしまって淋しいです。マツクニ先生の引退と同じ年というもの何かの運命なのかな。クロフネよ、その印象は鮮烈に。お疲れさま。ゆっくり休んでください。