不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Traduzione Giurata

2005-05-10 10:30:50 | 日記・エッセイ・コラム
朝っぱらから書類の山と仲良し。

イタリアの公的機関(書類提出役所関係)は
たいてい午前中の数時間しか開いていない。
もうちょっと仕事してくれよとも思うけれど、
もうこのスタイルにもすっかり馴染んでしまった。
なので、お役所関係のことがあると早起き。

しかし、いつも思うことなのですが、
イタリア人はそこそこ宵っ張りのはず。
夕飯だって21時過ぎ頃から食べている人多いし。
(今は特にサマータイムに移行して、
日が長いからなおさら。)
食事を終えてから寝たとして、
どうも睡眠時間が短いような気がするのだけど。

今日も、朝から書類を両腕に抱えた人たちが
関係役所の部屋の前でごっそりと溜まって
順番待ちしていました。

今回、仕事上で、ある人物の代理をしなくてはならず、
そのためにどうしてだか知らないけれど
私の「大学卒業証書」が必要だという話に。

そんなもの、
10年前にフィレンツェ大学に入るときに提出して以来
目もくれていない・・・。
まぁ、きちんと保管してあったので、
該当書類を見つけるのには問題もなく。
でてきたのは
大学側から発行された日本語と英語の証明書。
それに当時どこぞやのイタリア語翻訳会社に頼んで
1万数千円も払って訳してもらったイタリア語の原本。
この訳を見て「1万数千円はないよなぁ」と思ったり(笑)。

で結局このイタリア語翻訳書類のどこにも
大使館の公認印が押してなかったのが問題。
きっと押してもらったと思うのだけれど、
そんな書類は10年も前に
フィレンツェの警察所に提出してしまって
そのままなんだろう・・・。

ではどうするか。
自分でもう一度翻訳して
誓約翻訳という手続きをとることに。

同僚から教えられたその場所はすぐにわかったものの、
建物の中に入ってからが一大事。
まるで迷宮のよう…。
イタリアのこうした公的機関にはよくあること。
古い宮殿を何とか改装して使っていたりするので
いくつも部屋が並んでいて、
それを無理やり廊下でつないでいたりする。

目的の部屋に辿り着くまでに約30分
迷宮をぐるぐると何周も。
その辺にいる事務のおねえちゃんに聞いても、
「知らない」と平然と答えるし(これもよくあること)。
なんとかみつけた
脇の細い通路の突き当りにあった
その部屋で行った作業とは。

オリジナルの日本語卒業証明書と
自分で翻訳したものを二枚提出。
机の向こうのおばさんは
そのイタリア語翻訳をまったく確認もせずに
「収入印紙」を請求。
必要書類に署名して判子もらって終了。
所要時間わずか5分。
迷宮探求の時間のほうがずっと長い。

そんなわけで、書類は一件落着。

朝からイタリアンな雰囲気を堪能。


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