不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Micro-Chip

2005-05-02 16:15:00 | Billy,Layla e Ciccino
風の噂で
「動物の日本入国時の検疫拘留が簡略化された」と聞いて
今回の帰国の際に
成田空港で検疫に関する新しいパンフレットをいただいてきた。
確かに、これまでの
「最低でも15日かかる」とされていた検疫のための拘留時間が
大幅に短縮されて12時間で済む場合もあるよう。
もちろんそのためには、
きちんと健康証明などの証明書類を提示しなくてはいけないので
一連の手続き事態が簡略したというわけではありません。

日本にビリーを連れて帰るのは
まだ先の話ではあるかもしれないけれど
検疫拘留期間が短くなるのは嬉しい知らせでした。
(2週間離れているだけで泣き虫のビリーですから。)

この日本入国のための検疫では
拘留時間短縮のために、提出書類が少し変更になっていました。
これまではあまりうるさく言われていなかったのですが、
「マイクロチップ」の証明書類の提出が項目に入ってきています。

ヨーロッパ(EU諸国)では昨年7月から
犬・猫・フェレットなどにもパスポートが必要となり
ビリーもいずれは作ろうかなと思っていたのですが、
このパスポートを作るのに、
各個体のマイクロチップでの認識が義務付けられていて
ちょっと二の足を踏んでいたのが実情。

しかし、日本入国にも必要とあれば・・・と考えていたところ。

ビリーが生まれた当時には
マイクロチップなどというシステムはなくて
「生後三ヶ月以内に
右太股内側に焼印で番号を打たれる」
というシステムだったのですが
私がビリーを迎えたときには
ちょうど三ヶ月経過したところで、
ビリーの実家ではそんな手続きはしていなくて
また、そんなシステムに疎かった私は
知らないまま、まったく何もしてこなかったのです。
その後、そういうシステムがあって
きちんと登録しなくてはいけないということは学習したのですが。
なんとなく痛そうでかわいそうで先送りに・・・。
なので、8歳になるビリー、
近所では有名な犬でありながら
イタリア政府としては認識できない、
どこにも登録されていないワンコだったのです。

わがままに育って成犬になってしまったビリーを
今更保健所に連れて行って焼印手続きなどをしたら
いったい何人の犠牲者がでるかという現状で
ずっと知らん顔してきたのですが…。
(ビリーは興奮すると噛み付くので、危険)

今回(4月30日)毎年恒例の
狂犬病のワクチン注射を行った際に
獣医さんから
「今年からワクチン注射の報告が義務付けられたので
ビリーのマイクロチップ番号も必要。」といわれました。
獣医さんもビリーにマイクロチップが
装着されていないことは知っていたので確認され
改めて「ビリーには背番号がつけられていない」
という話をしたら
この機会にきちんとマイクロチップを装着して
登録をしましょうという話になったのです。

さて、そんなわけで
ビリーには試練の春となりました。

毎年この時期に混合ワクチン注射と狂犬病の注射を
一本づつ打たれるだけで
獣医さんの前の道を通るのも嫌になり
大好きな女医さんに挨拶もそこそこで駆け抜けていくのに。
今年はその注射のあとに、更なる試練。

注射と同じ要領でマイクロチップを打ち込むので
時間はさほどかからない。
しかし何かを察したビリーは診察室の中で興奮して
いつも以上に凶暴化する始末。
アシスタントの女性と私の二人がかりで何とか押さえ込んで
女医さんが、一瞬の隙を縫って
マイクロチップが装着された太い針を打ち込んで
何とか施術完了。

ビリーの左側首の付け根には
これでマイクロチップが埋め込まれ
これからは背番号がついた状態。
可愛そうだけれど、これも仕方ないこと。

当のビリーは
大暴れして抵抗したものの
ついには太い注射を打たれて
あまりの驚きからショックを隠しきれず、
しばし呆然と診察台の上に立ち竦んでおりました。


日本への動物持込の際の動物検疫については
こちら



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