神童モーツアルトのエピソードは、数々ありますが、
ヴァチカンでの、エピソードから。
ミゼレーレ伝説
1770年4月11日、モーツァルトはヴァチカンのシスティーナ礼拝堂に着きました。
父レオポルトにとっては、《ミゼレーレ》という曲が、ここでしか聴けない門外不出
の秘曲として、有名だったので、是非ともとやってきたのでした。
聖歌隊員には、楽譜を外に持ち出したり、楽譜を写し取ったりすると、破門の罰
が与えられていました。
ところが、モーツァルトは、聖歌隊の演奏をきいて、1回で覚えてしまい、後で楽譜
に書き留めてしまいました!
《ミゼレーレ》は9つのパートのある楽曲です!
皇帝を前に、宮廷作曲家に譜めくりをさせる
6歳のモーツァルトが、皇帝フランツ1世の前で、クラヴィーアに座ったとき、
布で覆われた鍵盤を弾いたり、1本の指だけで演奏することを要求されれたので
当時、宮廷作曲家として活躍していたヴァーゲンザイルを呼んで、
「僕はあなたの協奏曲を弾きますから、あなたは譜めくりしてください」と頼んだ
そうです!
テストした大人たち
モーツァルトが神童として有名になるにつれて、1週間監禁されて、本当に1人で
作曲しているか、試されたり、見事な演奏が、指輪の力なのでは?と疑われたり
したそうです。
初見での演奏能力をテストしようと、試みたものの、2重唱の手書き楽譜を、
歌とヴァイオリンの異なった音部記号も使い分けて、見事に演奏し、
「僕にはこんなこと簡単さ!」と大人を呆然とさせました。
神童伝説は、まだまだあります。
モーツァルトの才能を、神からの贈り物ととらえて、それを開花させるのが
使命と考えて、自らの一生をささげた父レオポルト。
こうして神童は天才になったのです!
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