ウフィツィ美術館 Ⅱ

2007-05-30 05:37:54 | イタリア

いよいよダ・ヴィンチです!

現在、東京上野の国立博物館に、ウフィツィの『受胎告知』が来てますね。

以前、『モナリザ』が来たのと、同じ’5展’といわれる第5展示室だそうですよ。

お近くの方は是非!見てきてくださいね。 

 

ウフィツィ美術館では、第15室で、その万能の天才の作品の原点を観る事が出来ます。

『受胎告知』は、一人前の画家すなわち「親方」として認められたばかりの若きダ・ヴィンチが渾身の力を傾けて描いた最初の単独作品です。
 
均衡のとれた構図に早くも卓越した技量があらわれているだけでなく、後に没頭していく自然への関心がいちはやく示されているなど、その後のダ・ヴィンチ作品に見られるあらゆる要素の、いわば「雛形(ひながた)」が盛り込まれています。
 
この作品は、左右均衡のシンメトリー構図。
 
でも、右の方から見ると、バランスが取れてみえるともいいますよね。
 
67年にわたるダ・ヴィンチの生涯で、「ほぼ完成に至った作品」といえるのはわずかに十数点しかありません。
 
厳密な意味での完成品はわずかに『最後の晩餐』(サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院蔵)と『受胎告知』の2点だけともいわれています。
 
ダ・ヴィンチ20歳の大作を前に、息をのむばかりです。
 
 
同じ部屋にあるダ・ヴィンチの『東方の三博士の礼拝』
 
彩色にいたっていない未完の作です。
 
ダ・ヴィンチに完成作や大型作品が少ないのは、熟考して筆を進める完璧主義なところに原因があったといわれています。
 
結局、デビュー作を越える大きな作品を残すことはできませんでした。
 
でもこの2点を目の前に出来ただけでも、幸せ。
 
もっと、時間がほしかったです。
 
 
興奮状態で部屋を出て、26室にいくと、ラファエロの『かわらひわの聖母』があります。
 
ラファエロのフィレンツェ時代の傑作。
 
 
ちょっと戻りますけど、第3室は、シエナ派の部屋。
 
シエナでずっと観ていたシモーネ・マルティーニにまた出会えます。
 
これはマルティー二の代表作『受胎告知と2人の聖人』
 
 
美しいので特別に、これはシエナのPalazzo Pubblicoのマルティーニ『La Maesta』
 
大好きなマルティー二は、シエナでずっと観ていたんですけど、
 
ウフィツィでも観れて、大満足。
 
次回は、『ヴィーナスの誕生』ですね!
 

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4 コメント

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すごく詳しい説明で (manot)
2007-05-30 08:58:47
よく分りました。何事も良く御存知ですね。知識があると絵の見方も違ってくるのでしょうね。とても勉強になります、yoshikoさんのブログは。いつも教えていただいてありがとうございます。火曜日に書くといわれていたから毎週楽しみにしているのですよ。お忙しいのにえらいですね。
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manotさんへ (yoshiko)
2007-05-30 10:16:25
manotさん、おはようございます!
コメントありがとうございます!
いえいえ、好きだから調べて、また調べるのも好きなんですよ!
でもこの特集してたら、また行きたくなりました(笑)
基本的にこのブログは毎週水曜、Ⅰのブログは月2の火曜、Ⅲは月Ⅰですかねえ。
Ⅰでスペイノン音楽の特集もしていますから、よろしかったらどうぞ!上野は行かれますか?
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溜息・・・ (ちほ)
2007-06-03 15:49:06
yoshikoさん、おはようございます。

美しい名画の数々と、yoshikoさんのわかりやすい解説に今朝もうっとり状態です。
ダ・ヴィンチ大好きなんですよぉ~。そしてマルティー二も。
ダ・ヴィンチはこの世の天才だと思います。あらゆる面で・・・
小説「ダ・ヴィンチ・コード」で一躍また有名になりましたが、彼は自身の絵画の中にメッセージを込めたり、遊び心を隠したり?していたと言います。それが真実かどうかは(ご本人はこの世の中にはもういらっしゃらないので)わかりませんが・・・それにしても、そんなふうに推測視してしまうほど彼の作品は神秘的です。まるで何かを語りかけているように感じ受けますよね。哲学的でもありますし・・・

またウフィツィ楽しみに飛んできま~す
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ちほさんへ (yoshiko)
2007-06-03 17:55:20
ちほさん、こんにちは
こちらはいいお天気が続いています。オランダはどうですか?いつも、ブログ拝見してますし、ポチッと押してますけど、コメント入れてなくてごめんなさい…また入れますね
『ダ・ヴィンチコード』は、原作読んだのが先でしたねえ。映画もすぐ観てきました。
本当に哲学的ですよね。ウフィツィも、ダ・ヴィンチの部屋だけ、別の空気が流れていたような気がしました。
マルティー二も大好きで、シエナでは、マルティー二のもちろん実物の絵も、はがきもポスターも街中にあって、幸せでした。
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