(原 光訳 2000年、沖積舎、) ダンテ(1265-1321)の「神曲 地獄」編 第19歌(その2)
◯おお、至高の智慧よ、天と地上と悪所において、おんみはなんという技術(たくみ)を示し、なんと公正におんみの力を配分していることか!
わたしは斜面と底(ひく)いちめんに、みんな同じ広さで丸い孔(あな)でいつぱいの鉛色の石を見た。
それはあの美しいサン・ヂョヴァンニ(聖ヨハネ)の洗礼泉として造られた、穴より狭くも大きくもないやうに見えた。(前回はここまで)
◯中で溺れてゐたもののために、その穴の一つをわたしが壊してから、まだ多くの年が過ぎてはゐない、これがみんなの誤解を晴らす確証となるやうに。
すべての穴の口から罪人の足がふくらはぎまで突出てゐて、外の部分は中に入つてゐた。
すべてのものの足裏が左右とも燃えてゐて、薪を束ねる若枝も綱も断切つてしまふほど、激しく関節がのたくつていた。 (つづく)
◯本日、2018年1月7日の新年礼拝の主日を迎えました。日本聖書協会の「聖書愛読こよみ」の主題は「祝福の契約」といいます。その聖書本分は創世記9章1~17節です。その11節。「~わたしがあなたたちと契約を立てたならば、二度と洪水によって肉なるものがことごとく滅ぼされることはなく、洪水が起こって地を滅ぼすことも決してない。」という。そしていわれる、この契約のしるしに、「雲の中にわたしの虹を置く」(13)と。何と素晴らしい世界かを知ってほしい。
写真は、2017年末、横浜と千葉からの二人の娘と孫一人の合計5人は28日に大分川の源流になる湯布院の金鱗湖に。冬の金鱗湖は温水の湯気立つ静かな水面であった。午前9時30分頃、撮影。
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