石田明夫の「会津の歴史」

全国的な視野で見た戊辰・会津戦争の歴史です

会津焼4  東北最古の磁器

2006年10月04日 | 会津の文化

東北最古の磁器 文化13年(1816)銘の白磁

会津古城研究会長 石田 明夫

福島県会津美里町本郷 会津若松市の西隣に位置する町

Photo_14 江戸時代磁器は、九州伊万里の専売として知られ、各藩でも白磁の製法を盛んに研究していた。瀬戸では、文化5年(1808)に加藤民吉によって白磁が完成している。東日本では、「砕石手」(さいせきで)と呼ぶのが会津本郷窯で寛政12年(1800)に瀬戸より早く磁器化に成功します。しかし、白く焼くことはできませんでした。白磁に成功するのは、文化13年(1816)で、記念銘が書かれている「釘隠」(くぎかくし)が円通寺にあります。この年までに白磁が成功するのです。東日本で最も早い白磁の成功です。なお、宮城県白石市にも文化9年の白磁の徳利がありますが、その後の製品がほとんど無いことから、まだ実態は不明なため、会津本郷より早いとはまだ断定できないからです。

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