お天気が続きます。
あちらこちらのお家の庭から、色も種類も様々に美しくバラが微笑んでいますね。
嬉しい季節です
さて、立川の小学校へ学校訪問。
昨日は3年生、今日は4年生です。
3年生には、予定していたプログラムを大きく変更して、浜田ひろすけ作『泣いた赤鬼』を語りました。
最初に語った、『ランパンパン』の歌が盛り上がって、繰り返し歌ったら、時間がなくなってきちゃいまして・・・
『泣いた赤鬼』は、いつもは6月、7月に語っていますが、みんなのリクエストで決まりました
青鬼の手紙を読むところで、子どもたちのすすり泣きの声が徐々に聞こえて、それが音楽室の天井にひろがりました。
私も思わず胸に来てしまい、ちょっとだけ涙声になってしまいました。
悲しい場面、切ない場面では、ぐっとこらえて涙声にならない様にしているのですが、
子どもたちがあまりにも素直に入ってくれていると、なにか空気がとても澄んで、
その空気をまっすぐ貫いて、びーんと伝わり、一緒の気持ちになってしまいます。
実は、今日語った4年生の『モンゴルの白い馬』もそうでした。
白馬が息も絶え絶えに、スーホーに語りかける時の場面です。
その前に、白馬に矢が何本も刺さる場面でも、子どもたちは、痛くて可哀そうだというような顔をしていました。
みんなが、真剣に耳を傾けているのは、本当に痛いほど伝わってくるのです。
そのしーんとした中で、語りかけます。
「そんなに悲しまないでください。
それよりわたしの骨や皮や筋や毛を使って楽器を作ってください。
そうすればわたしはいつまでもあなたのそばにいられます。
あなたをなぐさめてあげられます」
すごく切ないですが、大好きな場面です。
傍に寄り添う、心に寄り添う、一人一人の命に語りかけるように語ります。
最後は、みんなとてもいい顔になっています。
涙を流した子たちも、笑顔です
生の声で聴く語りを贈るひと時。
命の長い贈り物になりますようにと願いながら、まっすぐ語っています。
子どもたちへの語りは、お話が良く伝わるように、淡々と語ることとするのが良い語りだとも言われます。
となれば、私の語りは、それとは違うかもしれません。
でも、学校訪問では、大事な授業時間をいただき、音楽室などで一斉に語りが聞けるように準備してくださり、
子どもたちはワクワクした顔で、しっかりと耳を傾けてくれているのを実際その場に立って受け取ると、
足の底から、何かを感じるのです。
それは、何かというと、子どもたちのエネルギーなのです。
それを無視して、自分のペースで語ることは私にはできません。
まっすぐ、目を見てくる子どもたちの視線をしっかり受け止め、呼吸を合わせていくと、自然に体も動き、手振りも付きます。
お話しの骨組みがくっきりと描かれるのは、子どもたちのパワーなのです。
私は、やっと気が付きました。
子どもたちは、おはなしに入っている時、想いを馳せている顔をします。
私は、それにのって語ります。
それが今、私の中では、一番自然です。
小学生は、1年生から6年生まで、本当にものすごい成長をとげます。
その中で、語りに出会うことは数回だと思います。
まして、授業で聴くことは本当に少ないでしょう。
土の匂いがしたり、風の音が聞こえたり、そして、人の命の歴史が伝わるような、そんな語りを届けたいです。
学校訪問を数年続けてきての今の気持ちです。
明日は、朝9時から語ります!
そして、11:00~は、わらべの会です
GWでお休みが入ったので、久しぶりの赤ちゃんたちに会えます♪
お天気になりますように