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エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

名前には、意味があるだけ

2015-04-02 06:44:17 | アイデンティティの根源

 

 オッカム主義の神様は理性の神様、理神論です。機械仕掛けの神登場です。

 Young Man Luther 『青年ルター』p190の第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 この世界に対して、1つの事柄が具体的で直接的現実となります。それは人間の直感がハッキリとその現実を捉えるのと同じです。でもね、物事のシンボルは「おならの声」(形なき者の名)、声、声で震えた空気でしかありません。イデアと世界だとかは、もはや存在しません。意味があるだけです。それは意味を与える心の働きです。

 

 

 

 

 唯名論の中身ですね。実態は認めず、名前には、意味があるだけだから「唯名論」と呼ばれます。

 

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臨床的思惟の登場

2015-04-02 05:44:54 | アイデンティティの根源

 

 身体と魂と人間関係は、分けられないものらしい。

 The life cycle cpmpleted 『人生の巡り合わせ、完成版』、p26の第3パラグラフ10行目途中から。

 

 

 

 

 

フロイトが当時の不安神経症を臨床的に研究すると同時に、当時の科学的とされる概念に従っていたけれども、人間の動機に近づく新しい方法を、強烈な性エネルギー(エロス)を仮定することによって、決然と見つけたのかもしれません。その強烈な性エネルギーは、人の意識が否定し、当時支配的な道徳が抑圧し、科学が無視したものです。当時、性を抑圧する力の大きさと言ったら、大きな文化的な禁止によるくらい、大きくなりましたが、それゆえに、始めは衝撃を与えるほどの不安をもらたしましたし、次第に、輝かし自由をもたらすものとして、性エネルギーの理論を位置付けました。

 

 

 

 

 フロイトは自由でしたね。タブーだったものも臨床で感じだ実感を歪めなかった。むしろ、逆に実感を大事にしていたら、性エネルギーを仮定した方が、分かり易い、となったのだろうと思います。臨床がいつでも遣るやり方が、ここで初めて登場したんですね。

 

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ヒューマンサービス vs 一部上場のメーカー

2015-04-02 02:51:37 | エリクソンの発達臨床心理

                                                                    国立、青柳の公園にて

 

 ヒューマンサービス。初めて聞く人も、あるいはいるかもしれません。社会福祉、社会事業をアメリカ英語では、ヒューマンサービスhuman serviceと言います。イギリスでは、ソーシャルサービスsocial serviceということが一般的です。ヒューマンサービスは、公的ですから、基本的には行政サービス。政治に責任があります。しかし、実際は、零細な社会福祉法人、NPO法人、民間会社がやってます。東京都も、公的サービスを大幅に「民営化」してきました。

 メーカーは、工業製品、たとえば、機械(コンピュータ、電気製品、カメラなど)、自動車、鉄鋼、半導体部品、有機化合物などだそうですが、そういうものを作って輸出している会社です。トヨタ、日産、パナソニック、日立、東芝、NEC、ソニー、富士通、旭化成、新日鉄…。一部上場の大企業が多い。それから、この、一部上場の大企業を支えるのが、メインバンクの、みずほ、三井住友、UFJの三大銀行でしょ。あるいは、三菱商事、三井物産、丸紅などの総合商社。

 日本では、ヒューマンサービスの零細企業と、一部上場の大企業と、どちらが大事にされてんでしょうか?

 答えは、一部上場の大企業に有利ですね。

 一部上場の大企業の内部留保、貯めてるお金は、いまや史上最大だと言われますでしょ。そこで働く人の給与も、40才くらいの人の平均給与ベースで1000万を超える企業はざらですね。かたや、社会福祉法人などの零細企業。高齢者と子どものサービスを考えると分かり易い。たとえば、特別養護老人ホームと保育所。特養に待機者は、52万人、保育所の待機児童は、4万4千人だそうです。唖然としますね。しかも、そこで働く人の年収は、40才くらいの平均給与ベースで、特養でも保育所でも、300万円前後です。一部上場の大企業の3分の1か4分の1です。ですから、特養でも、保育所でも、職員が辞めちゃうことがとっても多い。私も、その昔、老人施設の事務を担当していたことがありましたが、現場の人の給与が、あまりにも低いと感じると同時に、「これは間違っている」と強く感じたものです。

 これは、ヒューマンサービスの制度設計として、非常にお粗末だと言えます。結局、働く人が十分な待遇がなければ、そのサービスを利用する高齢者や子どもも、十分なサービスが受けられません。今の日本の制度では、高齢者や子どもは、「粗末なサービスで我慢しなさい」と言ってるようなものです。

 これは明らかに間違いですね。人間らしい暮らしを保証するのが、日本国憲法の理念からして当然だからです。

 私どもは、そういう意味でも、日本国憲法を大事にして、それを日々の生活と、制度設計に活かして、生きていきたいものですね。

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