安倍内閣が今度は「一億総活躍社会」なるものを打ち出してきた。
このスローガンは以前掲げた「女性活躍社会」の対象を「女性」から「全国民」
に広げている。だが、一体「女性活躍社会」のとき具体的に何をしたのか。
女性が働き続けるには育児の問題が大きい。しかし託児所や、保育園、幼稚園は全く改善
が進んでいない。フランスでは一般家庭が子供を預かるシステムを充実させた結果、女性
の就業率がアップし出生率も改善したというが、日本では幼稚園は「文科省」、保育園は
「厚労省」の管轄のまま御互いが「認可権」を握って離そうとしない。
で、先の内閣で「女性活躍社会」としてやったことは何のことはない、女性閣僚を増やした
だけである。彼女らは歳費をたっぷりと手にし個人的にベビーシッターを雇うこともできるし
国から給与が出る「秘書」に面倒を見させることもできる。
いやもう一つ、税金の「扶養控除」の撤廃を忘れていた。子供を預けることが出来ず働け
ないのにこれによって無理に働かせようとする。これが「女性活躍社会」なのか。
そして全くスローガンだけのままの「女性」の次のターゲットは「年金生活者」なのだろう。
「今度はあなたが主役ですよ」と持ち上げたようでいて「余暇にうつつをぬかさず何か
社会に役立つことの一つでもやれ」と言われているようだ。「女性活躍」の場合の「扶養
控除撤廃」のように、今度は「年金支給額の減額」を目論んでいるようにも思える。
決して戦前、戦中に戦争遂行のために掲げられた「国家総動員法」の二の舞になるとは
思わないが無理に「国家」の一員に組み込まれるような居心地の悪い厭な感覚がする。
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