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[未来韓国]アジア大会で負けた北朝鮮選手はどうなる?(2014.10.16)

2017-01-02 16:56:30 | 【コラム】未来韓国・平壌別曲-韓国語

アジア大会で負けた北朝鮮選手はどうなる?

아시안게임에서 패배한 북한 선수들은 어떻게 될까

[イ・エランの平壌別曲] 

2014年10月16日


アジア人のお祭りだった仁川(インチョン)アジア競技大会が成功的に行われた。今年のアジア大会は朝鮮半島の南側で開催されるスポーツ・イベントで、北朝鮮にとって絶好のチャンスでもあった。北朝鮮住民の韓国への敵対感を強化させると同時に、「体制の優越性」を宣伝することで大会を対韓扇動の道具としても南北関係におけるテコとしても活用することができるからだ。

だから北朝鮮は最初から大規模な応援団の派遣を提案した。全域から応援団員を選抜し平壌で数ヶ月間集団合宿訓練もさせた。過去3回に渡る応援団派遣で、かなりの収益と韓国国民の北への敵対感緩和というおいしい結果を経験した北朝鮮としては、今回の仁川アジア大会にも大規模応援団を派遣し、ドルも獲得して韓国内に北朝鮮寄りの勢力を拡大させる計画で浮いていただろう。

しかし、韓国政府の対北朝鮮政策は過去と違って美女応援団の派遣は水泡に帰してしまい、仕方なく選手団のみを送ったのだ。ちなみに、北朝鮮選手団の成績は総合7位と悪くない成果であった。

南北対決の試合の中で特に女子サッカーと男子サッカーが印象的だったが、女子では北朝鮮が韓国に勝ち、男子では韓国が北朝鮮に勝った。南北間のサッカー試合を観る多くの韓国人は「北朝鮮選手が韓国に負けたら帰って炭鉱や政治犯収容所に連れて行かれる」と心配をし、逆に北朝鮮の勝利を心から応援する人もいた。

   

▲北朝鮮の女子サッカーチームは、今回のアジア大会で優勝した

 

スポーツも「宣伝の道具」

北朝鮮選手にとっては「運命の分かれ道」

 

北朝鮮でスポーツは体制宣伝をする重要な道具である。北朝鮮で体育は国力を示す指標とされ、国際スポーツ競技で優勝することは国家の威信と力を象徴すると宣伝されている。そのため、北朝鮮では国際競技に出場して負けた選手に色々な処罰が待ち受けているというのが常識である。中でも、北朝鮮と敵対関係にある韓国やアメリカ、日本に負けたら逆賊扱いをされる。

1994年、北朝鮮サッカーチームがワールドカップ・アメリカ大会出場がかかったアジア最終予選で韓国に大敗して脱落したことがある。その時金正日は帰国した選手団に怒鳴りながら「勝つまで海外に出るな」と指示を出し、北朝鮮のサッカーチームの戦力がさらに弱くなってしまった。

一方、国際競技で、特に韓国との試合で勝利した後インタビューで「将軍様の配慮と将軍様の偉大さ」を熱烈宣伝すれば、一瞬で「共和国の英雄」になれる。北朝鮮の「スター中のスター」になってにわか出世とともに一生の栄耀栄華が保障される。

今回のアジア大会は、北朝鮮が政治・経済・社会の面で非常に困っている状況の中で行われるスポーツ・イベントだった。だからなおさら、今回の大会を通じて揺れている体制の結束と金正恩の偶像化を図り、ひいては南北関係の改善に向けたテコとして大会を利用する思惑があっただろう。北朝鮮の権力の実勢と言える黄炳瑞(ファン・ビョンソ)・崔竜海(チェ・リョンヘ)・金養建(キム・ヤンゴン)が閉幕式に電撃出席したのも、スポーツ・イベントを利用して北朝鮮の政治的目的を実現したいという「腹黒い意図」が働いたと考えられる。

 

私は北朝鮮住民のための自由と人種主義の実現が統一の大前提となって、突発的な出来事が生じてもこの目標を忘れないで黙々と歩んでいく北朝鮮政策と統一戦略を常に願っている。それが実現する頃には、スポーツを純粋にスポーツとして楽しめる時代もやってくると信じたい。

[未来韓国]


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