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北朝鮮を離れて自由へ ★イ・エラン★の自由ブログ

いわゆる「脱北者」のおばちゃんです。
北朝鮮の実態を世界の皆さんにもっと知っていただきたく
ネットに挑戦します。

5回目の核実験?核実験場周辺の健康異常を無視してはいけない

2016-08-30 15:37:27 | 北朝鮮の虚像

2016年1月、北朝鮮による4回目の核実験がありました。

それから、国連の制裁決議、北朝鮮のさらなるミサイル挑発まで

嵐のように突っ走ってきた気がします。

先週の24日には潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の試験発射もありましたが、

その後、5回目の核実験も行われるんじゃないかという説もほのめかされているようです。

 

このような厳重な時こそ、

恐れることなく、慌てることなく、

毅然として冷静に、我々の方針に自信を持って対応していくべきだと思います。

相手は、私たちが慌てて混乱に落ちることに一番喜びますから。

 

8月はじめに、豊渓里(プンゲリ)の核実験場周辺の住民たちの

健康異常に関する記事が出ましたが、

今、Huffington Postに掲載する記事を書いていて

参考資料としてまた確認してみたら、

日本のニュースサイトからは、関連記事が全部削除されていますね。

資料保存の意味も兼ねて、韓国記事の日本語訳をアップしておきます。

 

 

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豊渓里(プンゲリ)核実験場周辺住民、頭痛・体重減少・憑き物の噂も

(풍계 核실험장 주변 주민들, 두통·체중감소·귀신병 소문)

朝鮮日報 2016.08.01 03:00


「視察王」金正恩が影すら見せないところがある…核実験場周辺


脱北者団体「統一ビジョン研究会」、現地出身脱北者13人調査

- 核実験場のある山から流れてくる水
 キツジュ地域に合流する地形…地下水・土壌放射能汚染


- 寧辺(ヨンビョン)付近でも奇形児の噂
 政治犯収容所の収監者らを核実験場トンネル工事に動員

 

【写真:Naver まとめ 【成功?失敗?】北朝鮮の核実験をまとめてみた【水爆?原爆?】

 

北朝鮮が2006年から今年1月まで4回の核実験を行った吉州(キルジュ)豊渓里(プンゲリ)周辺の住民の中、原因の分からない頭痛や体重減少、感覚機能低下など身体異常で苦しむケースが多いという調査結果が出た。核実験場周辺の住民はこのような症状を「鬼病」と呼んでいる。北朝鮮当局が核実験による被爆の可能性について全く教えなかったため、豊渓里地域の住民は脱北してはじめて健康異常と放射能汚染との関連性について知ったという。金正日と金正恩が核実験場付近を視察したとの報道が一回もない背景にも被爆への懸念があると分析されている。


脱北者団体の「統一ビジョン研究会」が1~3回目の核実験を近い地域で経験した吉州地域出身の脱北者13人を最近インタビューした結果、13人全員が健康異常を自ら経験したか近所で異常症状を訴える人を見たことがあると答えた。彼らが住んでいた村は、核実験場の豊渓里からおよそ27km離れている。13人のうち2人は核実験を3回(1・2・3回目実験)経験し、5人は2回(1・2回目実験)、6人は1回(1回目実験)を経験して脱北した。4回の核実験を全部経験した人はいなかった。


3回の核実験を経験したという40代の脱北者A氏(2015年7月脱北)は、「2013年の夏頃からキルジュ地域一帯には、脱力感がひどかったり、食べても体重が減ったり、頻繁に頭痛が起きたりするなど、原因不明の病気の人がたくさん増えた」「こんな患者は‘鬼病にかかった(憑き物につかれた)’と囁かれた」と話す。A氏は「鬼病の人たちは体調が悪くても病院でろくに診療を受けることができないから占い師に会いに行く」とも言った。


A氏のように3回の核実験を経験して去年1月に脱北をしたB氏(50代女性)も「私は昔からにおいをよく嗅ぐことで有名だったが、3回目の核実験直後の2013年5月から急に嗅覚能力が落ちた。その時期あたりに味覚も弱くなって頭がぼうっとするなど異常症状が生じた」と証言した。最近キルジュ地域に住んでいる親戚と電話で話したというB氏は、「20代後半の息子が2013年(3回目核実験)以降、全身が汗だくになって体に力が入らない病気にかかったが、4回目の核実験(今年1月)以降その病気がさらに悪化したと聞いた」と述べた。


2回の核実験を経験したC氏は「2010年から視力低下と不眠症で悩まされた。お医者さんに行ったら‘希少疾患’としか言われなかった」と話している。C氏のように2回の核振動を感じたことのあるD氏も「2010年からキルジュ地域には肋膜炎や急性結核にかかる人が急速に増えた。薬も飲んでちゃんと食事を摂っても治らないという噂が回った」と証言した。1回目の核実験だけを経験して脱出した人も「消化不良や胃炎の症状があった」そうだ。


しかし、キルジュ地域出身の脱北者たちは「韓国に来てはじめて核実験が健康に影響を及ぼすことを知った」と口を揃える。脱北者A氏は「キルジュで暮らすときには核実験をする度に、危険を感じるどころか‘我々も核大国になった'というプライドが強くなった。核実験による放射能汚染の恐ろしさなぞ全く知らなかった」と述べた。脱北者B氏も「核基地のある寧辺(ヨンビョン)地域では奇形児が生まれるとの噂を聞いたことはあるが、キルジュ地域は特に問題がないと信じて暮らしていた。去年韓国で広島原爆投下70年関連のドキュメンタリーを見て、原爆被害者の症状とキルジュの「鬼病」の症状が似ていることい気づいた」と話している。


北朝鮮による過去4回の核実験で放射性物質が直接漏れることはなかった。1回目の実験を除いては、米韓の情報当局は地下核実験直後に外部の大気を捕集し分析したが、不活性気体(キセノン・クリプトンなど)は確認できなかった。しかし、放射性物質が核実験場付近の地下水や土壌を汚染させ、キルジュ地域住民の安全を脅かす可能性は濃厚であると分析されている。キム・テウ「統一研究院」元院長は「北朝鮮は地下核実験上の坑道に放射性物質の漏洩を遮断するために9重の遮断ドアと3重の核爆風遮断壁を設置しておく。しかし強い放射能はすぐには消えないので周辺の土壌と地下水などを汚染し続ける」と説明する。中国の「国際問題研究所」ヤン・シウィ先任研究員は、2013年の3回目の核実験直後「豊渓里核実験場で3回も核実験を行ったので、その分の放射能による深刻な地下水汚染が懸念される」と指摘したことがある。

特に、キルジュ地域は核実験場のある豊渓里の萬塔山から流れてくる水が合流する地形であるそうだ。キルジュ出身のある脱北者は、「村の住民のほとんどは核実験場から12kmほど離れた貯水池の水を飲んでいる」と言う。被爆危険があるため、核実験場の工事には政治犯収容所の収監者らが動員されるとの証言もある。北朝鮮消息筋によれば「北朝鮮がキルジュ近くの化城(ファソン)地域にある16号政治犯収容所の収監者を核実験場トンネル工事に投入しているとの諜報がある」とのことだ。

キルジュ出身の脱北者たちは、1~3回目の核実験当時の状況についても話してくれた。2006年1回目の実験の時には数秒間弱い振動しか感じられなかったが、2回目の時には家が揺れて一部窓も割れることもあり、3回目には台所の食器が落ちてくるほどの強い振動を体験したと言う。これは、北朝鮮の核実験が回数を重ねる度に強度が強くなったという分析を裏付けている。

【写真:毎日新聞 図説集 北朝鮮「水爆実験」 2016年1月7日】


「統一ビジョン研究会」の会長は「4回の核実験が全部同じ場所(豊渓里)で行われたのに、核実験場周辺の環境と住民の健康問題に関しては特に関心がなかった。寧辺地域の核施設と豊渓里の核実験場周辺の被爆問題も、結局、統一の後私たちが解決すべき課題になる」と語った。

 


韓国の拉致被害者21人の措置、国連で議論することに…救出の糸口になるか

2016-08-24 15:53:57 | 北朝鮮の虚像

 

日本も北朝鮮による拉致被害があり、

国民の大きな関心事として、多くの方々が被害者の救出を願い、そのために頑張っています。

 

既にご存知の方もいるかもしれませんが、

韓国にも北朝鮮に拉致されて、まだ戻れていない人がたくさんいます。

 

韓国ではそんな方々のことを

「北」に「拉致」された人という意味で「拉北者」と呼んでいます。

日本と同じく、被害者の家族会を中心に

民間団体と政府が力を合わせて拉北者の被害の真相を究明して、

彼らを救うために努力していますが、

 

 

昨日の夜、「TV朝鮮」で

戦後拉北者のうち、平壌に生存している21人の後続措置が

今後国連で議論されることになったというニュースが流れました。

 

【TV朝鮮単独】「平壌生存確認」拉北者21人、国連で議論

[TV조선 단독] "'평양 생존 확인' 납북자 21명, 유엔서 논의"

 

 

 

韓国の拉北者は、

拉致時期によって「戦時(6・25戦争=朝鮮戦争時期)」被害者と

非戦時」、つまり朝鮮戦争後の被害者に二分されています。

 

①戦時拉北者の場合、

被害者家族団体はおよそ10万人に肉薄すると把握しています。

韓国政府は、2010年に戦時拉北者関連の法令を制定し、

「6・25戦争拉北真相究明委員会」を設置、真相究明に取り組んできました。

 

つい先月の7月に、政府の委員会

2010年の委員会設立からこれまで約5年間登録された拉北事件5,505件に対して

委員会審議を完了し、

4,782人を6・25戦争拉北者として公式決定しました。

 

ここでいう戦争拉北者は、戦争に参加した軍人が捕まって捕虜などになった場合を除いた、

自分の意志に反して北朝鮮に連れて行かれた「民間人」のことをいいます。

 

戦争当時、公務員の身分で強制連行されたか、

戦争物資の運搬などの労役に動員された人がそのまま北朝鮮に抑留されたケースが多いと見られます。

『6・25戦争中の韓国民間人拉北問題に関する戦後処理の現況と課題』という

韓国人研究者(イ・ミイル氏)の論文によれば

戦争中に北朝鮮に拉致された韓国人の中、

法律関係者が190人、教授および教員が863人、マスコミ関係者が226人でした。

 

また、このような拉致は意図的に企画されたものであり、

戦争中だけじゃなくて戦争を画策する段階で生産された北朝鮮当局の文書からも確認されるそうです。

 

 

 

②非戦時拉北者の場合、

2011年時点で韓国の統一省は、

停戦協定締結(1953年)以降の拉北者が3,835人いると把握しています。

そのうちほとんどは韓国に送還されましたが、

韓国政府はまだ517人が北朝鮮に抑留されていると見ています。

 

 

その517人の中で21人が平壌に生きているということが先月確認されたんです。

韓国の拉北者団体が、政府の公式拉北者の名簿のうち516人と

北朝鮮が生産した平壌市民リストを照らしあわせた結果、

21人が一致することを確認しました。

 

30年ほど前に拉致された高校生や、KAL機の乗務員、漁師などが確認されましたが、

彼らは拉致されたあと、ほとんどが平壌で厳しく統制された生活をしながら

スパイ教育機関などで勤務してきたことも明らかになりました。

 

 

この21人に関して、

国連が「人権」という側面から彼らの今後の措置について議論をします。

 

 

【TV朝鮮報道から抜粋】

 

国連が彼らを救出するための議論に踏み切ります。遅くなりましたが、うれしいニュースです。

 

国連北朝鮮人権事務所のシナー・ポルソン所長は、来月1日に拉北者家族会と共に国内・外信記者懇談会を開催します。ボルソン所長は、国連が平壌市民の名簿で生存確認が取れた戦後拉北者21人に対する人権措置を議論することを発表する予定です。

北朝鮮当局の内部文書によって生存が確認されただけに、国連レベルで適切な措置を議論する必要があるということです。

 

 

 

日本にもたくさんの拉致被害者がいますし、

これまで日本政府は何回も日朝会談などを通じて

被害者救出に向けた協議をしました。

しかし、北朝鮮の利己的かつ欺瞞的な態度によって

まだまだ被害者の安否確認や所在地確認など

ごく基本的な手続きにも進んでいません

 

 

これは、北朝鮮当局との1:1協議の限界です。

むしろ、

北朝鮮が日本を含む周辺国に対して平気に武力挑発を繰り返しても

拉致被害者が人質のように捕られていることが日本の弱みになってしまい、

北朝鮮が拉致問題協議を台無しにするんじゃないかと、

強力な制裁措置を取れないなど、足かせになっています。

 

 

しかし、日本もここ数年間、

拉致問題を国連などの国際舞台で「人権侵害」の面を強調して発信をする努力を並行してきました。

その結果、国連の北朝鮮人権報告書にも日本人拉致被害者問題が取り上げられ、

国連の人権決議の度に日本人拉致問題が主なテーマになり、

決議案の作成や採択も日本が牽引しています。

 

 

ここから、もう一歩、実質的な救出に近づけるためには、

今回の韓国の拉北者21人の例のように、

北朝鮮当局の内部資料・根拠を基に

被害者の安否情報と所在地を確認する作業に進まなければなりません。

 

 

一日も早く、

日本も、韓国も

共通の拉致問題を解決するために、協力できるところは協力したらいいですね。

 

 

 

 


大金を横領して脱北する人について…横領は悪いけど北朝鮮に限ってはむしろ「よかった」

2016-08-19 17:52:46 | 北朝鮮の虚像

韓国では、テ・ヨンホ在英北朝鮮公使の脱北に関するニュースが

連日流れています。

 

日本のマスコミでも

彼が出身成分もよく、北朝鮮の最高クラスの官僚である事実と

それにもかかわらず亡命を決心した背景に注目する記事が多いようですね。

 

 

そんな中、私の目に付いた記事がありました。

 

在英北朝鮮公使、金正恩氏の統治資金を持って脱北か

WoW!Korea 8月19日(金)10時52分配信

 

 

前にもこのブログで海外調達した外貨

北朝鮮の39号室(金正恩の裏金を管理する部署)に送る担当の人が、

大金を持って脱北したというニュースを

伝えたことがあります。

 

※関連記事※

ピラミッドが上から下からくずれる中、経済復興を掲げた金正恩内閣に経済通は一人だけ。。。

2016-08-01 15:57:42

 

 

偶然にも今日また似たような記事がありました。

 

北朝鮮の資金管理人 昨年欧州で数億円抱え行方くらます

聯合ニュース 8月19日(金)10時45分配信

 

 

この事実だけを単体で見れば、あくまで「横領」に当たるので

モラルの観点からは批判することができるでしょう。

しかし、彼らが持ち逃げしたそのお金の意味を考えると、

私はむしろ、よかったと思ったりもします。

 

そのお金の意味とは、

 

1)そのお金は、海外在駐外交官の不法行為によって(密売、大使館ビルの違法賃貸など)、または数々の海外労働者の人権を犠牲にして集められたお金

2)そのお金は、結局、北朝鮮労働党の39号室に納められ、金正恩のぜいたく生活や核・ミサイル開発に使われる

 


そんなお金ならいっそのこと

誰かが持って去るか宙に消えてしまったほうがいいと思ったわけです。

 

 

対北朝鮮制裁が強まっていくにつれて

金正恩政権はますます資金、特に外貨が足りなくなり、

あらゆる手段を駆使して外貨獲得にやっきになっています。

そして、国際社会はそれに対抗して

北朝鮮へ流れる外貨を遮断するために多方面で圧力をかけています。

 

本当に、本当に、

政権の統治資金を横取りして逃げた人に対して

むしろ「よかった」という言葉が出るほど、

北朝鮮の資金を枯渇させることが切実です。

 

 

 


[HuffPost] 「ドミノ倒しのように相次ぐ脱北、エリートも例外ではない」 + 駐英宣伝担当外交官の亡命

2016-08-17 15:55:15 | 北朝鮮の虚像

先週末、ハフィントンポスト日本版に投稿した

北朝鮮のエリート脱北に関する記事が掲載されました。

 

翻訳さんから、日本で8月15日当たりは

お盆という休日だったとお聞きしましたが、

週末、休日もなく、ニュースや私みたいな者の意見を世間に伝えるために

努めていらっしゃる方々に感謝です。

 

記事全文をご覧になるためには、画像をクリックしてください。⇓⇓⇓⇓⇓

 

 

 

記事の本文の中で、

最近変化した脱北のパターンとして、

  • エリート層を含め、幅広い階層から脱北

  • 海外派遣が脱北のチャンスに

 

以上の2点をあげていますが、

今日また、まさにその2点にぴったりな脱北事件が報道されましたね。

 

 

”第3国亡命”の北外交官、写真付きで実名報道=英国BBC

WoW!Korea 8月17日(水)11時3分配信

 

 BBCは、テ副大使がある演説で「イギリスは支配階級の洗脳を受けている」とし、「マスメディアが北朝鮮に対する衝撃的でぞっとするような話を作り上げている」と主張していたと伝えた。

 

 

記事にあるように、

彼(テ・ヨンホ氏)は、かつて対外的にはこのような発言をしたことがありますが、

韓国の報道によりますと、テ副大使は、

宣伝担当」だったらしいです。

だからそんな話を演説などでしてきたわけですね。。。

 

北朝鮮体制を宣伝するんですから

体制への信頼や忠誠心が強くないといけない役職です。

しかし、宣伝に熱心だった外交官が亡命したので、

北朝鮮当局はなおさらショックを受けると思います。

 

 

青筋立てて北朝鮮体制を代弁したテ・ヨンホ…亡命に

북한체제 대변에 핏대올리던 태용호…이제는 망명길에 올라(韓国語版)

[中央日報] 2016.08.17 14:51

 

 

しかも、テ・ヨンホと会ったことのある英BBCのソウル・平壌駐在特派員スティーブ・エバンス氏は、

彼とロンドンで食事をした時、

任期が終わる今年の夏に平壌に戻ると言い、

亡命、それも家族全員で亡命する気配など全く見せていなかったと証言しています。

 

この特派員の証言から見れば、

テ氏は誰も彼の亡命を気づかないようにかなり緻密に計画を立ててきたか、

当局からなんらかの威嚇があったということが想像できますね。

 

 

スティーブ特派員はこの事実を

「私の友達、脱北者」というタイトルの文章を通じて明らかにしたそうですが、

その文章で説明しているテ・ヨンホの話も読んでかなり面白かったです。

彼自身も、家族もどれほど西洋生活に慣れていたかが分かります。

近いうちに、上の中央日報の記事と一緒に日本語訳をアップしようかと思っています。

 

 

亡命申請した北テ・ヨンホ、今年夏任期終えて帰国予定だった…ゴルフ・テニス楽しんでいた

“망명 신청한 北태용호, 올 여름 임기 마치고 귀국예정이었다…골프·테니스 즐겨“

[ソウル新聞]2016-08-17 14:11


▲ 北外交官テ・ヨンホ「亡命説」

家族と一緒に第3国へ亡命申請をしたとされる駐英北朝鮮外交官は宣伝担当のテ・ヨンホ(Thae Yong Ho)であると、英BBC放送が16日(現地時間)報じた。写真はテ・ヨンホが2014年イギリスで講演をしたときの様子[YouTubeより=聯合ニュース]

 

 


北朝鮮の海外労働者の禁止、人権問題として国連で議論すべき

2016-08-09 18:01:02 | 北朝鮮の虚像


今年1月北朝鮮の核実験を糾弾するために採択された

国連の制裁決議案大2270号は、

史上最強と言われるも、

一番大きな抜け穴として「海外労働者」問題を規制していないという点を

何回か指摘したことがあります。

 

実に、制裁が世界各国で本格化するにつれ、

北朝鮮は外貨不足を打開するために

労働者の海外派遣を斡旋するブローカーまで使うほど

労働者派遣に躍起になっています。

 

しかし、劣悪な労働環境、賃金の搾取などの人権問題も取り上げられましたし、

搾取した賃金は北朝鮮のミサイル・核武器の開発に費やされる可能性があり、

労働者派遣を規制すべきではないかという懸念の声も強かったです。

 

前に、「青木」や「イトーヨーカ堂」のような一部の日本企業も

朝鮮総連系列の中国工場を通じて北朝鮮労働者を商品製作に活用しているとの話もお伝えしました。

 

米国は既に北朝鮮の労働者の雇用に関わる活動を規制する行政命令を出しましたので、

(関連記事:米国、北朝鮮労働者の海外送出禁じる初の制裁発動 東亜日報3月18日付

国際社会で米国とともに北朝鮮の人権問題解決に先駆けてきた日本も

そのような政策や独自制裁などが採択されるんじゃないかと期待はしてきましたが、

拉致問題の交渉という大きな課題があるためか、

いつも慎重な態度であったような気がします。

 

だが、

北朝鮮の一番大きな収入源の「海外労働者派遣」を遮断するだめの方法を

国連などの国際社会の場で模索しているとの便りは、とても嬉しいですね。

 

 

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海外への労働者派遣、「日米が阻止」と非難 通信社が論評「内政干渉だ

産経ニュース 2016.8.6 20:34

 

ようやく金正恩氏を「狼狽」させることに成功した日本外交

 

 

労働者送出遮断に 北が「内政干渉」と反発

(인력송출 차단에 북 "내정간섭" 반발)

来日新聞 2016-08-08 10:54:07 
 
 
北朝鮮「人権蹂躙」…”国連総会や安保理で議論されるか”

 

 

北朝鮮制裁の一環として国際社会が北朝鮮労働者の海外派遣を拒否する動きに対して、北朝鮮が強く反発している。労働者海外送出は、北朝鮮指導部の主要収入源の一つであり、労働者派遣が全方位で遮断される場合、北の指導部にいかなる影響をきたすかが注目される。

6日、北朝鮮の朝鮮中央通信は論評を出し、「今日の国家間の経済関係において、資金や技術だけではなく労働力の相互交流は普遍的な現実になっており、誰もこれを問題視することはできない」「正常な経済交流を’人権蹂躙’と罵倒して’当該国は北朝鮮の労働者を受け入れるな’と国際舞台ででしゃばっていることこそが、自国の不当な目的を実現させるためには他国の自主権を侵害する乱暴な内政干渉行為」と主張した。

論評は「最近、米国務部の東アジア太平洋担当報道官は、我々の’海外労働者派遣による収益は北朝鮮当局に流れていく上に、不法な核・ミサイルプログラムに転用される’とし、この問題を今後の対北制裁に反映させると言いふらした」「日本も主人に倣って我々の労働者の海外派遣を中止させる’決議案’採択計画に悪辣にしがみついている」と米国と日本を非難した。

 

実際、米国は3月16日に発動させた行政命令13722号に北朝鮮の国外労働者の送出行為を禁止する内容を史上初めて盛り込んだ。日本は1月の北朝鮮による核実験以降、安保理制裁決議を議論する当時に北朝鮮労働者受け入れ禁止条項を含ませようとした。結局、決議2270号にこの条項が入らなくなったが、有効な北朝鮮制裁のために、日本は北朝鮮労働者を受け入れている国を個別に接触しながら牽制してきた。

韓国政府も北朝鮮制裁のさらなる効果のために、北朝鮮と友好関係にある国を訪問し、説得を続けている。

5月、朴槿恵大統領がウガンダを訪れたことに続き、先月末にはユン・ビョンセ外相が1965年国交開始以来初めてマルタを訪問、北朝鮮制裁における協力を求めた。ユン長官と会談したマルタの総理は、マルタ内の北朝鮮労働者の人権問題に対して断固たる立場を取っていると表明し、「問題解決に最善の努力を注いでいる」と話した。

マルタは最近、北朝鮮労働者のビザ延長を許可しない方式で、自国内の北朝鮮労働者たちを事実上追放し、今後北朝鮮労働者への新規ビザ発給も中断する方針である。

この問題と関連し、シン・ドンイク外交安保研究所長は、5日公開した報告書にて「マルタなどの事例から見られるように、今後人権理事会と国連で北朝鮮海外労働者の人権蹂躙問題が浮き彫りになることが予想される」「このような海外労働者たちの賃金が北朝鮮のWMD(大量破壊兵器)開発に転用されていることから、国連総会および安保理でも議論されるだろう」と分析した。

先月任命されたトーマス・オヘア・キンタナ国連北朝鮮人権特別報告者も「北朝鮮に関しては、ヨーロッパやアジア各国で最悪な環境で働いているとされる海外の北朝鮮労働者の人権問題も関心事」と関心を示しており、今後北朝鮮の海外労働者問題が国連で案件として取り上げられる可能性が高いものとみられる。

 

 

 

 


集団脱北した北朝鮮レストラン従業員の家族が行方不明に。。。保衛部逮捕か

2016-08-08 18:04:06 | 北朝鮮の虚像

週末の間、このような報道がありました。

 

脱北従業員の北家族酔って失言、保衛部に緊急逮捕

("탈북 종업원 北가족, 취중 실언으로 보위부에 긴급 체포")

聯合ニュース 2016/08/07 09:30

 

私も脱北をする当時、夫との意見が合わず、

夫を北に残して息子と親、弟と韓国に逃げました。

 

脱北というのは、北朝鮮当局においては反逆」なので

試みるだけでも発覚したら厳罰に処するし、

脱出に成功すれば当事者に対しては処罰できないから

残った家族がいれば連座を適用して家族を処罰します。

 

そのため、多くの脱北者が脱北をして韓国や他の国で自分は自由に生きていても

残った家族が痛い目にあうんじゃないかいつも不安な気持ちで生きています。

 

それをよく知っている北朝鮮は

逆に北に残った家族を人質にして脱北者を脅迫したりすることに利用します。

 

中国の北朝鮮レストラン従業員の集団亡命事件も

彼女たちの家族が韓国政府を糊塗して、集団亡命の衝撃を紛らすことに利用されました。

家族たちは異例的にインタビューにも動員されて

自分の娘は自意で韓国に行くはずがない、韓国政府による拉致だと、

娘を北朝鮮に返してと訴えていましたが、

本音はそうじゃなかったでしょう。

 

 

今回保衛部に逮捕されたという一族のことに関しても

詳しい事実関係はまた調べなきゃいけないですが、

 

私の経験とこれまでの脱北者と家族に対する北朝鮮の対応を考えると、

今回の事件も、

北の家族を拘禁して思想教育したか、拘禁しないで教育したか、

または逮捕された男が酔っ払って失言をしたか、普通に抗議口調で話したか、

そのくらいのディテールの違いはあっても

事件の大筋は事実だと思います。

 

 

 

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キム・ソンミン「自由北朝鮮放送」代表「北でも南でも関係ないという発言で逮捕」主張

 

中国の寧波地域のレストランで働いていたが集団亡命し、韓国に入国した女性従業員の家族が酒に酔っ払って失言したことで、北朝鮮の国家保衛部に緊急逮捕されたという主張が出た。

キム・ソンミン「自由北朝鮮放送」代表は、7日聯合ニュースとの電話インタビュで「最近、亡命した北朝鮮レストラン女性従業員のある家族が失言をして国家保衛部に緊急逮捕されたという話を複数の平壌消息筋から聞いた」とした。

金代表は「ある女性従業員の父が知人との飲み会で、酔っ払っている間に"大切な私の娘、どこでもいいから生きていて" "北ならどうで、南ならどうだ" "資本主義の国にいる方がいい"などの発言をそれとなくしたという。

また、「その日一緒だった知人の通報で保衛部が彼の発言のことを知り、翌日家族と一緒に緊急逮捕された」とし、現在この家族の行方は不明だという。

「北朝鮮のこれまでの事例から見ると、この家族は「反動発言(不平不満者)」として政治犯収容所に拘禁され辛い生活をすることになるだろうが、今後の脱北従業員の娘との面談のために一時釈放となり活用される可能性もある」と金代表は説明した。

北朝鮮は、中国の北朝鮮レストラン女性従業員らの亡命事件以降、金正恩の指示で彼女たちの家族を決まった場所に数ヶ月間拘禁して、集団思想教育を強要し、最近になって彼らを解放したと金代表は主張している。

チェ・ソンリョン「拉北者(北による拉致被害者)家族の会」代表も、先月29日北朝鮮当局が韓国入りした従業員らの家族をミョヒャン山の教育施設に集団拘禁して講習教育(思想教育)をしたほか、この事件と関連し責任者6人を公開処刑したと主張したことがある。

今年4月7日に、中国寧波にある北朝鮮レストランで勤務していた従業員の20人のうち13人が集団亡命し、韓国に入国した。

この事件を受け、北朝鮮は5月3日、亡命従業員の家族と同僚を動員して記者会見を開き、従業員たちが韓国政府によって誘引・拉致されたと主張した。

 

 


北朝鮮人権情報センター、政治犯収容所の加害者・被害者のリスト公開

2016-08-02 18:27:36 | 北朝鮮の虚像

昨日、韓国の民間団体「北朝鮮人権情報センター」が

「北朝鮮政治犯収容所の勤務者、収監者および失踪者の人名辞典」というものをまとめて発刊しました。

 

このセンターは膨大な情報をデータ化して、

そのデータを基に北朝鮮人権状況について訴えて

究極的には人権状況の改善に向けて活動しています。

私もセンターの情報をよく参考にさせていただいております。

 

特に今日は、記事から知ったグーグルアース3D地図にも挑戦してみましたが、

北朝鮮で色んな人権犯罪が何件、どこで行われているかを

地図で確認できます。

 

ちなみに、下の画像は北朝鮮での「公開処刑」に関する地図情報ですが、

あまりにも多すぎて場所を表す文字でよく見えなくなるくらいでした。。。。

 

英語サービスもありますので、

みなさんもご確認してみてください → http://nkdb.org:8080/atlas/

 

 

以下は、関連記事を急遽翻訳を頼んだものです。

日本ではあまり報道されていないようですね。。。

 

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【世界日報報道】


北朝鮮人権団体、政治犯収容所の加害者・被害者のリスト公開

(북한인권단체, 정치범 수용소 가해자·피해자 명단 공개)

(世界日報、2016-08-01)


#1.「13号管理所に勤務しているカン・ヨンチョル氏。咸鏡北道オンション郡ジョンソン13号管理所部分大長。勤務開始年度1988年。番小屋で寝ていて小用に立ったところ、20代の政治犯の男性が山を登っているのを目撃、逃走者と考えてその場で自動小銃を30発余り連発、男性は即死。しかし、この男性は19班農産分組の荷車担当で、食べ物を求めて裏山にネズミ捕りに行って銃撃に遭う」

 

#2.「キム・チョルミン。1993~1995年平安南道ゲチョン14号管理所に拘禁。拘禁当時、許可なしに炭鉱入り口にある木の下で栗を拾ったとして処刑される」

 

#3.「15号囚人キム・ヨンジュン。収監年度2001年。35才。2001年7月、離散家族探しのブローカーとして活動したとして逮捕され、耀徳(ヨドク)収容所に収監」

 


民間団体の「北朝鮮人権情報センター(NKDB)」は、1日に北朝鮮の政治犯収容所で行われている人権犯罪に加担した加害者(収容所勤務者)と被害者(収監者)のリストを公開した。
この団体がこの日発刊した「北朝鮮政治犯収容所の勤務者、収監者および失踪者の人名辞典」には、政治犯収容所の勤務者51人、収監および収監推定者759人、死亡者および収監経験者137人、失踪者499人の個別情報が盛り込まれている。センターは「最近の韓国入国者を対象にした調査結果とセンターが記録・保管中の‘北朝鮮人権統合データベース’内の政治犯収容所拘禁事件3825件、失踪事件1181件の情報のうち、具体的な人物を特定できる最新の事例を中心にまとめた」とした。
この人名辞典によれば、政治犯収容所の収監者と収監推定者1258人(失踪者499人含む)の罪名は、「連座」が365人(29%)で最も多かった。次に「韓国への脱出を図る」132人(10.5%)、「不平不満」102人(8.1%)、「不法越境」72人(5.7%),「宗教活動」62人(4.9%),「敵と接触」54人(4.3%)、「密輸密売」49人(3.9%)の順だった。
収監時期は2000年代が40.2%で一番多く、1990年代27.2%、1970年代9.9%である。センターは2003年設立以来、脱北者との面接調査を通じて北朝鮮における人権被害の事例を集め、データベースを構築してきた。今回発刊したリストの情報は、センターが運営している「北朝鮮人権事件グーグル3D地図(www.nkdb.org.8080/atlas)にもアップデートする予定である。英語・日本語・スペイン語への翻訳作業も行われており、センターはこのリストを活用して世界各地で収容所に収監された人たちの解放を求める声を引き出したい考えである。

 

 


【聯合ニュースから抜粋】

「北政治犯収容所収監者29%は連座」…加害・被害者公開

"北정치범수용소 수감자 29% 연좌제 적용"…가해ㆍ피해자 공개


センターのユン・ヨサン所長は「米国政府による北朝鮮人権侵害者制裁リストの発表のように、今回のリスト公開は北朝鮮の人権犯罪者たちに危機感を与えることができる」と述べた。

 


北朝鮮人権情報センターは「北朝鮮が運営している管理所は、北朝鮮の法律の枠の中で定められていない拘禁施設」とし、「一般的に知られている管理所の役割は、政治犯を社会と隔離させて亡くなるまで労働手段として活用することであり、このような強力な処罰を通じて一般住民を統制する手段として使われている」と話した。

 


【関連記事】

連座制で「この世の地獄」強制収容所送り…暴かれる北朝鮮の人権蹂躙


ピラミッドが上から下からくずれる中、経済復興を掲げた金正恩内閣に経済通は一人だけ。。。

2016-08-01 15:57:42 | 北朝鮮の虚像

先週、北朝鮮からエリート層の人々がドミノ脱出しているとの話をお伝えしました。

その後、北朝鮮の現役の将軍、つまりかなりの大物が

金正恩の裏金4千万ドルを持って脱北したという説が報道されました。

 

北朝鮮現役将軍、金正恩の裏金450億持って脱北

(북한 현역 장군, 김정은 비자금 450억 가지고 탈북)
chousun.com 

 

KBSの29日の報道によれば、この人物は東南アジアと中国南部地域にある北朝鮮レストランと建設現場で稼いだ外貨を、金正恩の裏資金を管理する労働党39号室へ送金する業務をしてきたと伝えられる。

 

 

マスコミは、まだ確実に確認は取れていないと報道に慎重な態度を示しましたが、

正直、このような高官が、しかも大金を横取りした人の情報が漏れるなら

その人は北朝鮮当局の標的になり、

身辺が危険になる恐れがあるし、

こんな大物は活用価値などを考えると

当分は彼の居場所をトップ・シークレットになるため、

韓国をはじめとした関係国がこれに関する情報を

簡単にマスコミに流すわけがありません。

 

 

ともかく、

これまで特権を享受してきたエリート層まで脱出の行列に入り、

金正恩体制を支える土台が上の層も下の層も崩れている模様です。

 

労働者層の脱出ラッシュは労働力不足につながり、

さらなる経済悪化という形であおりが現れるでしょうし、

エリート層の脱出ラッシュは政治的基盤の崩壊につながり、

反乱やクーデターという形に現れる可能性だってあると見ています。

 

 

 

そんな中、今日翻訳が出来上がった記事は、

現在の金正恩内閣の唯一の経済専門家、「朴奉珠」に関する記事です。

 

 

5月の朝鮮労働党大会と最高人民会議の時、金正恩は

「国家経済発展5か年戦略」というものを連呼し、

現在の経済状況を打破すると意気込んでいましたが、

その中身を見てみたら、

「戦略」も抽象的で、

何よりその戦略を実行すべき官僚の中に経済に詳しい人物

たった一人だけでした。

 

そういうことから、

金正恩は経済を再生する意志がない、自信がない、

だから必然の失敗の責任を取りたくもないーという分析がありましたね。

 

 

最近のドミノ脱北現象を見ていると、

経済戦略の失敗は確実なものと見られますが、

5年後、実績を振り返るときに朴奉珠はその責任として何をされるか。。。

私は、むしろ朴奉珠もその前に、脱出することをオススメします。

 

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朴奉珠(パクポンジュ)北朝鮮国務委員会で有一の経済通食糧問題失敗したら処刑第一号に」

(韓国経済、2016-07-13 16:27:33)


北朝鮮が労働党大会と最高人民会議で「国家経済発展5か年戦略」を打ち出し、関心を集めている。ここ4年間、年平均1%以上の成長を続けているが、北朝鮮の経済難が固着化しているうえ、南北間の経済能力の差が大きくなっているからだ。

 

北朝鮮は最高人民会議で「国家経済発展5か年戦略」を通じて、人民生活の向上を中心課題として遂行していくと宣言した。しかし、国務委員会の組織構成を見ると、北朝鮮内の「経済通」が、朴奉珠総理以外にはおらず、北朝鮮が経済発展にどれほど強い意志を持っているかに対する疑問が高まっている。国務委員会のリストを見ると朴奉珠総理の他、経済担当の幹部は皆無だ。呉秀容(オ・スヨン/党計画財政部長)、郭範基(クァク・ポンギ/党経済担当副委員長)、盧斗哲(ノ・ドゥチョル/党政治局委員)、安政秀(アン・ジョンス/党軽工業部長)など、北朝鮮の労働党で経済を総括する人物の名前はすべて外されている。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と党首脳部が経済を直接運営して失敗する場合、負担すべきリスクが大きすぎるため、内閣に責任を押しつけたという解釈が出ている。

 

党大会と最高人民会議で発表した「5か年戦略」にも詳細な実行方法や生産目標など、具体的な計画は全く言及されておらず、実現可能性に疑問が生じている。北朝鮮の経済政策を総括する「毒入りの聖杯」を持たされた朴奉珠総理の行方に関心が集まる理由だ。

 

朴奉珠総理は北朝鮮経済の司令塔と呼ばれる人物だ。咸鏡北道・城津(旧ソンジン/金策市)で生まれ、徳川工業大学を卒業した。1962年平安北道・龍川食料工場の工場長を始まりに、1980年6月、党中央委員会の候補委員に選ばれた。1983年にはナムフン青年化学連合企業の党委員会責任秘書、1998年には長官級である化学工業相に任命された。2002年10月には北朝鮮の経済視察団として張成沢(チャン・ソンテク)元国防委員会の副委員長と共に韓国を8泊9日の日程で訪問し、韓国の産業現場を見学した。同年7月「7·1経済管理改善措置」を発表することができたが、対内外の反対により左遷される辛い思いをした。その後、2012年4月第4回党代表会で軽工業部長になり、翌年3月、党中央委員会の全員会議で政治局委員になった。北朝鮮の経済一線で内閣総理に選ばれただけに、朴奉珠総理ほど北朝鮮経済問題に詳しい人はいないというのが共通の意見だ。

 

朴奉珠総理は、最高人民会議で「国家経済発展5か年戦略の目標は人民経済の全般を活性化して経済部門とのバランスを取り、国家経済を持続的に発展させることができる土台をつくること」と定義した。さらに、「内閣はエネルギー問題を解決しながら、人民経済の先行部門、基礎工業部門を正常軌道に乗せ、農業と軽工業生産を増やし、人民の生活を決定的に向上させることを中心課題としてとらえていく」と強調した。基礎経済分野である農業、軽工業を活性化して住民生活の安定化を図っていくという計画だ。しかし、各分野の発展をいつまでどのような形で実現するという言及はなかった。統一部の関係者は「それなりに戦略の遂行体制を備えたものと見られるが、生産目標は提示していなかった」とし、「対北朝鮮制裁の下で外部からの投資を受けていない「自強力第一主義」では限界があるため、成果を出しにくいだろう」と評価した。

 

北朝鮮が住民たちに掲げた経済開発戦略の成否は5年後から確認することができる。もし各分野の経済発展が遅れたり、むしろ逆行するなら、住民たちの不満を抑えることはできない。そのようなとき責任を持って犠牲しなければならない人物は、朴奉珠総理しかいないというのが専門家の分析だ。曺奉鉉(チョ・ボンヒョン)IBK経済研究所首席研究委員は「5年後には、金正恩政権の経済失敗を証明する結果を引き起こしかねない」とし、「朴総理が貨幣改革の失敗により処刑された第2の朴南基(パク・ナムギ)になりかねない」と予想した。

 

北朝鮮が無理な経済政策を進めるほど、経済崩壊をもたらすという可能性についての警告も続いている。 統一研究院・北朝鮮研究室の朴英子(パク・ヨンジャ)研究委員は韓国輸出入銀行の創立40周年記念寄稿で「北朝鮮での消費者金融発展の始まりは無理なスピード合戦による経済不安定のため」と指摘した。朴委員は「北朝鮮経済が悪化し始めたのは1970年代のスピード合戦と記念碑建設に集中したのが始まりだった」とし、「当時、展開された70日戦闘はスピードとのバランスを重視する社会主義経済の原則を崩して、北朝鮮経済の衰退に決定的な影響を与えた」と説明した。