金正男氏遺体、きょうにもマレーシア国外へ
日本テレビ系(NNN) 3/27(月) 1:55配信
昨日、マレーシア警察が北朝鮮大使館に入って、
金正男氏殺害事件の容疑者である
北朝鮮大使館二等書記官など北朝鮮籍の男3人から事情を聞いたと
ニュースが報じられましたが、
今日になったら金正男氏の遺体が
今日にもマレーシア国外に移送される模様だそうです。
「マレーシア国外」とは北朝鮮を意味するとの観測が濃厚で、
どうやら昨日のマレーシア警察の北大使館立ち入りは、
遺体移送に関するもろもろの交渉で合意されて行われたようです。
(そうであれば、非常に見せるために形式的に行ったものなのかもしれません…)
交渉とは、お互い相手を満足させるまたは不利にさせるカードをそれぞれ持っており、
どんなカードが同じ重さを持つかを判断して
そのカードを交換する行為です。
朝日新聞は、北朝鮮とマレーシアが遺体移送と自国民抑留措置と関連して
交渉を続けていると報じています。
つまり、マレーシアが持っている交渉カードは「金正男の遺体」
北朝鮮が持っている交渉カードは「北朝鮮に抑留されているマレーシア国民」というわけです。
背景を辿っていけば、
マレーシア政府が金正男暗殺を理由に北朝鮮とのビザ免除協定を破棄すると、
北朝鮮は3月7日北朝鮮に滞留中だったマレーシア11人の出国を禁止、抑留しました。
現在は11人のうち国連世界食糧計画の職員2人は9日に開放され、
今は駐北朝鮮マレーシア大使館の職員3人とその家族6人が北朝鮮に残されています。
しかし、マレーシアにはもうひとつの、しかもものすごく大きなカードがあるはずです。
北朝鮮がマレーシア国民を抑留した直後、
マレーシアもこれに応じて、
就業ビザが満了し不法滞留している北朝鮮人を追放することにした後、
マレーシア内の北朝鮮籍の外国人1000人もの出国を禁止しました。
つまり、マレーシアは「金正男の遺体」のカードと
「北朝鮮籍の人1000人抑留」というカードもあるわけです。
もちろん、国民の安全と生命の価値は数字で換算できるものではありませんし、:
国民を「1:1」で交換するなんて最低な人質外交ですが、
それにしても、「マレーシア国民9人」と「2時間余りの容疑者事情聴取」だけと
マレーシアが確保したカード全てと交換できるのか疑問です。
マレーシアと北朝鮮の合意内容とそれがどう実行されるかについては
今後の行方を確認すべきですが、
これまで聞いた話では、色々と疑問が残ります。
マレーシア政府は一人でも自国民の安全がとても大事だから全てのカードを出してしまった?
それとも北朝鮮は抑留された北朝鮮籍1000人は後回しにして
死んだ「金正男の遺体回収」だけに全てをかけた?
北朝鮮の定番の手口である「人質外交」に
同じく「人質外交」で応じたマレーシアもマレーシアですが、
これまであんなに強硬な姿勢を見せてきたのに
ここに来てあっけなくこんな結末に流れるなんて、
その背景が明らかになってほしいです。
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