北朝鮮を離れて自由へ ★イ・エラン★の自由ブログ

いわゆる「脱北者」のおばちゃんです。
北朝鮮の実態を世界の皆さんにもっと知っていただきたく
ネットに挑戦します。

中国の役割が肝心なのに…

2016-10-25 17:34:17 | 北朝鮮の虚像

 

北朝鮮問題においては、

国連の対北朝鮮制裁の内容決めと履行から

北朝鮮住民の脱北、北朝鮮工作員の海外活動の取り締まりまで

中国の意志が大きく影響します。

 

9月9日の第5回目の核実験に対する国連制裁を巡っても、

最初は国際社会も国連で「重大な追加措置」を講じると強気でした。

 

しかし、先日中国の「鴻祥グループ」という中国企業が

北朝鮮と核兵器・ミサイル開発に使用される物資を不法取り引きしたと明らかになり、

中国企業が北朝鮮制裁の大きな穴になっていることが分かったにもかかわらず、

アメリカも中国の機嫌を気にしているのか

これまでずっと主張して進めてきた「第3国制裁」を躊躇している様子です。


中国「米国の鴻祥グループ直接制裁に反対」

 

 

そういった意味で、今日報道されたように

日本政府が北朝鮮と取引する第3国企業の制裁を検討中と発表したことは、

かなり先導的であると思いまいた。

(検討に終わらないことを祈ります)

日本政府、中国企業を制裁対象へ 対北朝鮮、第三国の資金源遮断

 

 

みんなが「必要性」は認識はしているが、

中国との対決をさけるために

(中国を含む)「第3国制裁」カードをなぞるだけの状況ですが、、、

むしろ中国は北朝鮮政権の声明延長を助けるような措置を取っているようで

歯痒い気持ちです。

 

 

例えば、最近「自由アジア放送」に報道された

脱北者を通報すると褒賞金をあげるとか、

携帯電話の新規加入顧客はもちろん既存の加入顧客にも身分確認を強化したせいで

北朝鮮住民が中国の携帯電話でこっそり外部と連絡をしていたことがもうできなくなったとか。。。

 

中国の立場からは、

脱北者が増えて治安が悪くなったから取った措置だ、

携帯が各種犯罪に使われることを防ぐために取った措置だと、

十分納得のいく対応で、それはその国の自由です。

 

しかし、大洪水で家をなくした北朝鮮住民がいっそのこと脱北を決心して

洪水で監視台とか鉄条網も壊れて脱北にちょうどいいこの時期にか。。。

 

北朝鮮の中ではインターネットも何も制限されて検閲され、

外部と通じることができる数少ない手段の一つだったのに。。。

 

という思いで中国って冷たいというか寂しいというか

スタンスがよく分からないというか。。。複雑です。

 

 

もちろん、これも冷静に言えば

私が北朝鮮住民のことばかり考えて中国の立場は考えていないということになりますが、

こういう状況に中国にさびしさを感じるのは仕方ないですね。

 

 

下記は上で触れた「自由アジア放送」の記事の和訳です。

 

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中国、脱北者通報に褒賞金

 「自由アジア放送」 2016-10-14

 

中国当局が国境を越えてきた脱北者を通報する人に褒賞していることが明らかになりました。このため、最近洪水の被害を受けた北朝鮮住民たちは、中国に足をつけることすら難しいそうです。

 

【写真】脱北者探知のために中国国境地帯に設置された監視カメラ(聯合ニュース提供)

 

中国吉林省長白県のある住民は「中国に通報体系ができて脱北者が入ってきても足をつけることが難しい」「辺境隊と住民との間に連絡体系があって北朝鮮からの人は捕まりやすい」と14日、自由アジア放送に明らかにしました。

1990年代の半ばまでは、中国人は川を渡ってきた北朝鮮人を気の毒に思って食べ物や寝る場所も提供しましたが、今は中国人の態度が悪くなり通報をする中国人が少なくないということです。

消息筋によれば、中国当局は不法渡河した北朝鮮軍人の逮捕に決定的な貢献をした中国公民には2千人民元($300)、一般脱北者を通報した場合には5百人民元($75)程度を支給するとされています。

この住民は「中国人の態度が悪くなったのは、北朝鮮がしょっちゅう白頭山周辺で核実験をするからだ」「北朝鮮政権に対する不満がかわいそうな一般住民に表れているようで気の毒だ」としました。

また、中国人の態度をさらに悪化させたのは、北朝鮮軍人と見られる武装強盗が頻繁に中国の村を侵入し強盗事件を起こしているからだと彼は説明しました。

今年7月末にも北朝鮮軍と推定される軍人5人が、中国吉林省長白県の住宅街で強盗を働く最中、中国軍との交戦の末に負傷を負って一部が検挙されたと、韓国メディアが報じました。

また、4月末には長白県のある朝鮮族牧師が北朝鮮の保衛部所属とみられる何者かに殺害される事件が起き、中国人の間では北朝鮮に対する嫌悪感が生じたというのが、消息筋の説明です。

一方、中国吉林省龍井市の中国人も「大洪水の被害を受けた咸鏡北道地域では、まだこれといった脱北の動きは見られない」と14日、主張しました。

彼は「中国の中で、北朝鮮当局がわざと中国の民心を悪化させているという話が広がっている」とし、「中国政府に脱北者の送還を要求して協力してもらえなかったら、わざと治安不安を助長して脱北者が捕まるようにしている」と述べました。

 

 

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