韓国では明日から「秋夕（チュソク）」連休に入ります！！
秋夕とは、韓国の２大節日の一つで
陰暦の８月１５日のことをいいます。
もともとは、その年の初収穫を感謝する礼儀から始まったんですが、
家族みんなが新穀や果物などを置いて
ご先祖様に感謝してこれからの豊作を祈る祭祀をしたり、お墓参りに行ったり
家族や近所の人々と新しい収穫を食べながら祭りを楽しむ日です。
韓国ではお正月と合わせて「民族最大の祝日」と呼ばれています。
一方の北朝鮮では、秋夕はありますが最大の祝日ではありません。
予想がつくかもしれませんが、
北朝鮮では金日成や金正日の誕生日が最大の祝日です。
来月にある朝鮮労働党創建日もそれくらいですが、
やはり金日成一家崇拝や社会主義賞賛の匂いがする日が優先です。。。
韓国の秋夕といえば
「ソンピョン」というお餅を作って食べるのが伝統ですが、
北朝鮮にも形は少し違いますがソンピョン餅もあるし、
平安道地方の有名な「ノチ」も食べます。
「ノチ」もお餅の一種です。↓↓↓↓↓↓↓これ↓↓↓↓↓↓↓
もち米などに熱湯を注ぎながらこねてから
麦芽粉をかけて少し熟成させた後に丸くして焼きます。
砂糖や水飴をつけて保管して食べたりもします。
韓国には秋夕の日にお家で食べ物を用意してお先祖様を祭る祭祀という儀式がありますが、
北朝鮮には祭祀はなく、その代わりにお墓参りだけ行きます。
お墓参りの時、食べ物などを用意して行くのですが、
韓国の祭祀の食膳のような豪華なものは
最近は生活が厳しく用意できず、
ご先祖様が生前よく食べていた食べ物や
ご飯とおかずをいくつか簡素に用意する実情です。
９０年代以前、北朝鮮で配給制度を実施していた時には
政権が祭祀を虚礼虚飾で浪費だとして取り締まったため、
祭祀やお墓参りの食べ物も質素に用意しました。
配給制度が崩壊してからは、自分で生計を立てていかなきゃならなくなり、
住民たちの中ではなんとなくご先祖様に依存する傾向が強まりました。
その結果、お墓参りの食べ物をもっと念入りに用意する風潮も広がりました。
しかし、北朝鮮の食糧難がどんどんひどくなり、
生きている家族すらちゃんと食べさせられない状態が続き、
お餅や高い果物、魚などは到底考えられない家庭も増えましたね。。。
今北朝鮮ではお墓参り用の食べ物を食膳ごとに作って販売する商売もありますが、
食べ物を模型で売っているケースもあれば、
実物の食べ物なんだが、使った後にそのまま返却したら割引してくれて、
ちょっと食べてしまったり食べ物に傷がついたりしたら
追加料金を払わされることもあるということです。
ちなみに、今北朝鮮で一番人気のある秋夕土産は
驚くことに韓国の「辛ラーメン」です。
ドゥドゥン！
特に北朝鮮の高官の間で大人気らしいですが
北朝鮮では今インスタントラーメン１袋が月給とほとんど同じレベルだそうです。
だから、脱北をして韓国に住んでいる人の中には
韓国で辛ラーメンを安い値段で買って
中国ブローカーなどを通じて北朝鮮に残っている家族に送る人がたくさんいます。
聞いた話によれば、その辛ラーメンは
チャンマダン（北朝鮮の闇市場）で高い値段が付けられて売れているらしいです。
韓国ではいつでも気軽に食べられるのに。。。
秋夕連休を控えて
韓国と北朝鮮の秋夕の風景や食べ物について書いてみました。
それでは、今日はこの辺で。。。