アドバンスカレッジ2005~目指せ!憧れのスポーツビジネス界~

スポーツビジネス&スポーツマネジメントを学ぶ学生に贈る。

ソーシャルエンタープライズとしての松本山雅後援会

2015年02月20日 | Weblog

今日もサッカー楽会ネタですが、これは本当に凄い事例です。

今季からJ1で戦う松本山雅ですが、その後援会の活動が素晴らしいんです。

何が凄いって、「クラブの財政支援」を数少ない会員でやろうとした時、

皆さんならどう考えますか?

 

「ビラ配りして会員を増やす」とか「クラブのウェブサイトで呼びかけてもらう」とか

そんな感じのアイディアが多くなるのでは?と思っています。

 

確かにそれも重要なんですが、

松本山雅後援会の皆さんは、より広い視点を持ち、

「地域を巻き込みながら、その価値や意義が広く共感を生み出しつつ、

 しっかりと継続的な事業として展開する方法」

これを考えられ、実行されています。

 

私は特に「Yell」事業というのに感心しました。

動画の3分過ぎからご覧下さい。

第2回新潟サッカー楽会 他地域での事例 (松本山雅後援会 風間敏行さん)

 

会員の寄付だけでなく、

社会に価値を還元しながらしっかり事業化するこの取り組みは

まさにソーシャルエンタープライズ的だと思いませんか?

 

是非この活動が継続され、より広く普及し、会員数の拡大のみならず、

社会環境の改善に繋がってほしいと思っています。

そして、その結果がクラブにもたらされ、

そこで繰り広げられるスポーツ活動によって社会に元気が循環していくような、

そんなモデルを確立していただきたいと心から願っています。

 

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ソーシャルエンタープライズって?という方に。

ソーシャル・イノベーションが拓く世界: 身近な社会問題解決のためのトピックス30

 

 


地域密着のための「脱サポーター」論

2015年02月19日 | Weblog

スポーツビジネスの世界で成功するには

サポーターを増やし、リピートを促す事で

コア化していくことが必要になります。

 

そんな中、真逆の発想でクラブの地域密着化を進めるサポーターがいます。

浜崎一さん。アルビの伝説的元コールリーダーです。

この浜崎さんが進める「脱サポーター」論が一体どのようなものなのか、

まずは是非この動画をご覧下さい。

 

第2回新潟サッカー楽会(ホームタウンオレンジプロジェクト 浜崎一)

 

サポーターを増やすための施策を行なうためには

地域や行政を巻き込む事が必要不可欠であり、

そのためには「サポーター目線」でなく「市民目線」が重要だという事なんですね。

急がば回れ的なまさにパラドキシカルな視点と論理、非常にいいですよね。

何よりそれを今までたくさん実行されてきた行動力が突き抜けています。

で、こういった行動で蓄積されたノウハウを組織として次世代に伝達していくことがアルビサポの使命だとしてきしており、

そのためには野中郁次郎のSECIモデルに学ばなければならないとプレゼンを締めくくっています。

う〜ん、インテリジェンス(笑)。

 

こんなサポーターの方々が組織的に活動している新潟という地域の魅力を全国に発信しつつ、

まだまだ知られざる「理論的に行動するサポーター」ムーブメントを他のクラブとも共有していけたらいいですよね。


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野中郁次郎先生のSECIモデルに関してはこちらをお読み下さい。


知識創造企業
 


第2回新潟サッカー楽会

2015年02月18日 | Weblog



先日2月7日に開催された「第2回新潟サッカー楽会」で講演させて頂きました。

この会、そもそもはサポーターの有志が中心となって

文字通り「サッカーをより楽しむための会」として発足したものです。

今回はアルビレックス新潟田村社長をはじめ、

後述する「病院×パブリックビューイング=院内ビューイング」を立ち上げられた方、

各大学でアルビファン拡大に取り組む「アルビプロジェクト」の学生達の発表などがあり、

私も講演させて頂きました。

 

【私の講演の様子はこちら】

第2回新潟サッカー楽会(新潟経営大福田准教授) ◎講演:『競技・ビジネス・地域密着の一体化とアルビレックス新潟後援会のポテンシャル』

 

お陰様で参加者の方々から好評を頂く事ができました。

普段とはちょっと異なる経営学的観点から

サッカービジネスやアルビレックス新潟後援会がクラブ経営に与える影響などに

触れられた点が良かったのだろうと振り返っております。

 

私自身の講演はさておき、

「これは素晴らしい取り組みだなあ!」

と感じたのが

院内ビューイングです。

ここで私がゴチャゴチャ書くよりも、

この企画を形にされた方々の想いに直接触れてみて下さい。

【院内ビューイング】

第2回新潟サッカー楽会(病院ビューイング)

 

私も学生時代に命の危機をさまよう入院・手術を経験したので

この企画の裏に隠された想いに大変共感できました。

スポーツは、病気と入院生活に苦しむ患者の大きな拠り所になります。

そして、それを共に観戦する事で、患者・家族・医師・看護師といった関係者の壁を低くし、

相互に理解し合うきっかけをも与えてくれるのです。

 

是非こうした活動が継続され、病気で苦しむ方々が少しでも勇気や元気を得られるようになる機会が増える事を祈っています。

そのためにも、この活動を知って頂き、様々な形でのご支援を頂ければと思います。

特にスカパー!さん、社会貢献活動の一環として病院との契約を進めてみてはどうでしょう?

 

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当日の様子はアルビレックス新潟公式サイトでも取り上げられていますので、

こちらもご覧になってみて下さい。

アルビレックス新潟公式サイト