アドバンスカレッジ2005~目指せ!憧れのスポーツビジネス界~

スポーツビジネス&スポーツマネジメントを学ぶ学生に贈る。

久しぶりの再会

2008年07月28日 | Weblog
昨日はビッグスワンで新潟-札幌戦を観戦。
この試合、家族とサンガカレッジの教え子と観戦しました。

今回は2人が新潟まで来てくれました。
ありがたいことです。
こうして京都を離れていても、実際に足を運んでくれることに感謝しています。

さて、今回の観戦では教え子の一人はアウェーチームの応援に。
熱心なサポーターの一人です。
ちょっと面白いんです、この人。

①生まれも育ちも札幌(北海道)とは関係はない
②テレビで観た札幌サポーターの応援に感動(これを機にコンササポになることを決意)
③年に1回もホームへ応援に行けなかった頃(高校時代)からファンクラブに入会

私は兼ねてからこの教え子が熱心なコンササポであることを知っていました。
ず~っと疑問に感じていたことがありました。
北海道に縁も所縁もない君が何で札幌なの?
ファンクラブに入ることで得られるメリットが全く使えないのに何で毎年入会するの?

この素晴らしきサポーターから、そうした「想い」を聞くことが出来ました。
彼女曰く、
・テレビで感動してから好きになって、熱い応援が好きになった
・中々勝てない時期が続いたけど、私が応援して支えてあげようと思った
・ファンクラブへの入会は、メリットが欲しいわけじゃない。クラブに役立てて欲しくて寄付みたいに考えている
・コンサの応援を頑張って続けている自分が好き

このようなことを教えてくれました。
コンササポになったきっかけが、札幌の競技成績や選手のパフォーマンスからではなく、サポーターの皆さんが醸し出す「応援の雰囲気」からという点に、特徴的なものを感じました。
そして話が進むに連れて、「コンサの応援を頑張って続けている自分が好き」ということを聞いて、クラブを応援することが外的な要素ではなく内的なモチベーションによって成り立っていることが分かりました。

自分を高めたり、喜びを感じる手段がクラブを応援することになっているんだなあ、と。
この熱心なサポーターから、スポーツを応援するということに対する新しい視点をいただきました。
いい勉強になりました!ありがとう!!

貴方はどっち?-Kスタにみる飲食物の持ち込み-

2008年07月23日 | Weblog
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、東北楽天のホーム球場、Kスタ宮城で飲食物の持ち込み禁止が強化され、物議を醸しています。
 ⇒コチラ

スポーツをビジネスとして運営する立場から言わせてもらえば、飲食物の販売も大きな収入源の一つであり、ファンにもこの点をご理解いただきたい。という気持ちもわかります。プロ野球の経営においては数%な金額ですが、印象としては大きな金額が動きます。

しかしながら、スポーツを娯楽として観戦する立場から言わせてもらえば、以下の不満もあります。
①高い
②まずい
③バリエーションが少ない
(※実際にKスタに行った時の感想を言えば、②と③は当てはまりません。美味しく、しかもたくさんの種類がありました。5月に行った東京ドームは・・・・。でした。)

特に家族を持つものとして、飲食代の負担は安くはありません。
スポーツを観戦するのに、それ以外にも非常に大きなコストがかかっているからです。代表的なものとして、
a:チケット代
b:交通費、駐車場代
c:移動や混雑に伴う精神的なコスト
などがあげられるでしょう。このほかにも「観戦以外に仕事をしていた際の機会損失」が考えられますが、好きで観に行っているのですからこれは置いておきます。

またアレルギーの問題を抱える家族にとって、売店の飲食物はかなり不安です。
金銭面だけでなく、健康面で球場の飲食物を控える方もいます。
こうしたアレルギーへの対応は、本当に神経を使う大変な仕事です。

私のこれまでの経験では、
・Jリーグで飲食物の持込を注意されたことはない(ビン・カン・ペットボトルを除く)
・プロ野球の某九州球団では、非常に厳しく持込が禁止されている
というものです。

今回の楽天球団の問題は、シーズン途中での方針転換にあるでしょう。
もともと持ち込みは原則禁止にはなっていましたが、実際のところこれまで厳しく取り締まられていなかったため、一般のファンの方々には「持ち込みOK」ととられていたのでしょう。
ルールを徹底したことにより、「急に厳しくなって興ざめだ!」という反応が起きたと考えられます。

つまり、ファンに今回の変更が浸透しておらず、納得が得られていない状態であったことが問題になっています。

今シーズンを準備期間にして告知徹底し、来シーズンから取締りを徹底する、などの措置が取れなかったのは、それなりの事情があるのでしょう。
それよりも、エンターテイメントの一要素として家族の作った弁当を食べる楽しみを持っていたファンをがっかりさせてしまったことは事実であり、こうした方々への配慮が課題です。

納得してもらうため、
①告知徹底
②理由の納得性
③開始のタイミング
この3つは大切だなあ、と感じました。

皆さんは、この問題に対して、どのような感想をお持ちでしょうか?

「トルネード」がもらたしたもの

2008年07月18日 | Weblog
日本人スポーツ選手の海外挑戦の門戸を開いた野茂選手が引退を決断されました。
選手としての成績はもちろん、その自らの理想を追い求める生き方が多くの人々に高く評価されているのではないでしょうか。

それまでは、日本人選手はMLBの選手よりも劣っている、というステレオタイプで支配されていました。日本人がアメリカで通用なんかするはずない、という。
このステレオタイプを切り崩した、アメリカの大男たちを次々に三振に取るその姿に、大きな衝撃を受けたものです。野茂選手は日本人の価値観を大きく変えただけではなく、当時ストライキ明けで人気が低迷していたMLB自体も救ったといわれています。まさにエポックメイキングな出来事たったといえるでしょう。

野茂さんのメジャー挑戦は、ビジネス面にも大きな影響を与えてくれました。
それは日本球界の契約に関する法的不備の発見や、莫大な収益を上げるMLBのビジネスモデルの研究などにつながりました。

またご自身が日本球界の状況を憂いて、少しでも野球の発展に貢献しようと、NOMOベースボールクラブを創設したり、独立リーグのチームを買収したり、こうした「受け皿作り」にも大きく貢献されたことは特筆すべきことと思います。

つまり、野茂さんは
①選手としての海外との壁を取っ払う(競技レベルの向上、心理的障壁の撤去)
②日本のスポーツビジネス面へ影響を与えた(ビジネスマネジメントの向上)
③野球振興に対する大きなマイルストーンを残した(野球の普及活動)
という3つの偉業を自身がプレーを続けながら達成してきたといえます。

今後はプロの選手ではなくなりますが、野球振興やスポーツビジネス分野でこれまで以上に活躍されることと期待しています。

素晴らしいプレーの数々、ありがとうございました。