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カラダのこと、ココロのこと。

カラダとココロが元気になるお手伝いを通し、いろんな方々との出逢いを楽しんでいます♪そんな日々の戯れ話。

向日葵の咲かない夏

2011-03-03 | 
最近、ぜんぜん小説を読んでなく…
ちょっと活字を欲していたところに、
妹から読んでみてと手渡された小説。


「向日葵の咲かない夏」

著者は直木賞を受賞した道尾秀介さん


妹からは、読んだけど内容がちょっと解らないから、
読んで教えて!
と言われました。

最初の2、3ページを読んだ感じでは、
ん? SFファンタジー!?
でも読み進めいていくうちに…
フンタジーとはほど遠い、残酷な内容。


夏休みを迎える終業式の日。
先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。
きい、きい。妙な音が聞こえる。
S君は首を吊って死んでいた。
だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。
一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。
「僕は殺されたんだ」と訴えながら。
僕はミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追い始めた。
         
                (文庫の裏表紙のあらすじより)

主人公の僕は小学四年生。
S君も同じ。
妹のミカちゃんは三歳。

まず読んで感じたのは、この子供たちの言葉遣いが
すごく大人過ぎること。

人が生まれ変わるということに少し戸惑い、
でもすんなりと入り込んで、次の展開がどうなるのかが
とても気になり、すぐに読んでしまいました。

ネットでも賛否両論の意見が多い作品。
内容も気味が悪く、後味も…
私はあまり好きな分野ではない本ですね。

ただ、人を引き込む手法は素晴らしく、
彼の他の作品も読んでみたいなと思います。



この本の中に出てきた感情。。

最近のワタシに起きた出来事にすごくリンクした感情。
心にずっしりと響きました。


あのときの僕は、残酷なことをする人間の気持ちがわかった
気がしたのだった。物事が上手くいかないとき、自分の心を誰も
わかってくれないと感じたとき、人は、普段では考えられないくらい
恐ろしいことをしてしまう。それを僕は自ら経験したのだった。


これと同じような体験をしたのです。
…ワタシの場合は残酷なことをされた側ですが。

人は、何か大きなストレスを感じていたり、
何かにすごく悩んだり、不安を持ったりすると、
そのはけ口として、そんな行動に出てしまう。

きっとそうなのだと。


ワタシに起きたことも、きっと私自身がもう少し、
心を開き、気にかけていたら、そんなことはなかったのだろうと
思いました。


この本を読んだことで、

すごく気づきを与えられ、

自分をみつめることができ、

人を憎むこともなくなりました。

逆に感謝の気持ちでいっぱいです。


この本を勧めてくれた妹。
ちょうどいいタイミングで読めることができ感謝です☆
ありがとう

寂しさ・・・

2008-10-11 | 
今読んでいる本の中にとても印象に残った文章があります。

人の行く末を決定づけたり、人生を動かしたりしているのは、
実は寂しさというような、ちっぽけな、ほんのひと握りの、
ほんのひとひらの感傷にすぎない

人間は寂しくなるとどうしても誰かを求めます。

その本の中にはこうも書いてあります。

寂しさから来る心の欠落を必死で埋めようとする力が、
私たちをより強く結び付け、時には歓喜で、時には絶望で、
涙に濡れた私たちの目を曇らせ、透き間なく覆い尽くして
視界を遮り、大きく方向を見誤らせたのです。

秋の夜長はなんとなく寂しさが募り、
ふと携帯に手が伸びそうになる。
少しでも寂しさを埋めてくれそうな人を探したくなる。

それが方向を間違わせちゃうんですよね。
でも時にはさういうことがあってもいいのかなぁ…
とも思うのです。

アジアンタム

2006-12-12 | 
大崎善生さんの小説“アジアンタムブルー”題名に惹かれて読んでみました。
映画化もされ、現在劇場公開中の作品でもあります。
本を読み終わり映画が観たいのですが、残念なことに長野県では上映されていません

“アジアンタム”はシダ科の観葉植物。
淡い緑の葉がお互いに寄り添い、幾重にも重なり合うようにして、深く美しい緑を作っています。
すごく好きな観葉植物で私の店の入口にも置いています

育てるのがとても難しく、枯れはじめると手の施しようがない、そんな繊細さを持っています。
葉のひとつひとつがちりちりに丸まり、しおれ始める状態を“アジアンタムブルー”と呼んでいて、ごくまれにその“憂鬱”を抜けだし、再び青々とした葉を茂らせることがあると言われています。
一度ブルー(憂鬱)になったら、容易なことでは蘇生しない植物、なのです。

この小説は、愛する人を失った男性が“ブルー(憂鬱)”を乗り越えたお話です。

目に見えるモノが枯れてしまっても、心の中では生き生きとしていた頃の記憶や思い出は枯れることなく息づいている。
この作品を表すのにふさわしいタイトルですね。

写真は店の入口のアジアンタムです。
ところどころに“アジアンタムブルー”があります…

最近読んだ本

2006-11-18 | 
角田光代さんの第132回直木賞受賞作品「対岸の彼女」を遅ればせながら読みました。

3歳の娘のいる主婦、小夜子と、
シングルの女社長、葵。共に35歳。
全く環境が違う二人が…

この作品を通して感じたことは、既婚者は独身者に対して、独身者は既婚者に対しての認識を改めて考えさせてくれたこと。

なんとなく通じ合えるものがあったり、
でもやっぱり生きている世界が違うと感じたり。

生活も性格も、異なっている2人だけれど、
どちらにも共感できるものがあり…。


女の人を区別するのは女の人。
既婚と未婚。
働く女と家事をする女。
子のいる女といない女。
立場が違うということは、ときに女同士を決裂させる。

“人生に勝ち犬も、負け犬もない”

「対岸」というのは、「見えるけれど届かない場所」


私は対岸を渡る勇気を持って、人生における「希望」を見つけたいと思いました。


著者が言っていました。
 ”全身で信じられる女友達を必要なのは、大人になった今なのに”と。


いろいろ自分と重ね合わせて、心にグザっと突き刺さる一冊でした。

ガール

2006-09-07 | 
奥田英朗さんの著書「ガール」を読みました。

30代。OL。
キュートで強い、肝の据わったキャリアガールたちをコミナカルに描いた作品。
とっても共感出来る話がいっぱい詰まってました。

表題の「ガール」の中で考えさせられたことがありました。

「潮時」ガールでいることの…。
主人公の30代OLが、「ガールでいることを、自分もそろそろやめなければ
ならないのだろうか。年相応に生きた方がいいのだろうか」

「年相応に生きる」ということがどういうことなのか、私には良くわからない。
だけど、きちんと人に迷惑をかけず、楽しく自分で決めた道を責任持って進めばいいのではないかと思う。

どんな道を選んでも、ちかう道があったのではと思えてくる。

きっとみんな焦ってるし、人生の半分はブルーだよ。
既婚でも、独身でも、子供がいてもいなくても。

こんなフレーズもありました。
すごく心強くなれる言葉がとてもココロに響きました。

誰にでも他人のことが良く見えることがありますよね。
私もそう。
もしあの時…ってよく考える。
でも昔を振り返っても何も起こらないし、これから先のことを考えた方が
ずーとシアワセになれる方法がいっぱいだよね。

生涯一ガール

いろんな意味で私もきっとその道を進むと思う。
この先どんな自分に出会ったとしても。

まわりの目なんか気にしていない。
いつまでも若くいて、楽しまなくちゃね