一年前に文庫本として出版された村上春樹著「海辺のカフカ」を出版と同時に購入したものの、だらだら読み始めたものだから、理解できなくて途中で投げ出していた。
今回一気に読み直した。いやあ、すごかった。間違いなく、村上春樹はノーベル文学賞をいづれ獲得すると確信した。
15歳の家出中学生が主人公。スペイン語で、カラスという意味のカフカと名乗るこの少年自身の人生を探す旅なのだが、
奇妙な登場人物(猫と放せるナカタさんというおじさん、ジョニーウォーカーという猫殺しの男、カーネルサンダーという誘導者)や
高松の不思議な私営図書館などの出現に加え、時間、場面がくるくる変わってゆくものだから、集中しないと読解できない。
でもギリシャ神話を下敷きにしたのかなと思わせる傑作長編だと思う。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます