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20161108 大人の社会科見学 vol.29@JAXAタウンミーティング in 森美術館

2016/11/08は、JAXAタウンミーティング in 森美術館。
平日だと中々記事をまとめられないので、
いまごろのUPになってしまいました。

当日は、会社を定時ぴったりに退社!
電車を乗り継いで、小雨の降る六本木ヒルズに到着です。

受付開始の18:30になって受付開始。
受講票の様なものが無かったので、
どうするのかと思っていたんですが、
口頭で名前を言うと参加者名簿と照合が行われる
と言うプロトコルでした。

今回のタウンミーティングの概要は以下の通り





名称“宇宙探査の最前線―人々を魅了し続けた宇宙の「今」に迫る―”
JAXAタウンミーティング in 森美術館
登壇者JAXA シニアフェロー/宇宙科学研究所 宇宙飛翔工学研究系 教授 川口 淳一郎氏
森美術館 アソシエイト・キュレーター 椿 玲子氏
司会進行/コーディネーターJAXA 広報部長 庄司 義和氏


19:00の開始時間になって、まずは司会進行/コーディネーターの
JAXA広報部長の庄司氏によるタウンミーティングの趣旨説明と、
JAXA概要説明から。
まずタウンミーティングの趣旨ですが、講演とかシンポジウムと違い、
参加者と登壇者のコミュニケーションが有ると言うこと。
つまり、そのコミュニケーションを通して、JAXAが、国民の意見などを
聴取するというのが、タウンミーティングと言うことだそうです。
あとは、JAXAの組織の成り立ちとか、規模とかの説明。
そこまでは一般的に知っていたんですが、
JAXAへの寄付制度があるとは知りませんでした。
規模はそれほど大きくないですが、今まさにミッション中の『はやぶさ2』も、
その寄付金で、カメラとかの装備を充実させたようです。

庄司氏によるJAXA概要説明が終わると、いよいよタウンミーティング本番。

まずは、森美術館椿氏による話題提供から。
内容的には、だいたい以下の感じ。

  • 展覧会の解説
  • 曼陀羅は、平行宇宙論、パラレルワールドの世界観を示している?
  • 須弥山儀。インドのものと考えられ、北の高い山々に何かが居ると言う考え方?
  • キトラ古墳天文図
  • たけとり物語。日本最古の物語、且つ、SF !
  • 虚船の逸話

「10分位で」と言うコーディネーター庄司氏からの事だったんですが、
出だしのうちは、だいぶゆっくりと説明していて、
どう考えても、時間が大幅オーバーの様相。
途中から、思いっきり巻きで進みました。
実は、今回のタウンミーティングは、森美術館で開催中の、
『宇宙と芸術展』の関連イベントという位置付け。
そう言う意味では、展覧会を見ておくと、このパートは楽しめたかも。
実は、見ていなかったので、微妙でした・・・。

続いてJAXA川口教授からの話題提供。
実は、川口教授の講演は何度か聞いたことがあって、
中々面白いことを知っているんですが、
今回は、タウンミーティングと言う事もあってか、
講演とは全く違う内容での話題提供でした。
「母に還る」と言うタイトルの、
生身の人間と人造人間が共存する太陽系大航海時代の世界を舞台にしたSFっぽい話。
人造人間には何とも無いが、生身の人間にとっては生死に関わる
出来事が発生したとき、果たして、生身の人間はどう言う
選択をするのか?と言うようなあらすじです。
いやぁ、中々面白い話でしたね。
きちんとまとめれば、立派なSF小説になると思います。

あとは、登壇者と会場参加者のコミュニケーションタイム。
平たく言うと、質疑応答ですね。
大体の質疑ですが、

    (1)有人宇宙飛行のリスクについて
  • 本来、人類への貢献度合い的には、宇宙船より超高速輸送機(飛行機)を推進すべき。
  • であるが、有人宇宙飛行は続く。モンゴロイドが南米大陸の先端に行ったかの如く

    (2)テラフォーミング映像の展示があった。その映像で見られたように、火星とか地球外から資源を持ってくると言う事には反対だ。
  • まず展示しているのは、NHKエデュケーショナルが作ったテラフォーミングのイメージ映像で、あたかも本当のことであるかのように作られている
  • 先程の「母に還る」の話は、地球外から資源を持ってくる事が前提。地球にある資源は地中深くにあって利用しにくい。しかし宇宙にある小天体だと表面に重金属が露頭し活用しやすい。外に資源を求める時代は必ず来る。
  • また、宇宙移住のための資材にも使える。

    (3)宇宙ステーションの中はどこの国に属するのか?
  • ISSは条約が結ばれていて決まっている。各国のモジュールに付いては、各国の法律が適用される

    (4)コウノトリで水を600リットル打ち上げると言う事について。状態はどうなっているのか?また、600リットルだと少ない気がするが?
  • 水は、パックで持っていく。
  • また、水は再生するので量は足りる。宇宙飛行士の話を聞くと出て来るが「今日のコーヒーが明日のコーヒーになって、明日のコーヒーが明後日のコーヒーなる」と言う具合にISSでは水は再生して使っている。

    (5)宇宙エレベータいつ頃実現?
  • いつ出来るかは、建材の材料がいつ出来るかによる
  • 宇宙エレベータが出来てもロケットは無くならない。宇宙エレベータの終点から、からロケットを打ち上げる様になるだろう
  • 巨大なスカイツリー見たいなものと考えると近いかもしれない

    (6)宗教と宇宙は近いものと感じるが
  • 科学技術が進んでも解明しきれないと言う事で、宇宙と神は近い。川口教授の講演で心が語られたのには共感
  • スピリチュアルと言う事では、人の共感

    (7)はやぶさ2のフェイルオーバーの仕組みについて。ひとみの様な事は起きないか?
  • 問題が起きないことは絶対にない
  • 初代はやぶさでは、起きうるべき事の6割くらい起きたと思うが、まだ4割が起きていない
  • 問題の克服はできていない
  • 個人の見解だが、ひとみで起きたことは、昔であれば起きなかった。何故ならば、昔は宇宙開発の経験が少なくて何事にも慎重だったから。人材育成に付いて反省が必要
  • 広報部的見解では、ひとみの出来事は複合的要因によるもの。複雑なシステムであって、制御が難しかった。

    (8)宇宙ステーションに各国の資源争いが持ち込まれる懸念は?
  • 宇宙条約と月協定と言うものが存在している
  • 日本は、宇宙条約は批准していて、月協定は批准していない
  • 月協定には宇宙の利用について書いてある。公海のアナロジーであり、資源の利用はできる仕組みになっている。
  • 日本は、諸外国に比べると宇宙の利用という観点では出遅れている。はやぶさ後、世界には宇宙資源利用会社が沢山できたが、日本だけそう言うものはないは無い

などなど。
あっという間に終了予定の20:30になって終了。

なかなか興味深い話もありました。
講演形式でもっと話を聞きたいと思うところもありましたが、
その一方で、ただ話を聞く講演と違い、こっちから発言する機会も有るので、
事前に何か考えておいた方が良かったなとも思いました。
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