はる日記

「人間万事塞翁が馬」

日々の出来事を綴ってます。

『天使のナイフ』

2015-01-16 11:56:17 | テレビ・映画・本
薬丸岳 著

あらすじ。

生後五カ月の娘の目の前で妻は殺された。だが、犯行に及んだ三人は、十三歳の少年だったため、罪に問われることはなかった。四年後、犯人の一人が殺され、桧山貴志は疑惑の人となる。「殺してやりたかった。でも俺は殺していない」。裁かれなかった真実と必死に向き合う男を描いた第51回江戸川乱歩賞受賞作。

(「BOOK」データベースより)

(´・ω・`)

昨年、本屋さんで紹介されているのを見て、読みたいなぁと思っていたら、WOWOWでドラマをすることを知り。といっても、WOWOWは入らないので見られないのですが。

(;・ω・)

それでも、なんだか良いキッカケだなと思い読むことにしました。

一気読みでした。

最初は、少年に妻を殺された桧山の苦悩。そこから、妻の謎に繋がっていきます。まさか、妻の謎に繋がるとは思わず驚きました。話はどんどん展開していまきすが、加害者と被害者の存在がハッキリしているので、話がブレることなくギッシリしています。

なんだか切ない話でした。

(´・ω・`)

ネタバレになるかな?



被害者を癒すことができるのは加害者だけ。みたいなセリフがあったと思いますが、その通りだと思います。加害者が謝罪してくれるだけで、被害者の気持ちは違うと思います。加害者の苦悩は、亡くなった方の命に重みを与えてくれる。そうすることで、被害者は多少救われ、加害者も多少救われる。と思うんです。

嫌な事件が起きると、話し合いのテーマになるのが「犯人を殺すか?」という。なんて物騒。私が出す結論は、人の命の重みを分かっていなかったら殺す…でして。本当に物騒ですね。でも、そういうことなんです。加害者の態度によって気持ちは違うんです。だから、それが分からない被害者家族は辛いだろうなと思います。

(´・ω・`)

私は強迫性障害ですが。なった原因が「私もいつ加害者になるか分からない」なんです。加害者になったら、私は心から笑える日があるのだろうか?とか思ったら心底怖くなり。思ったのが11歳で。思った歳が不味かった。もう少し大人であれば、理論づけて大丈夫だと自分に言い聞かせることもできただろうに。でも、強迫性障害は加害者から一番遠いと言われているので…。

(ー_ー;)

ということで、あまり感情移入しないように客観的に読みました(強迫性障害が悪化するのは面倒なので)。

更生とは人の命の重みを知ることでしょうかね。ひとつの命がなくなることで、その命に関わっていた人たちの人生を変わるんです。ひとつだけどひとつじゃない。

皆が笑顔で暮らせる日がくるといいな。

(´・ω・`)

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