はる日記

「人間万事塞翁が馬」

日々の出来事を綴ってます。

『絶対正義』

2022-02-05 16:05:12 | テレビ・映画・本
著者 : 秋吉 理香子

《内容》
由美子たち四人には、強烈な同級生がいた。正義だけで動く女・範子だ。彼女の正義感は異常で、法から逸れることを絶対に許さない。由美子たちも、やっと掴んだ夢や恋人との関係、家族までも壊されそうになり…。このままでは人生を滅茶苦茶にされてしまう!追い詰められた四人は範子を殺した。五年後、死んだはずの彼女から一通の招待状が届く!
(「BOOK」データベースより)


((( ;゚Д゚)))

秋吉さんなのでオチは想像できた。だからこそ、読んでいて重い空気が纏わりついて苦しい。

世の中にはグレーゾーンがあり、そのグレーゾーンがあるから、人間は生きられるのだと思う。当事者でないと分からない空気ってある。この作品に出てくる煙草事件だったり、万引き事件だったり…。正しいことではないが、誰も不幸になっていない。それでいいではないかと思う。

(´Д`|||)

しかし、範子は白か黒かしか選ばせてくれない。

グレーでいいじゃないと思っていても、白ではないので、なんとなく堂々とは言えない。かといって、白黒バシッとつけられないというか言えない。他人の目も気になるし…。日本人気質なのか?

(ノ_<。)

そもそも正義って何ぞや。と思って軽く調べると、戦争や紛争は、各々の正義のもと戦っているという例が出てきた。立場によって自由自在に形を変える正義。なんて曖昧。

しかし、正義という言葉には凄い力がある。これは正義ですと宣言されると、重いもの、価値あるものと感じてしまう。なんて恐ろしい武器なのか。

((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

さらに調べていくと、正義と善は違うとか正しい人が善い人とも限らないというのもあり、それだ!と思った。範子の正義によって人生をめちゃくちゃにされた人たちは、相手の立場になり考えられる善い人たちだった。先生だったり、役所の人だったり。助け合いの優しい世界だったのに。

正義って、正しく使わないと大変なものだとしみじみ。

( ̄▽ ̄;)


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