日本ブログ村の人気ランキングで「映画評論・映画レビュー」のカテゴリーに参加していますが、正直に言ってこのブログの記事は自分への備忘録でありまして、それを人様にも紹介できる形にしてるだけなんです。決してレビューと言える程の代物ではございません。
映画のレビューを書いていらっしゃるブロガーをあえて紹介させていただくなら、コチラに良くお越しのプロフェッサー・オカピーさんですね。簡単なストーリー紹介はありますが、概ね作品の意図と技術の分析に主眼が置かれてまして、まさしくレビューにふさわしい記事になっています。
で、そういう内容ですので、時々技法的な言葉も出てきまして、忘れていた用語を思い出したり、新しい(中には古くからあったものまで)用語を教えてもらったりするわけです。
今回は、「あの日の指輪を待つきみへ」の記事にあった「マッチ・カット」について書いてみましょう。
【マッチ・カット】
ある用語説明サイトでは、<画面が、その直前の画面の一部または全体をとらえているつながり方>と簡単に 書かれていましたが、別のサイトはもっと詳しくこう書かれていました。
<2つのショットを、視覚的、聴覚的あるいは隠喩的対応によってつなぐこと。有名な例に、『北北西に進路をとれ』の最後、ケイリー・グラントがラッシュモア山の崖からエヴァ・マリー・セイントを引き上げようとするショットがマッチ・カットしてグラントは彼女を寝台車の寝台へと引き上げる。マッチ・カットの古典的原則は、被写体の位置の一致、動き(または方向)の一致、視線の一致の3つである。これを守ると観客は物語の方向感覚を理解しやすい。>
これは分かり易いですね。昔から使われた技法ですが、場面の転換を、類似的なショットをつかってスムーズにさせる手法で、そこにストーリー上の含みをもたすことにも使われたりします。ヒッチコックもよく使った手法でした。
一般的な映画でも、例えば誰かが歩いている足元のシーンを移動撮影で見せながら、次のカットでは別の人の歩いている足元が出てくるとか、オモチャの飛行機を子供が手に持って『ブーン』とか言いながら走っているシーンの後に、本物の旅客機が飛んでいるシーンになったりとか、なんとなく思い出しますよね。
<聴覚的>な繋がりとしては、似たような音を前後のショットに使ったり、前のショットで今にも発生しそうな音をあえて出さずに、次のショットの音を被せて場面を切り替えるとか、そんなシーンを思い出します。
サスペンスだけでなく、コメディやシリアスなものにも使える技法だし、簡単なモノはTVドラマにも使われたりしますので、少し注意をはらえば簡単に気が付くでしょう。
それでも『北北西に進路をとれ』のような洒落たカットはなかなかお目にかかれませんがね。
映画のレビューを書いていらっしゃるブロガーをあえて紹介させていただくなら、コチラに良くお越しのプロフェッサー・オカピーさんですね。簡単なストーリー紹介はありますが、概ね作品の意図と技術の分析に主眼が置かれてまして、まさしくレビューにふさわしい記事になっています。
で、そういう内容ですので、時々技法的な言葉も出てきまして、忘れていた用語を思い出したり、新しい(中には古くからあったものまで)用語を教えてもらったりするわけです。
今回は、「あの日の指輪を待つきみへ」の記事にあった「マッチ・カット」について書いてみましょう。
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【マッチ・カット】
ある用語説明サイトでは、<画面が、その直前の画面の一部または全体をとらえているつながり方>と簡単に 書かれていましたが、別のサイトはもっと詳しくこう書かれていました。
<2つのショットを、視覚的、聴覚的あるいは隠喩的対応によってつなぐこと。有名な例に、『北北西に進路をとれ』の最後、ケイリー・グラントがラッシュモア山の崖からエヴァ・マリー・セイントを引き上げようとするショットがマッチ・カットしてグラントは彼女を寝台車の寝台へと引き上げる。マッチ・カットの古典的原則は、被写体の位置の一致、動き(または方向)の一致、視線の一致の3つである。これを守ると観客は物語の方向感覚を理解しやすい。>
これは分かり易いですね。昔から使われた技法ですが、場面の転換を、類似的なショットをつかってスムーズにさせる手法で、そこにストーリー上の含みをもたすことにも使われたりします。ヒッチコックもよく使った手法でした。
一般的な映画でも、例えば誰かが歩いている足元のシーンを移動撮影で見せながら、次のカットでは別の人の歩いている足元が出てくるとか、オモチャの飛行機を子供が手に持って『ブーン』とか言いながら走っているシーンの後に、本物の旅客機が飛んでいるシーンになったりとか、なんとなく思い出しますよね。
<聴覚的>な繋がりとしては、似たような音を前後のショットに使ったり、前のショットで今にも発生しそうな音をあえて出さずに、次のショットの音を被せて場面を切り替えるとか、そんなシーンを思い出します。
サスペンスだけでなく、コメディやシリアスなものにも使える技法だし、簡単なモノはTVドラマにも使われたりしますので、少し注意をはらえば簡単に気が付くでしょう。
それでも『北北西に進路をとれ』のような洒落たカットはなかなかお目にかかれませんがね。
専門用語は余り多くすると難しくなるので、できる限り平易な言葉で説明するようにしていますが、それをやっているとくどくなって逆に解りにくくなる場合があります。
そういう場合は、今回の「マッチ・カット」のように、「解らない時は検索エンジンという便利な道具のある時代ですので、それに当たって下さい」という意味合いを込めて、用いております。
「あの日の指輪を待つきみへ」はマッチ・カットのオンパレードなのですが、印象的だったのは、現在の人物が電話をかけ、過去の人物が電話を受ける、という繋ぎ。マッチ・カットを知らない人は二人が話をしていると思うでしょうね(笑)。
カットバック(クロス・カッティング)、フラッシュバック、マッチ・カット、ワンシーン・ワンカット、スクリーン・プロセス、SFX、VFX、アングル・ショット(テニス用語で同じ用語あり)くらいは正しく理解しておきたいものです。
次なる用語の紹介及び解説を楽しみにしております。
検索エンジンも良いですが、やはりこれも自分への備忘録ということなんですね。
ダブルスの前衛では、ネット際に落とすアングル・ショットが得意でした
本日のメルマガで十瑠さんを紹介させていただきました。
良ければ、いつか感想を記事として紹介してね~
いわく映像美だけで売っているように思えるのだって観なおされるのかもしれない。
私が知る例でいえば、最近放映されたターミネーターでしたね。
子どものおもちゃのトラックを、本もののトラックが轢き潰すという場面。人が死んだわけでもないのに、恐怖心が煽られてしまいます。
用語は、知っていると余所様の記事を読んだりする時に理解がし易くなるのと、成り立ちを理解すると作り手の意図も苦労も分かる。そういう利点がありますね。
後は、その意図が表現せんとする所とマッチしているかどうか、そこの見極めが鑑賞者の大いなる楽しみの一つだと思うのです。
「ターミネーター」のJ・キャメロンはサスペンスとしては一流の監督ですね。確か、「エイリアン2」も彼の作品でした。
因みに、「ターミネーター」は今夜放送の「2」の方が好きです♪
映画用語は、言い方が微妙に異なったりすることもありますけれど、編集の基本を知っておくことは大切ですよね。
エイゼンシュテインやグリフィス、デュヴィヴィエ・・・などの時代に発達したモンタージュが効果的なのはやはり、サイレント映画でしょうね。
トーキー、カラーと映画が抜本的に激変したときに映画の体系を基本に忠実に変革していくことはチャップリンや黒澤がわかりやすく実践してきたところだと思います。
>オカピーさん
全く凄くエネルギッシュで映画を良く知ってらっしゃるので勉強になりますよね。
映画は絵画であり、音楽であり、写真であり、舞台であり・・・でも、分散してスケールが小さくなることなく、それぞれの独立した分野のスケールの大きな複合芸術であってほしいと願っています。
では、また。
サイレントは楷書で、今は行書を通り越して正にアートのよう。但し、カメラを幾つも使って撮って、後は編集で何とかなるだろう的な作品もあるようで、複雑な構造の割には心に残らないシーンも多かったりします。
>全く凄くエネルギッシュで映画を良く知ってらっしゃるので勉強になりますよね。
ホントに、あのエネルギーは凄い!と思ったら、珍しく昨日は記事のアップがありませんでした。
どないしたんやろ