アバター
2011-02-21 | SF
(2009/ジェームズ・キャメロン監督・脚本・共同製作/サム・ワーシントン(=ジェイク・サリー)、ゾーイ・サルダナ(=ネイティリ)、シガーニー・ウィーヴァー(=グレース)、スティーヴン・ラング(=クオリッチ大佐)、ミシェル・ロドリゲス(=トゥルーディ)、ジョヴァンニ・リビシ(=パーカー)、ジョエル・デヴィッド・ムーア(=ノーム)、CCH・パウンダー(=モアト)、ウェス・ステューディ(=エイトゥカン)、ラズ・アロンソ(=ツーテイ)/162分)
2010年の年間興行収入第1位にして、最新の3D技術を駆使した最大の話題作。歴代興行収入でもキャメロン監督自身の「タイタニック (1997)」を抜いてトップに躍り出たオバケ映画をやっとこさ観ました。実は別のものを借りる目的でレンタルショップに行ったら偶然見付けて、2泊3日80円という安さについ・・・(^^)。
劇場で観ることを薦める方が大勢いらっしゃいましたが、液晶TV画面でも充分面白かったです。「レッドクリフ」の劇画調CGにはがっくりしたけれど、「アバター」は「エイリアン」などと同じくリアリティを重視したもので、まさに異次元空間を体感できる素晴らしさでありました。
近未来の異国の星、パンドーラ。
脊椎を損傷して下半身不随となった元海兵隊員ジェイク・サリーは、双子の兄で科学者であったトミーに替わって、地球から何光年も離れたパンドーラへ向かう。パンドーラでの“アバター計画”に参加予定であったトミーが出発の1週間前に事故で亡くなり、代役としてジェイクが選ばれたのだ。
パンドーラにはナヴィというおよそ3m近くの背丈を持った人類に近い生物がいて、“アバター計画”とはナヴィと人間のDNAを持つ人造人間(アバター)を作り、その分身をカプセルに入った同じDNAを持つ人間の意識とリンクさせることによって遠隔操作しようというもの。ジェイクにはトミーと同じDNAがあり、高額な費用を使って作られたトミーのアバターを無駄にせずに済むのもジェイクが選ばれた理由だった。
パンドーラの人類の基地には、トミーと同じく科学者としてパンドーラの生物について研究するチームも居たが、ジェイクと共にパンドーラにやってきた男達の大半は兵隊だった。基地に着いたジェイク達にこの星が地獄以上に過酷な環境であることを力説するクオリッチ大佐。軍隊の指揮官である彼はジェイクと同じく元海兵隊員であり、頭部を横切る傷跡はパンドーラに着いた最初の日に受けたものらしかった。パンドーラでは人類はマスク無しでは外出できず、ジャングルのような森には恐竜並に強大な動物が沢山生息しているのだ。
そもそもこの基地は特定の国家が作ったものではなく、大企業の利益追求のための出先機関だった。ナヴィの一種族であるオマティカヤ族が暮らす大きな樹の根元周辺には稀少で高価な鉱物が豊富に眠っており、アバター計画も彼らをその地域から追い出すための、いわば手なずけの為の戦略だった。
科学者達の研究所バイオ・ラボのリーダーがグレース。植物研究が本人のテーマだが“アバター計画”の責任者でもあり、ナヴィの研究もしていて、ナヴィ語についても精通していた。
トミーの身代わりとしてやって来たジェイクが軍人であり、アバター操作に関しての経験がゼロである事に怒るグレース。早速基地の責任者パーカーに詰め寄るが、パーカーは彼女達のアバターとナヴィとの融和政策が上手くいかなかった事をなじる。ナヴィと友好関係を築くべくグレース達が英語や薬などについて教えていた学校も、今は閉鎖してしまっているからだが、グレースによれば関係悪化の原因はマシンガンを彼らに向ける軍人なのだった。
(一気に観終わってしまったので鑑賞中は気付かなかったのですが、「アバター」は2時間40分の大作。物語の背景を書くだけで(↑)こんなにも掛かってしまいましたがな。)
アバターとリンクしたジェイクは、久しぶりに走り回れる身体を得たことに大喜び。トミーを良く知るノームやグレースと共に、ジャングルに入っていく。三人とも青い身体と尻尾を持ったアバターだ。植物の調査をしているグレース達と離れたジェイクは巨大なライオンのような肉食獣サナターに遭遇し、命辛々崖から飛び降りて難を逃れるも、右も左も分からないジャングルの中を独り彷徨うこととなる。夜のジャングルで今度は集団で襲ってくるヴァイパーウルフに囲まれ万事休す。そんな彼を救ったのがオマティカヤ族の首長の娘ネイティリだった。
ナヴィに似た風貌だが何処かまやかしの匂いがするアバターを邪険に扱うネイティリ。ジェイクにこの森から消えるように言うが、フワフワと浮かぶ“木の精”がジェイクの身体にまとわりつくのを見て、彼を村に連れていくことにするのだった・・・。
(↓ボソボソと感想を、Twitter on 十瑠 から)
今朝は夕べ借りてきた「アバター」を観る。TVだから2D。面白い。ドラマ的には昔の西部劇擬きのシチュエーションで、ナヴィ族が最初に登場するシーンはモロアメリカ先住民を彷彿させたので思わず笑いそうになった。というか笑った。「もののけ姫」も入ってる感じだな。
[Feb 20th webで(以下同じ)]
序盤で主人公やシガーニー・ウィーバー以外にも沢山のアバターが居たのに、中盤からサッパリ出てこなかったのは何故?最後は戦争でしか解決しなかったのね。キャメロンってすっごい映像が撮れるのに、人間ドラマがスピルバーグに比べて弱いんだよね。クールなのはいいけど、何処かひと味足りない。
「アバター」のジェイクは、眠っている時に人間として覚醒してるようだけど、あれじゃ脳が休む暇がないよね。彼がいつも活動しているので最初は時間の経過が分からなくなりそうだったけど、そんな不安が出た頃に、ジェイクの髪型や髭の伸び方でその辺りを表現していたので安心した。
「パプリカ」、「アバター」と脳内の機能が活躍する映画が続いている。ナヴィ族は動物達と尻尾をつかって交信出来るので、あの恐竜擬きの動物達はアバターを介して人間とも交信するんじゃないかと思っていたけれど、今回はなかったな。続編ではそんなシーンもありそうな気がするが。
星の名前がパンドラというのも意味深。大きな御神木を倒しちゃった人間達は、続編ではどうなるんだろ?既にパンドラの箱を開けた事になってるんだろうな。
「アバター」、呆れられながら昨日2回観る。気付いたのが、ナヴィの手の指が4本なのに対して、アバターは5本あった事。ストーリー上では何も触れてなかったけど、ネイティリは4本だったし、ジェイクは最初から足の指も5本だった。 [Feb 21th webで]
スピルバーグの感覚には子供の視線があり、全てが大人目線のキャメロンがクールに見えるみたい。
ドラマ的には、色んな人が書かれているように既視感満載だけど、映像が見たこともない世界を魅せてくれるので、それだけで見飽きることはない。ストーリー構成も定石通り。だけど上手いなぁ。
一回目に観た時は、映像が常に動いているのが五月蠅く感じる所もあった。どのショットもどのショットもカメラが動いてるの。フォーカスしているモノがきちんとしているから、船酔いの感覚は出てこないけど、ホントに移動撮影の多い映画でした。
考え出すとつっこみ所は呟き(↑)以外にも出てくるでしょう。例えば、アバターの遠隔操作って、多分電気的な要素が必要だと思うんだけど、あの飛行機の計器が効かない磁力の渦の中で何の影響も受けないなんて変、とかね。
「アバター」で使われたCG技術は、「エモーション・キャプチャー」と名付けられたモーション・キャプチャーの改良版で、コンピューターと繋げた俳優の身体につけた複数のポイントからのデータを読み取り、細かな役者の感情表現までをも描画するモノ。ジェイクの“アバター”だけでなく、映画の中のナヴィ全てがまさに俳優の“アバター”なわけですな。
ところで、ラストでジェイクはアバターじゃ無くなってしまったんだけど、続編のタイトルにも“アバター”って使うの? 今度は多分、悪いアバターが出て来るんだな。ン?! それだと「T2」と同じじゃん。
2009年のアカデミー賞では、作品賞、 監督賞など9部門にノミネート。撮影賞(マウロ・フィオーレ)と美術賞、視覚効果賞を受賞したそうです。前哨戦となるゴールデン・グローブでは作品賞(ドラマ)と監督賞を受賞したらしいですが。
お薦め度は★半分おまけして、四つ。
2010年の年間興行収入第1位にして、最新の3D技術を駆使した最大の話題作。歴代興行収入でもキャメロン監督自身の「タイタニック (1997)」を抜いてトップに躍り出たオバケ映画をやっとこさ観ました。実は別のものを借りる目的でレンタルショップに行ったら偶然見付けて、2泊3日80円という安さについ・・・(^^)。
劇場で観ることを薦める方が大勢いらっしゃいましたが、液晶TV画面でも充分面白かったです。「レッドクリフ」の劇画調CGにはがっくりしたけれど、「アバター」は「エイリアン」などと同じくリアリティを重視したもので、まさに異次元空間を体感できる素晴らしさでありました。
近未来の異国の星、パンドーラ。
脊椎を損傷して下半身不随となった元海兵隊員ジェイク・サリーは、双子の兄で科学者であったトミーに替わって、地球から何光年も離れたパンドーラへ向かう。パンドーラでの“アバター計画”に参加予定であったトミーが出発の1週間前に事故で亡くなり、代役としてジェイクが選ばれたのだ。
パンドーラにはナヴィというおよそ3m近くの背丈を持った人類に近い生物がいて、“アバター計画”とはナヴィと人間のDNAを持つ人造人間(アバター)を作り、その分身をカプセルに入った同じDNAを持つ人間の意識とリンクさせることによって遠隔操作しようというもの。ジェイクにはトミーと同じDNAがあり、高額な費用を使って作られたトミーのアバターを無駄にせずに済むのもジェイクが選ばれた理由だった。
パンドーラの人類の基地には、トミーと同じく科学者としてパンドーラの生物について研究するチームも居たが、ジェイクと共にパンドーラにやってきた男達の大半は兵隊だった。基地に着いたジェイク達にこの星が地獄以上に過酷な環境であることを力説するクオリッチ大佐。軍隊の指揮官である彼はジェイクと同じく元海兵隊員であり、頭部を横切る傷跡はパンドーラに着いた最初の日に受けたものらしかった。パンドーラでは人類はマスク無しでは外出できず、ジャングルのような森には恐竜並に強大な動物が沢山生息しているのだ。
そもそもこの基地は特定の国家が作ったものではなく、大企業の利益追求のための出先機関だった。ナヴィの一種族であるオマティカヤ族が暮らす大きな樹の根元周辺には稀少で高価な鉱物が豊富に眠っており、アバター計画も彼らをその地域から追い出すための、いわば手なずけの為の戦略だった。
科学者達の研究所バイオ・ラボのリーダーがグレース。植物研究が本人のテーマだが“アバター計画”の責任者でもあり、ナヴィの研究もしていて、ナヴィ語についても精通していた。
トミーの身代わりとしてやって来たジェイクが軍人であり、アバター操作に関しての経験がゼロである事に怒るグレース。早速基地の責任者パーカーに詰め寄るが、パーカーは彼女達のアバターとナヴィとの融和政策が上手くいかなかった事をなじる。ナヴィと友好関係を築くべくグレース達が英語や薬などについて教えていた学校も、今は閉鎖してしまっているからだが、グレースによれば関係悪化の原因はマシンガンを彼らに向ける軍人なのだった。
(一気に観終わってしまったので鑑賞中は気付かなかったのですが、「アバター」は2時間40分の大作。物語の背景を書くだけで(↑)こんなにも掛かってしまいましたがな。)
アバターとリンクしたジェイクは、久しぶりに走り回れる身体を得たことに大喜び。トミーを良く知るノームやグレースと共に、ジャングルに入っていく。三人とも青い身体と尻尾を持ったアバターだ。植物の調査をしているグレース達と離れたジェイクは巨大なライオンのような肉食獣サナターに遭遇し、命辛々崖から飛び降りて難を逃れるも、右も左も分からないジャングルの中を独り彷徨うこととなる。夜のジャングルで今度は集団で襲ってくるヴァイパーウルフに囲まれ万事休す。そんな彼を救ったのがオマティカヤ族の首長の娘ネイティリだった。
ナヴィに似た風貌だが何処かまやかしの匂いがするアバターを邪険に扱うネイティリ。ジェイクにこの森から消えるように言うが、フワフワと浮かぶ“木の精”がジェイクの身体にまとわりつくのを見て、彼を村に連れていくことにするのだった・・・。
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(↓ボソボソと感想を、Twitter on 十瑠 から)
今朝は夕べ借りてきた「アバター」を観る。TVだから2D。面白い。ドラマ的には昔の西部劇擬きのシチュエーションで、ナヴィ族が最初に登場するシーンはモロアメリカ先住民を彷彿させたので思わず笑いそうになった。というか笑った。「もののけ姫」も入ってる感じだな。
[Feb 20th webで(以下同じ)]
序盤で主人公やシガーニー・ウィーバー以外にも沢山のアバターが居たのに、中盤からサッパリ出てこなかったのは何故?最後は戦争でしか解決しなかったのね。キャメロンってすっごい映像が撮れるのに、人間ドラマがスピルバーグに比べて弱いんだよね。クールなのはいいけど、何処かひと味足りない。
「アバター」のジェイクは、眠っている時に人間として覚醒してるようだけど、あれじゃ脳が休む暇がないよね。彼がいつも活動しているので最初は時間の経過が分からなくなりそうだったけど、そんな不安が出た頃に、ジェイクの髪型や髭の伸び方でその辺りを表現していたので安心した。
「パプリカ」、「アバター」と脳内の機能が活躍する映画が続いている。ナヴィ族は動物達と尻尾をつかって交信出来るので、あの恐竜擬きの動物達はアバターを介して人間とも交信するんじゃないかと思っていたけれど、今回はなかったな。続編ではそんなシーンもありそうな気がするが。
星の名前がパンドラというのも意味深。大きな御神木を倒しちゃった人間達は、続編ではどうなるんだろ?既にパンドラの箱を開けた事になってるんだろうな。
「アバター」、呆れられながら昨日2回観る。気付いたのが、ナヴィの手の指が4本なのに対して、アバターは5本あった事。ストーリー上では何も触れてなかったけど、ネイティリは4本だったし、ジェイクは最初から足の指も5本だった。 [Feb 21th webで]
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スピルバーグの感覚には子供の視線があり、全てが大人目線のキャメロンがクールに見えるみたい。
ドラマ的には、色んな人が書かれているように既視感満載だけど、映像が見たこともない世界を魅せてくれるので、それだけで見飽きることはない。ストーリー構成も定石通り。だけど上手いなぁ。
一回目に観た時は、映像が常に動いているのが五月蠅く感じる所もあった。どのショットもどのショットもカメラが動いてるの。フォーカスしているモノがきちんとしているから、船酔いの感覚は出てこないけど、ホントに移動撮影の多い映画でした。
考え出すとつっこみ所は呟き(↑)以外にも出てくるでしょう。例えば、アバターの遠隔操作って、多分電気的な要素が必要だと思うんだけど、あの飛行機の計器が効かない磁力の渦の中で何の影響も受けないなんて変、とかね。
「アバター」で使われたCG技術は、「エモーション・キャプチャー」と名付けられたモーション・キャプチャーの改良版で、コンピューターと繋げた俳優の身体につけた複数のポイントからのデータを読み取り、細かな役者の感情表現までをも描画するモノ。ジェイクの“アバター”だけでなく、映画の中のナヴィ全てがまさに俳優の“アバター”なわけですな。
ところで、ラストでジェイクはアバターじゃ無くなってしまったんだけど、続編のタイトルにも“アバター”って使うの? 今度は多分、悪いアバターが出て来るんだな。ン?! それだと「T2」と同じじゃん。
2009年のアカデミー賞では、作品賞、 監督賞など9部門にノミネート。撮影賞(マウロ・フィオーレ)と美術賞、視覚効果賞を受賞したそうです。前哨戦となるゴールデン・グローブでは作品賞(ドラマ)と監督賞を受賞したらしいですが。
お薦め度は★半分おまけして、四つ。
・お薦め度【★★★★=SF好きの、友達にも薦めて】
劇場での1回の鑑賞だけなんで・・
でも大きな鳥みたいなやつに乗った飛行シーンにはうっとりしたな~
踏みしめた足元がボゥっと光ったりするのも萌えました
今はストーリーを把握したので、その飛行シーンやら空に浮かぶ島やら幻想的な夜のシーンなんか、大スクリーンでもう一度観たいと思っておりやす。
わたしは最初に”アバターの心”に感心が行ってしまって、素直な気持ちで観られなかったんですが、映像は本当に素晴らしかったですよね。
あれだけ動き回って酔わなかったのも、十瑠さんの記事を読んで「確かに!」と今さら驚いたり(笑)
続編でパンドラの伏線がどうなっていくか興味深いです。
「アバター2」で、どんな新キャラクターが飛び出すか、それが楽しみです。
アバターはつい最近までずっと世界興行収入トップでしたよね。中々の大作でした。
アバターって、あれ俳優さんの動きをセンサーで検知してたんですね。知りませんでした。
単なるきれいな映像だと思ってました笑
俳優さんのリアルな動きをそのまま映像に映し出す、まさに”アバター”ですね!
技術の結晶ともいえる作品だと思います。
応援完了です!
翼竜のようなものに乗って空を飛ぶシーンが素敵でした。
>つい最近までずっと世界興行収入トップでしたよね。
2019年に『アベンジャーズ /エンドゲーム』に抜かれたそうです。これもSF漫画が元ネタとか。未見です。