新年号の同誌に、神話挑戦シリーズなる記事があります。
中身についてここで引用などは出来ませんので、私の感想をメモしたいと思います。
内容を書けないだけに、想像しながら以下を読んでいただくか、雑誌を見ていただくかになります。
この点をご容赦願います。
要旨は『1/4λエレベーテッドラジアルはベランダカウンターポイズや銅板に勝る』というもの。
まず最初に、私は銅板愛用者ですが1/4λエレベーテッドラジアルには到底敵わないことを認めます(^^)
ただし、問題は開けた場所にエレベーテッドか?というところになって来ます。
それと前提が1/4λのラジアルということ。
そう、カウンターポイズではなく1/4λラジアルなんです。
ここもこの記事を読み解く際のポイントです。
この両者、最終的には空中線を同調させて電波を出すという点に置いては共通していますが、
その使われ方は違うと思います。
1/4λエレベーテッドラジアルを空間に張れば、これはいわばダイポール相当です。
とてもFBでしょう。
一方、カウンターポイズとしての複数のランダムワイヤーや銅板。
これは波長的にはデタラメですね。
たまたま1/4λということもあるでしょうけれど。
これは本数を増やすことで線から面を形成し容量を確保し、ATUのような給電点において
同調機能を有する機器が、ランダムに同調を可能にする働きを持ったものであると自分なりに
は理解しています。
このブログの数年前の記事にも124本までカウンターポイズを増やしたということを自慢げに
書いておりますが(笑)、手っ取り早く124本以上の容量を確保するには金属板ということで
現在の銅板を敷き詰めるスタイルに至っています。
CQ誌の記事の方はエレメントが1/4λの短縮ホイップということですので、
ベストの組み合わせはやはり1/4λのエレベーテッドラジアルでしょう。
それでは同じ1/4λラジアル(この場合はエレベーテッドではありません)をベランダのATUの
接地端子に接続してベランダ床面に置いたらどうなるでしょう?
同調はすると思いますが、飛び受けは芳しくないような気がします。
ダイポールの片側を足元の床面に置いた形ですので。
もちろん、ATUを使用する場合でも単一周波数に狙いを絞って、空中に1/4λのエレベーテッド
ラジアルと1/4λのエレメントを展開できれば、かなり優れたアンテナになろうかと思います。
記事の内容についての批判をする気は毛頭ありませんので、あとは実際に読んでいただいた
方が良いかと思います。(一点だけ私の見解と異なるのは、ベランダ上カウンターポイズの
場合の高周波経路というのでしょうか、その機序についての図です。)
今回このブログ記事を書いた目的は、ラジアルとカウンターポイズはアンテナを同調させる
という点においては一緒だけれども使われ方が異なっているということと、
給電点に同調機能を有しないホイップエレメントなのか、うちで使っているような同調機能と
してのATUなのかによって、ラジアルなのかカウンターポイズなのかが変わってくるということ
を明確にするためです。
新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
飲み会で話したような気がしますが、下名自宅は80mGP ラジエータの2/5をL型にベントし、宮殿点は直接給電。給電点は2m高。
ラジアルは2m高で10m横引っ張り90度ベントして10m。一本足ラジアル。
いわゆる逆L、”Akiスペシャル”です。
これで5シーズンかかって、80mDXCCを完成しましたよ。100やったので今シーズンは殆ど80mは聞きません。
年末の飲み会からあっという間に時間が経ちまして、はや寒中ですね。今年も宜しくお願い致します。
今回のCQ誌の神話挑戦・・・は、神話ではなくセオリーどおりだと思います。記事の主旨は「銅板やカウンターポイズが優れていると言われているのは神話であって、エレベーテッドラジアルの方が優れている」ということかと思いますが、これは神話でも何でもなく当然のことだと思います。何と言っても空中に浮いた1/4λ(記事では同軸を用いることによる短縮化されたラジアル)ラジアルですので、まさに理想形です。そこで今、興味があるのは、果たしてどれくらいの程度エレベーテッドされていれば効果的なのかというところです。穂積さんの逆L-Akiは使用波長からみれば2mという非常に低いラジアルにも関わらず素晴らしい実績を残されています。これが地面への直置きだったら、どの程度劣化するのかという部分に興味があります。かつて米国の論文で15cmほど浮かせることで効果的云々というものを読んだことがあるのですが、文献の論旨は地面との間に容量を持たせることだったように記憶しております。しかし、果たして高周波の流れがこのとおりかと考えますと、いまだに自身、悩んでいるというのが正直なところです。反面、拙宅のようなベランダ床面への銅板敷設方式は建物鉄筋との間に静電結合が実現していて、飛びもそこそこの成果が出ています。ここに自分自身の中にも矛盾が生じております。
今回のCQ誌の記事で考えることが出来たのは、接地抵抗と効率ということです。例えば仮に5Ωという非常に良好な接地抵抗を有する土壌にバーチカルを差して建てたとします。確かに接地抵抗計の指す値は5Ωだとしても、地面の土や砂などはそれ単体では非常に大きな抵抗値を有しており、これでは電波の帰り道が無くなってしまうのではないのかと。まったくもって難しい世界です。。。。