男子ゴルフツアーの今季最終戦「日本シリーズJTカップ」の最終ラウンドが5日、東京よみうりCCで行われ、逆転での2年連続賞金王へは優勝が絶対条件だった石川遼(19)=パナソニック=は通算9アンダーで7位。今大会5位の金庚泰(韓国)が逃げ切りで賞金王に輝き、石川は優勝した藤田寛之(41)に抜かれ、賞金ランク3位に終わった。そこで、コーチを兼ねる父・勝美さん(54)を直撃。父親から見た今季の遼クンの通信簿は? (伊吹政高)
期待の石川は初日6オーバー最下位の出遅れが最後まで響き、王座から陥落。「ゴルフファン、一人一人に感想を聞きたい。それぐらい、これで良かったのかな、という思いと、期待に応えられなかったという思いがある。すごく知りたい」。そう心境を語る息子に対し、1年間一番身近で見てきた父・勝美さんの評価は? さっそく直撃し、通信簿をつけてもらうと、総合評価は「大変よくできました」、小技については「がんばろう」だった。
――最終日は9バーディーを奪いました
「ドライバーはフェアウエーを捕らえていたし、アイアンもタイミングが合っていました。あと2、3試合あれば、と思わせるようなショットの出来で、来週マスターズだったら、にぎわすことができたかも(笑)」
――ただ、賞金王の座から陥落した…
「確かに昨年より賞金ランクは悪いけど、まだ19歳。最後まで賞金王争いに加わっていたし、賞金王として、最低限のことはやったと思います。日本ツアーのレベルは上がっています。来年は日本から4、5人マスターズに出場しますが、誰かは上位に入るのでは」
――昨年と遜色(そんしょく)ない結果というわけですね
「ナンバーワンは年間4勝の池田(勇太)さんですよ。次は、3勝のキム・キョンテさんと遼ですかね(笑)」
――遼クンの今年1年を、お父さんが通信簿をつけたら?
「『大変よくできました』ではないでしょうか。ゴルフ自体はすごくよくなっていますよ」
――来年4月の「マスターズ」につながりそうですね。ただ例年、遼クンは春先の試合に弱く、夏場以降に調子を上げている。春先にピークを迎える調整法は考えていますか?
「対策は、もう分かっているんです」
――エッ
「これまでのオフは、ドライバー一辺倒の練習でした。春先の試合で上位に入るには、やはりショートゲームの練習をさせないといけません。きょうもパッティングは何度かショートしていました。100ヤードから300ヤードまでは良くなったけど、100ヤードから1センチまでがヘタ。特にパットについては数時間の練習より、試合の50センチのパットの方が上達につながると考えていましたが、これだけ外すと、ね…。練習が必要です」
――来季の米ツアー出場予定は? 例年のように、2月(14日)開幕の「ノーザントラスト オープン」から?
「そうなりますか、ね。昨年は高校の卒業式もあり、一時帰国しましたが、マスターズまで日本に帰ってこない可能性もあります」
――2カ月近く米国に滞在することになる
「日本ツアーは開幕していません。そういう意味では(春先は)オフの時期ですから」
――気になるのは、遼クンが賞金ランク3位になったことで、来年6月の全米オープン出場権(日本ツアー上位2人)を得られませんでした。全米オープンの予選会に出場させますか?
「予選会には出場しません。遼にとってはマスターズだけが特別な大会。ほかの大会はメジャーでも、米ツアーの1試合にしか考えていません。予選会を出なければ出場できないなら、推薦を与えていただける、他の米ツアーの試合を優先したいと考えています」
――すべてはマスターズのための戦いということですね
「賞金王にはなれませんでしたが、これで終わったわけではありません。遼は今、やっていることを無駄にしないよう、来年につなげないといけませんね」
【ゴルフ日本シリーズ JTカップ成績】
-15(1) 藤田 寛之
-14(2) 谷口 徹
-12(3) B・ジョーンズ
-11(4) 平塚 哲二
-10(5) 金 庚 泰
(5) 池田 勇太
-9(7) 石川 遼
(7) 小田 孔明
-8(9) 丸山 茂樹
-7(10)松村 道央
(夕刊フジ)
期待の石川は初日6オーバー最下位の出遅れが最後まで響き、王座から陥落。「ゴルフファン、一人一人に感想を聞きたい。それぐらい、これで良かったのかな、という思いと、期待に応えられなかったという思いがある。すごく知りたい」。そう心境を語る息子に対し、1年間一番身近で見てきた父・勝美さんの評価は? さっそく直撃し、通信簿をつけてもらうと、総合評価は「大変よくできました」、小技については「がんばろう」だった。
――最終日は9バーディーを奪いました
「ドライバーはフェアウエーを捕らえていたし、アイアンもタイミングが合っていました。あと2、3試合あれば、と思わせるようなショットの出来で、来週マスターズだったら、にぎわすことができたかも(笑)」
――ただ、賞金王の座から陥落した…
「確かに昨年より賞金ランクは悪いけど、まだ19歳。最後まで賞金王争いに加わっていたし、賞金王として、最低限のことはやったと思います。日本ツアーのレベルは上がっています。来年は日本から4、5人マスターズに出場しますが、誰かは上位に入るのでは」
――昨年と遜色(そんしょく)ない結果というわけですね
「ナンバーワンは年間4勝の池田(勇太)さんですよ。次は、3勝のキム・キョンテさんと遼ですかね(笑)」
――遼クンの今年1年を、お父さんが通信簿をつけたら?
「『大変よくできました』ではないでしょうか。ゴルフ自体はすごくよくなっていますよ」
――来年4月の「マスターズ」につながりそうですね。ただ例年、遼クンは春先の試合に弱く、夏場以降に調子を上げている。春先にピークを迎える調整法は考えていますか?
「対策は、もう分かっているんです」
――エッ
「これまでのオフは、ドライバー一辺倒の練習でした。春先の試合で上位に入るには、やはりショートゲームの練習をさせないといけません。きょうもパッティングは何度かショートしていました。100ヤードから300ヤードまでは良くなったけど、100ヤードから1センチまでがヘタ。特にパットについては数時間の練習より、試合の50センチのパットの方が上達につながると考えていましたが、これだけ外すと、ね…。練習が必要です」
――来季の米ツアー出場予定は? 例年のように、2月(14日)開幕の「ノーザントラスト オープン」から?
「そうなりますか、ね。昨年は高校の卒業式もあり、一時帰国しましたが、マスターズまで日本に帰ってこない可能性もあります」
――2カ月近く米国に滞在することになる
「日本ツアーは開幕していません。そういう意味では(春先は)オフの時期ですから」
――気になるのは、遼クンが賞金ランク3位になったことで、来年6月の全米オープン出場権(日本ツアー上位2人)を得られませんでした。全米オープンの予選会に出場させますか?
「予選会には出場しません。遼にとってはマスターズだけが特別な大会。ほかの大会はメジャーでも、米ツアーの1試合にしか考えていません。予選会を出なければ出場できないなら、推薦を与えていただける、他の米ツアーの試合を優先したいと考えています」
――すべてはマスターズのための戦いということですね
「賞金王にはなれませんでしたが、これで終わったわけではありません。遼は今、やっていることを無駄にしないよう、来年につなげないといけませんね」
【ゴルフ日本シリーズ JTカップ成績】
-15(1) 藤田 寛之
-14(2) 谷口 徹
-12(3) B・ジョーンズ
-11(4) 平塚 哲二
-10(5) 金 庚 泰
(5) 池田 勇太
-9(7) 石川 遼
(7) 小田 孔明
-8(9) 丸山 茂樹
-7(10)松村 道央
(夕刊フジ)