九月に高橋克彦の「火焔」という小説を読んだ。殆ど読まないジャンルで、偶然の導きで読んだのである。蝦夷と呼ばれた東北地方の住民が、朝廷側の侵攻と戦う様を描いた実話を基にしたフィクションだ。この本の面白いところは、それを蝦夷の視点に立って描いていることだ。ちなみに朝廷軍を率いるのは、あの征夷大将軍「坂上田村麻呂」であり、朝廷から見るとこれは征伐である。小説では蝦夷をバックアップするのが「物部氏」という設定で、その物部氏が拠点を置いたのが東和地区、つまりはこの土沢のあたりではないかと踏んでいる。そんなわけで、土沢の周辺を写真に撮りたいという欲求が高まっていた。まずは順当に駅周辺の商店街の写真を撮ったのだが、これが素晴らしい商店街だった。今回はご挨拶なので、まずは手を握るまで。いきなり深い関係にはなれない。そのうちに、商店街だけでなく郊外も撮ってみたいと思う。坂上田村麻呂ゆかりの地にも行ってみたい。
追伸:「火焔」を読んだキッカケは、新潟長岡に行くときに「サフラン酒王」のことを調べて、荒俣宏の本を買ったことだ。荒俣さんの本は読んだことがなかったので、アマゾンで何冊かまとめて買った。そのうちの一冊が高橋克彦との対談だった。高橋克彦さんのこともよく知らなかったけど、岩手在住の作家ということで読んでみようと思った。今度は面倒なので「kindle」ですぐに購入した。こういう知識わらしべ長者みたいなことは若い頃は当たり前だったが、おっさんになるとしなくなる。たまにはよいものだ。
X-PRO2 / XF23mm F1.4R
土沢は初めて訪れたときにショックを受けました。花巻に近いのにこんなに雰囲気が違うのか!と。大迫も東和も花巻市になる前だからなおさらでしたかね。岩手軽便鉄道最初の開通が、花巻から土沢でした。
手術後の経過如何でしょうか。お見舞い申し上げます。遠方ゆえ、何もできず申し訳ありません。
高橋克彦の小説は、何故もっと早く読まなかったんだろうと後悔しました。東北に移住する前に読めばよかったと。師匠が歩き回る地で、朝廷に与しない東北の民が縦横無尽に駆け巡ります。
土沢は城跡巡りで訪れただけだったのですが、街中はこんな感じだったのか、と興味が出てきました。
僕は逆に火焔しか読んでいません。街中は冬になるとどんな雰囲気なのか気になります。
これまた逆に、城跡巡りもしてみたいです。