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レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

会津の奥を目指す旅(終)~世に三島は四つあり

2024-09-14 | 街:福島









僕は西伊豆の出身で、現在は秋田県に住んでいる。伊豆には伊豆長岡町(現・伊豆の国市)という町がある。新潟県長岡市と区別するためのネーミングだと思う。また秋田県には湯沢市という町があり、新潟県には湯沢町という町がある。新潟の湯沢町は「越後湯沢」と称されることが多い。これも区別のためである。僕が知る限り、三島という名のつく市町村は、①愛媛県の伊予三島市、②福島県の三島町、③鹿児島県の三島村、④静岡県の三島市の4つである。他に地区名や市町村内の町名などでは沢山あると思う。状況によっては、静岡の三島市は「伊豆三島市」になった可能性があるし、福島の三島町は「会津三島町」になった可能性もある。何となくだけど、三島と名のつく町は須らく良い町で、水の綺麗なところだと思っている。僕は行く先に、例え小さな集落名であっても、三島という町を見つければ必ず立ち寄るようにしている。

そんなわけで会津の三島町に来た。先へ先へと延びる道。両脇に建つ木造の大きな家屋たち。かつて人々はここを歩いて移動したのだなと容易に想像できる。街道特有の町並みに魅了される。ここはモノクロで撮った。今回の旅では全体の3割くらいはモノクロで撮影したいと思っていた。でも会津の「色」にやられてしまい、三島町が唯一のモノクロ撮影である。こういう時にライカM10モノクロームのようにモノクロ専用機だと悩まなくて済む。例え、色に未練があってもモノクロしか撮れないのだから、嫌でも頭がモノクロモードになる。でもライカはもう手元にない。フジフィルムでもモノクロ専用機を出してくれないかなーと思っている。どことなく色に未練の残る写真になってしまった。次の旅では、この辺りを修正したいと思う。

さて、全4回(+番外編)で掲載した「会津の奥を目指す旅」もこれで終了となる。東北コンプリートも終盤に入り、完全なる未知の町は数えるほどしか残されていない。奥会津は残り少ない未知なる場所という意味であり、心わくわくする旅だった。今回は三島町で終えたが、その先にまだ町は残されている。クルマの運転距離は長くなったけど、わくわく感が勝り、思ったよりスムーズな旅だった。会津奥地への旅は近いうちに再開されるだろう。


X-PRO3 / Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 Aspherical

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