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レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

会津の奥を目指す旅①〜ディープ会津の玄関口、会津坂下町

2024-09-10 | 街:福島












福島県の全市町村を踏破するのは、いつになるだろうか。岩手県の市町村コンプリ―トも大変苦労した。それでも当時は時間的な自由も効いたし、何よりも鉛温泉(湯治部)という中継基地の存在があった。秋田県から福島への遠征は日帰りでは無理な場面も多く、岩手以上の苦戦が予想される。福島で手つかずで残っているのは、奥会津、あるいは南会津と呼ばれる地域である。会津若松とか喜多方には割と初期から足を踏み入れ、何度となく往来している。でもその先は未踏である。僕にとって東北地方で残された最後の秘境、もとい桃源郷といえる。今回は、会津坂下町、西会津町、柳津町、三島町を訪れた。更に先には南会津の町々が控えているが、その手前で大人の撤退を決めた。進めば進むほど、蟻地獄のように離れがたい町が残っているだろう。


まずは会津奥地に向かう玄関口ともなる会津坂下町に着いた。「あいづばんげまち」と読む。この時点で心踊る。これが「あいづさかしたちょう」では雰囲気が出ない。会津坂下町は交通の要衝として栄えた町だ。沼田街道(会津坂下町 - 群馬県沼田市)の起点であり、南会津を経て群馬方面への往来があった。また隣の西会津町を経て、新潟県とも通じている。阿賀川の水運を利用し、様々な品が交易されたものと思われる。現在の町並み自体は、他の地方の町と同様に衰退していることは否めないが、からっとした明るさを感じさせる。最果てとか奥地といった悲壮感はまるでない。まあ会津若松や喜多方といった町もすぐ近くなので、当たり前かもしれない。この先の町はどうなっていくのか、久しぶりにワクワク感を持って進んでいこう。

X-PRO3 / Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 Aspherical
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