オーディフィル公式ブログ (趣味の小部屋)

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リアルで心地よい音の【ひのきスピーカー】を製作中。

ミューズの方舟 自作スピーカーコンテスト2013 ~その4~

2013年12月30日 08時12分25秒 | オーディオ
ミューズの方舟主催の自作スピーカーコンテスト2013の様子を連載しています。

今回は、連載4回目。
自作ならではの、特徴のある作品を紹介します。

まずは、前田会長の作品から。



アクリルを使用した強固なエンクロージュアには、
パッシブラジエーターが2基搭載されています。

特徴は、パッシブラジエーターとして使用した「YSCオーディオ YS137A-PSC」に、
コンデンサを追加し、歪成分に制動をかけている点です。

今回は、この「サーボパッシブラジエーター」を二基搭載し、
反動をキャンセルし、自然で迫力のある低音を狙ったとのこと。

本体は透明なアクリル製で、
高い工作精度で作られていることが良くわかります。



音を聴くと、音の立ち上がり・立下りが見事に表現できていることが分かります。
チェンバロの音は逸品で、粒立ち感と残響が鮮明に描かれています。この音を例えるなら、静かな水面に雫がポタポタ落ちていくような感じでしょうか。

POPSは、しっかりと地に足がついた表現で、
バチッと決まるドラムの音が、リズムをしっかり刻んでいくのは快感でした。

特徴のあるパッシブラジエーターは、しっかり動作しているようです。
この小さなサイズの箱から、オルガンの重低音が出ているのは驚きでした。

吸音材が殆ど入っていないのも好結果で、
スマートな外観を保ちつつ、鮮明な音再現につながっているのかなぁと思いました。



お次は、谷本さん。
静岡から、はるばるいらしてくださいました。



特徴的なエンクロージュア(?)は、プラスチック段ボール(厚さ3mmポリカーボネイト中空板)で構成されています。

このペラペラの材料を、適度に湾曲させ強度を向上させる設計となっていました。
基本構造としては、平面バッフル型になりますね。

ツイーターは、今年のStereo誌の付録「5cmフルレンジ」。
バッフルは基本的にはウーハーと同形状のようです。

フラフラなのはエンクロージュアだけでなく、
ユニットの指示構造もフラフラです。





ウーハーは上部のネジ一本で支持され、
こちらも、プラスチック製でバネのようになっています。

いったいこの構造からどんな音が出てくるか興味津々でしたが、
いざ聞いてみると、意外と普通の音でした。

フワッと広がる音は、エンクロージュアの柔軟性ゆえでしょうか。
弦は柔らかさとコシが両立している上々なものでした。

不思議なのは低音。なぜか普通に低音が出ているのです。
ティンパニーやコントラバスは緩みがなく、瞬発力も上々でした。

平面バッフルというと、ビンテージスピーカーのイメージが強かったのですが、
FW108Nのような現代的なウーハーとも相性が良いことを発見しました。




まだまだスピーカーコンテストは続きます!

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