趣味の小部屋 ( オーディフィル 公式ブログ)

ひのきスピーカー工房「オーディフィル(AudiFill)」の公式ブログ。 (管理人:カノン5D)

[コンテスト編 2 ] ミューズの方舟 自作スピーカーコンテスト 2011

2011年12月17日 07時50分01秒 | オーディオ
いよいよ、私の発表です。



まず、配布資料を見て頂きたいと思います。
pdfファイルでupしておいたので、下記リンクの[ダンロード]ボタンよりご覧ください。

<配布資料>
<補足資料>

会場でお配りできる配布資料は一ヶ月前に締切があり、
それ以降のチューニングは、いつも補足資料に記しています。


~~発表中の様子~~





今回は、課題曲以外に4曲を聴いて頂きました。

「もろびと こぞりて」(オーディオベーシックvol.41 付録CDより)

[選曲の意図] 女声合唱というのは、音の柔らかさ・情報量を確認するのに非常に有用です。柔らかすぎるとリアリティに乏しい音になりますし、固ければ雰囲気台無しです。
本作は、ネットワーク設計でウーハーの高域共振をコントロールし、中高域の音圧レベルに特に気を遣って作製しました。


ヒラリー・ハーン「パガニー二 ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調 作品6 第3楽章」

[選曲の意図] バイオリンも、難しい再生の一つです。高域の歪み感を少なくしつつ、オーケストラの厚みを確保する必要があります。
本作では、ユニットを「グリップマウント方式」で固定しており、それによる澄んだバイオリンの響きと、オーケストラのダイナミックな音に注目です。


矢野沙織「It Could Happend To You」(YANO SAORI より)

[選曲の意図] 音が柔らかすぎるスピーカーはJAZZの再生が苦手となりやすいです。
JAZZはオーディオ的なHiFiさを確認するだけでなく、各楽器が豊かな表情で鳴ることが大切です。特に、サックスの響きは試聴チューニングを繰り返しました。


鼓童「千里馬」(Heartbeat Best of KODO 25th Anniversaryより)

[選曲の意図] 和太鼓は単音楽器ですが、その中の微妙な音色変化を引き出すと音楽として豊かなものになります。オーディオでは「大太鼓」が注目されがちですが、本当に難しいのは「桶太鼓」ぐらいの大きさの太鼓を、いかにハイスピードに鳴らすかだと思います。



さて、発表後に皆様のアンケートを拝読すると…

・女声合唱がよい
・パイプオルガンを聴きたかった
・ヴァイオリンがよい
・サックスの響きが良かった。
・ウッドベースの帯域に、変な響きが付帯している
・音が篭り気味である。
・大人しい
・和太鼓は時間が短かったが、多分良かったと思う

などなど、色々なご意見を頂きました。
私自身、自宅での試聴でも感じていた利点・欠点を見事に指摘してくださり感心すると共に、「W-tone」の特性を皆様に理解して頂けたんだなぁと安心しています。

特に、ウッドベースの弱点を聴き逃さなかったのに驚きです。
これは基本設計ミスでして、正直な話「W-tone」はDLS-108Xとベストマッチングではありません。箱が大きすぎます。適正なユニットは「FE103En」「FF125WK」あたりだと思います。


発表後は、質疑応答タイムです!!


Q.どれぐらいの時間で作れるものなの?
A.大きいですが構造は非常に簡単なので、一日あれば組みあがります。

Q.配布資料にf特グラフがありますが、何の機材を使っていますか?ループバックテストはやっていますか?
A.ローランド「TRI-CAPTURE」と、べリンガー「ECM8000」というシンプルな形でやっています。ループバックテストはまだやってません。

Q.今年も沢山試作されたんですか?
A.バックロードホーン5台、バスレフ(開口部塞ぎ共鳴管含む)2台、共鳴管2台を試作しました。今年の5月頃からのブログを見て頂ければと思います。

Q.せめて塗装ぐらいした方が…というか、木口(合板特有の断面)がwww
A.薄くクリアラッカーを塗装しています。厚すぎる塗膜は、音の響きを阻害するので、可能な限り薄くしました。個人的には、この木口は好きですw

Q.なぜ、ターミナルが前にあるんですか?
A.試聴で何回もSPケーブルを抜き差しする関係上、前にターミナルを持ってきています。この利便性は半端ないですw




さて、皆様の投票で、

音質:8、 アイディア5票、 ルックス1票
を頂きました。

自分の作品には投票していないので、純粋にお客様からの評価だと思っております。激戦のコンテストの中で、これだけの票を頂けたことを感謝しております。




コンテストはまだまだ続きます!


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