編者のつぶやき

川田文学.comの管理者によるブログ。文学、映画を中心に日常をランダムに綴っていく雑文

「光輝あまねき」

2013年09月20日 | Weblog
 早慶戦で必ず歌われる「紺碧の空」の歌詞のワンフレーズです。

 川田拓矢著、2005年5月刊行なので、もう9年も前に出版された本ですが、何度目かの読み返しをしています。
 最近、仕事に嫌気をさしていて、正直この本に救われています。
「光輝あまねき」の最初の方ですが、「甘泉園」での宴会の会話、大好きです。
『弱いものは強いものに仕えたがるたい』という、御池氏の言葉。社会の構図を見事に言い当てているな、と思います。
 勝ち組、負け組みとか言って、とかく世の中のひとは、社会的強者になりたがると言うけど、果たしてそうか・・・。金が手に入れば、喜んで弱者に甘んじるのではないか。

 とにかく、この作品は、友情と愛、倦怠と情熱、70年代の歌謡曲をバックに青春てんこ盛りで、私のような「弱いもの」に甘んじているサラリーマンにとって、スケールの違いを見せ付けられる夢みたいな作品です。

「覇者、覇者、早稲田・・・」