編者のつぶやき

川田文学.comの管理者によるブログ。文学、映画を中心に日常をランダムに綴っていく雑文

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棕櫚箒

2017年10月05日 | Weblog
マツコの知らない世界、というテレビ番組が好きで、毎回録画して必ず観ている。

私の子供の頃、昼に「あなたの知らない世界」という番組があって、
夏休みになると怪奇現象の再現ドラマや、心霊写真の特集がよく組まれていました。
もし今見たら抱腹絶倒ものだと思いますが、当時は、真剣に観ていました。

大山のぶ代さんの旦那さん(先日、癌で亡くなった)が司会をされていて、
とてもダンディで“大人”の雰囲気を醸し出していました。
懐かしいな。

さて、マツコは、芸をしないオカマ版タモリみたいだと思いませんか?
特に中村うさぎさんとの掛け合いが面白く(下ネタばかりでしたが)、偶然ラジオで聴いたときから、密かにファンでした。

マツコの知らない世界では、ガリガリくんアイスを数口で何本も完食したり、
ウガンダ顔負けに、カレーを何枚も平らげ、コーラを何本も一気飲み。唐揚げ大量食べ。
(芸がないと言ったが、もはやこれは芸かもしれない。)

孤独のグルメや、さぼりーまん甘太郎なんかもそうですが、人が美味しそうに食べる姿ってどうして、面白いんでしょうね。

深夜枠の頃と違って、だんだんお上品になってきていますが、先日何かの世界で、ホウキが紹介されていました。

見たこともないホウキで、国産手作り。
棕櫚箒(シュロボウキ)という箒で、とても欲しくなり、すぐに検索したところ、楽天で取り扱っていました。
生産が間に合わず、4ヶ月待ちという事でしたが、速買い。
忘れていた頃、やっと到着しました。

これが凄いんですよ。我が家のルンバくんにも負けないくらい、大活躍です。
素敵なフォルム。軽くて持ちやすく、微粒子のホコリもキャッチ。掃除が楽しくなりました。

密かに"特別''なホウキでマイブームに浸っていたある日、
夏目漱石の「坊ちゃん」を読んでいたところ、その「棕櫚箒」が登場して、驚きました。

「赤シャツ」に「マドンナ」を取られた、「うらなり君」の送別会の場面。
「野だ」が芸者相手にふざけたり、帰ろうとする「坊ちゃん」の行く手を塞いだり、といった場面でした。

軽く、持ちやすく、もし人をぶっても決して怪我をしない。
そんな滑稽さを出すために、単なるホウキではなく、「棕櫚箒」を使ったんだと思いました。
「棕櫚箒」と聞いて、すぐにどういう箒か判る読者は少ないと思う。しかし、どういう箒かわかる人しか、この微妙な可笑しみを味わうことができない。

インテリさんが好みそうな話だ。
そんなところが、漱石作品の奥行きと感じるとしたら、それは間違いだろう、と思う。