編者のつぶやき

川田文学.comの管理者によるブログ。文学、映画を中心に日常をランダムに綴っていく雑文

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鯉人感想文

2010年05月08日 | Weblog
 早大文学部の川畑君が昨年出版された「鯉人」の感想を寄せてくれました。
「鯉人」の読者感想文、第一号です。
http://www2.ttcn.ne.jp/~takuya/otoiawase.htm
どうもありがとう!  
「(辰五郎の)こころの底流に求心的な苦悩や憂鬱が貫かれていることに気づき,圧倒されます。」というくだりは、さすが現役大学生ですね。
 とても抽象的な言葉で恐縮ですが、この作品を読んでくれている訪問者には、おそらく判っていただけると思って筆を運びますが・・・。
 辰五郎に押し寄せてくる『倦怠』のなかに、それとは実に対照的な『情熱の塊』のような、(川畑君は「求心的」と表現してくれたけど)『情熱の核』があって、その『倦怠』と『核』との葛藤が、苦悩を喚起させるといったような、複雑な精神構造なのですが、またまた、川畑氏がおっしゃるように、それが、その複雑な精神が、作品を通して、首尾一貫している。 そこをよく読みこなせているなぁ、と短い文章ながら感じ取ることができました。
 川田氏の作品は、数学を解いているかのように、長い数式をときながら進み、その過程でカタルシスを味わうけれども、解き終わったとき(読了したとき)は、なかなか細かなその途中過程の複雑な精神構造の流れが思い出せない、しかし、読了した後、じつは何年にもわたってその読後感のよさ、というか、ガツンとした何かを獲る、そんな作品です。
 本を手にしているが、読み進めるのが怖い、という方がいるようですが、んん、なんとなくわかる気もするけど…。
(一先ず、読めない漢字は何となく飛ばして読むしかないのかな。)
 いまのご時勢、何でもかんでも、ルビが振ってあるじゃないですか。それに慣れきっているですね。書けないどころか、読むことができない漢字が実に多いこと!
 全部、調べました。電子辞書でも、漢和辞典って引くのが難しくて…。たぶん200~300単語ぐらいは引いたと思います。(でも、その価値はある!)ルビを極力振らない方針は、先生のこだわりだったみたいです。
 私のようなおバカは、別ですが、平均して、読み終わるまで2,3ヶ月くらいは、みんなかかってるみたいです。実際、私もその位かかりました。それも、相当、根つめました。それでも、7割程度しか読み取れてないじゃないかな、と実は感じています。