水上～蓼科 その３

スキーをスノーシュー替わりにして歩くだけになった今回の山スキー。

またハイシーズンになると、どう変わるのか楽しみなところでもありますが、果たしてこの山で楽しめるのか不安も感じました。

下山するにも滑走出来る斜面がないので、登山道を下るしかありませんでした。

これがけっこう怖い。

細いすべり台のような踏み跡をシールを付けたまま減速して下っていきます。

急な部分や、つづら折りに下るところはジェットコースターさながらの恐怖感です。

コースアウトしたら悲惨だな…。

『ゴリゴリっ… うわーっ！』

板が岩に乗り上げたようです。

『神様ごめんなさーい』

幸い誰にも会うことは無く、無様な状態を見られずに済みました。

下山してシールを剥がそうとすると、のり面がズレて雪がびっしり詰まり、デロ～ンとなっていました。

やはり使い方間違ってるな。シールを付けた板は登るものであって、滑るためのものではありません。

通な人は登り始める前に気づくんだろうな。
素人はこれだから困りますね。

２日間過ごした僕の移動型別荘。車内の荷物を片付けて、道具を丁寧にお手入れしながらコーヒーを沸かします。

残念な結果を思い起こし、コーヒーをすすりながら『神のお告げ』を受け入れなかったことを反省しました。

なぜか温泉にも浸かる気になれず、マッタリと車を走らせました。

２日間で750kmを走ったマイカーのシートは僕のお尻の形にくっきりと沈み込んでいます。

４時間かけて自宅に着いた僕は、我が家温泉に１時間半も浸かっていました。

まさか八幡平や八甲田山、月山それに鳥海山まで登って滑った僕にこんな結末が待っていたとは。

今までは、運が良かっただけなのかな。

バックカントリーって難しい…。

これからも気を引き締めていきたいと感じました。


おしまい。