TINKERBELL BLOG

茨城県取手市「美容室アトリエティンカーベル」ティンカーベルのスタッフを身近に感じていただければ嬉しいです

お散歩~牛久沼

2018年09月26日 | Weblog
ここのところお天気が優れませんね。

今週の休日は、いろいろと用事があり、出動しませんでした。

朝早く起きて『カッパ』に行こうと女房に誘われましたが、天気予報は朝から雨。

『雨だからカッパ着てカッパ歩くのがいいんだ』と誇らしげに言います。

女房は前日に東京をうろうろして、お買物して、シメは温泉入ってオイルマッサージのスペシャルコースでご満悦でした。

『パパちゃん明日何時に起きるの?』雨が本降りにならないうちに歩くと言ってます。

『四時半かな』
『四時半かぁ、ちょっとしか寝られないよ。早くテレビ消してねんねこしなさーい』と。

翌朝四時半にスマホのアラームが鳴りました。
なぜか鳴ったのは娘のスマホでした。

よくわからないまま目覚めました。

すると『パパちゃんダメだ。身体が痛い…』
どうやらマッサージが効きすぎてしまったようです。

せっかく腰の調子を良くしてカッパ歩こうとしてたのに残念でしたね。

僕はせっかく目覚めたので起き上がって外を覗いてみました。
『あれ?降ってないぞ』
そればかりか雲も切れ切れで、今にも降りそうな感じはまったくしませんでした。

一人でお散歩することにしました。

なんとなく牛久沼に行ってみようと思いました。
傘とカッパをザックに入れて、一応カメラ持ってね。

外の空気は清々しく感じました。
ちょっと湿気はあるものの気温は高くなく割と爽やかです。

歩いているうちに薄日も差してきて蒸し暑く感じてきました。

途中のコンビニでサンドイッチを買い、およそ10000歩ほどで牛久沼に着きました。

相変わらず白鳥がたくさんいました。
なんかざわめいているなと思ったら、餌をあげているおじさんがいました。
これは良いのか悪いのか?
はたまた餌やり係長なのか?

6時過ぎですが、割とたくさんの人が来てましたね。
だいたいが犬のお散歩ですけど。

ベンチでサンドイッチを食べました。
『さてどうしよう』

『そうだ、駅前から伸びるロード脇にコスモスが咲き始めてたなー、もう満開かな?』

通学の子供たちと一緒に、見守りのお父さんお母さんに挨拶しながらコスモスロードに向かいました。

おおー咲いてる咲いてる。

いったい誰が植えてるのかな?

看板が立っていました。
「馴柴地区花いっぱい連合会」の方々だそうです。いつもご苦労様です。
おかげさまで楽しませていただいています。

家に戻る頃には雲も厚くなり、スマホから雨雲アラームが鳴りはじめました。

家に着くと女房はゴミのように丸まって我が家病院に入院していました。


14.4km
所要時間 3時5分
20500歩
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よ〇なりさんと行く宝篋山

2018年09月19日 | Weblog
よ〇なりさんはお客様。

『一度一緒に登ってもらえませんか』ということで、前回筑波山に行ったこともこのブログで紹介しましたね。

その時ははっきり言ってボロボロでした。

会社で山をやる同僚さんにその話をしたところ「宝篋山が良いんじゃない?」と言われたそうです。

そうかもね。

よ〇なりさんのこだわりで筑波山にしましたが、宝篋山の方が登りやすいかも…。

あの時は本当に初めてだったから、右も左も分からない状態だったので仕方ないと思います。

今度はゆっくりと歩いて、自分のペースというものを確認してほしいと思います。

7時30分集合の約束でしたが、前回だいぶ早く来ていたので、今回は僕も早めに着くようにしてみました。

到着は6時40分。
案の定彼も6時50分には到着しました。
さすが。

軽く準備運動をしてスタートします。時刻は7時。

宝篋山はテレビでも特集される首都圏からアクセス抜群の山で、地元の方々の尽力で整備の良さもこれまた抜群です。

僕が最後に登ったのが、7年前でした。
7年前といえば東日本大震災があった年です。
恐る恐る爪痕を確認するように登った記憶があります。
地元の方が「この辺は地盤が硬い」と言っていて、被害がほとんど無かったと聞きました。

さて、ルートは少し変更になっていて、出だしからなるべく土の上を歩かせるように変わっていました。

まず登りは『極楽寺コース』です。
小さいながらも滝がいくつかある沢沿いのルートとなっています。

『あそこが山頂ですか?けっこうありますね』
… そうでもないですよ、大丈夫。

常願寺コースとの分岐を越えてから先頭交代してよ〇なりさんに前を歩いてもらいます。

今日は平地からなるべくゆっくり歩いて筋肉を温めます。
平地が速いと登りも速くなりがちなので、このペースを守っていくようにしましょう。

昔の宝篋山は一本道でしたが、現在は枝道が多くなっていました。
枝道といってもまた本コースにすぐ戻るので心配はないです。

続々と駐車場から登山者が出発していきました。
相変わらず人気あるんだな…。

見るとみんな軽装です。

途中のベンチでよ〇なりさんが休憩しました。
そこには年配のご夫婦が先に座っていました。

僕の滑らかな舌がペラペラと動き始めました。
『こんにちは、少し湿気が多いけどまあまあのお天気ですね。よくいらっしゃいますか?』
『う、うーんたまにね』
『あ、じゃたまには行ってみるか的な?』
『ははは、まあそうかな』
『ご夫婦でいいですね、会話も増えて』
『いや、こうやって話しかけられなかったらずっと黙ったままですよ』
奥さんはニコニコしながらほとんど口出ししてきませんでした。
『じゃ僕ら行きますね』

お父さん、なかなかかわいい顔していて良い雰囲気でした。

この先のベンチでもよ〇なりさんが座り込んでしまいました。
『あとどのくらいですか?』

出たそのセリフ。
うなり声まじりの呼吸が始まったところです。トレッキングポールを出しました。

最初は『まだいい』と拒んでいましたが『よ〇なりさんのサイズに調整できるアルミのポールを持ってきましたよ』というと、握ってくれました。

『あ、やっぱり楽だな』

『僕は出だしから必ずと言って良いほどストック突きますよ』
疲れる前から体力を温存するのも登り方のテクニックですよね。

『これ良いな、これと同じの買います』

ポールを突き始めたら、よみがえったように一気に山頂まであがりました。

宝篋山は山頂手前でなだらかになるので楽ちんです。

背もたれつきの椅子に腰掛けてまったりしました。
『あーいいなぁ、夜なんか星見ながら寝れそう』と言ってました。

そこへ途中で会ったご夫婦が到着です。『やっと来ましたー』と手を上げてくれました。

だいぶ早く着いたので午後からの歯医者さんにも余裕で行けそうです。

そういえば、昨晩女房にこんな事を妄想したと言われました。
『パパが宝篋山で遭難したって警察から連絡きてね、百名山達成するぐらいの人が最後は宝篋山かよって思ったの。で現場に行ってみたら、たくさんヒルに血を吸われて失血死したんだって』
爆笑。

だから気をつけて行きなさいよという事を言いたいんでしょうけどね。

下りは常願寺コースで降ります。
よ〇なりさん順調に下って行きます。
ストックのおかげで滑りやすい路面も軽快です。

あっという間に下山しました。
今回はコースタイムよりも早く行動出来ました。

ここなら一人でも来れると言ってました。ぜひ間隔を開けずに登って下さいね。


歩行距離 7.2km
累計標高差 530m
16,000歩
所要時間 3時間38分
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『カッパ』その2

2018年09月14日 | Weblog
およそ6㎞のコースを歩き終えた僕らは、車で次のコースへ移動しました。

昔々、小学校だったところが「女化青年研修所」になっています。
ここに車を停めさせてもらってスタートします。

校舎の入り口付近に野菜類が100円で放置売りされていました。
日本は平和ですよね。
誰もお金を支払わずに持って行かないですから。
『帰りにまた見てみようよ』

今度は『遠山保全林、谷津田散策コース』です。ここはおよそ10㎞のコースとなります。

大丈夫かなぁ。

いきなり長い距離を歩き過ぎないか心配です。

ここもルートに表示がなく、地図だけで歩かなければなりません。

案の定ミスコースしまして、保全林を歩くことができませんでした。
でも、途中で修正して人が歩かない静かな森に囲まれた田園地帯を通過してコースに復帰できました。

目印になる電灯がボッキリ折れて破損していたり、カーブミラーが目印というだけで距離感も地図だけではわかりませんでした。

このようなウォーキングコースで道に迷う人は多いと思います。
主催管理している側は実際に歩いたりしているのかなぁ…。

僕らでも迷うのに、年配者はもっと危ないんじゃないのかな? なんて心配してしまいます。

ふと見ると『うしく河童米指定水田』と標識が立っていました。
河童米かあー、各地いろんなブランド米つくってるな。

そしてさらに行くと『生き物がたくさん集まる田んぼに再生しています』と看板が立っていました。(画像)

ここを抜けて戻ると、産直のお店がありました。
ここで少しお買い物しました。

女房はエシャレットを買って一杯やるんだと楽しみにしています。

足の指が痛くなったらしく、歩き方が変です。『足の爪にネイルなんて贅沢したから。神様は見てるんだ』と訳のわからない事をつぶやいていました。

何とか車まで戻ると、先ほどの旧小学校の中を覗いてみたいと言いました。

『すみませーん、この中は見学できますか?』
『あー、今は耐震上の問題で中に人は入れてはいけないということになっています』
なるほど。

下の子が小さかった頃、牛久自然観察の森まで歩きに行きました。
その帰りにここに寄ったことがあります。
その時はまだ入れたんですけどね。

途中の工場の垣根に腰を下ろして2人でオヤツを食べたことを思い出しました。
まだパパと出かけることが楽しみだった頃ですね。

さーて、それではお昼ごはんにしましょうね。
そばとビールでしょ?

自宅の近くなので、何度も行っているところなのでお味は分かっています。
やっぱり一口食べるまで分からない方が刺激的ですよね。

僕は珍しく天ぷらを付けました。
女房は5種類のお椀に入った薬味の違うそばです。
ところがやっぱり食べきれず、僕が少し手伝う羽目になりました。

2人でお腹いっぱいでした。

うちの女房いわく、
『今度はふれあいの道に行ってやるー』だそうです。
楽しみですね。

追記 / その日の夜、足を揉んであげることになりました。

歩行距離 15.2km
所要時間 4時間30分
24500歩
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『カッパ』その1

2018年09月13日 | Weblog
以前から女房とウォーキングしている『牛久ヘルスロード』これを我が家では『カッパ』と言います。

つまり、牛久ヘルスロードを歩く=カッパ行く、となるわけです。

これを知っているあなた、ティンカーベルブログマスターとして認定します。

さてさて、今週はその『カッパ』に行くことになりました。

実はうちの女房、股関節が悪くてウォーキングするときは必ずといっていいほど鎮痛剤のお世話になります。

それが前の日にたまたまやってもらった「オイルマッサージ」が効いたらしく、施術してくれた方に泣いてお礼の言葉を並べたんだとか。

マッサージにも医者にも何度も繰り返し通ったのがウソのようだと言っていました。

なので『カッパ』に行くのだそうです。

それは僕としてもすごく嬉しい。
喜んでお供致します。

牛久ヘルスロードは全部で9コース。
うち5コースは踏破済みなので、残りは4コースです。

今回は2コース歩くと言って張り切っています。

まず短めの「三日月橋さくら散策コース」5.6kmを行きます。

9時、河童様が膝を抱えている橋を渡ります。
対岸に渡ると、桜の道がずっと続いています。
もちろん今は咲いていませんよ。

たしか昔ここを自転車で走った事があるぞ…。

今日は曇りなので、紫外線対策を怠りました。
それどころか、雨対策をしてきてしまいました。
女房は日傘だけで日焼け止めクリームを塗りませんでした。

だってあんなに天気予報は曇りだ曇りだと言っていたから。

頭からタオルを被って歩いています。

正面には雲に頭を覆われた筑波山が見えます。
『気持ちいいねぇ、カッパもいいねぇ』と女房が言います。

ここは川の周りを周回するルートになっていて、もう一つ橋を渡ると白鳥が数羽いました。

市の土木管理課?の人たちが来て、白鳥に近づいていきます。
『あ、きっとエサをあげるんだよ。白鳥ってパンでしょ?』
パン?うーん…。

もちろん白鳥はパンが主食ではなく、土木管理課の人たちだってエサをあげに来た訳ではありません。

とにかくよく喋るのです。
きっと気持ちよいのでしょうね。

途中から住宅地に入ります。
ここでミスコースです。
この地図だけでは歩くのは難しいかもしれませんね。
近所を歩いている方に道を聞きます。

こんな時、僕は誰彼構わず尋ねるのが得意なのに、女房の方がさらに早いし上手(うわて)です。

公園を通過しますが、ここにトイレがあります。
キノコ形のかわいい外観とは裏腹に、内部は荒れていました。

窓枠の補修のコーキングは、ただチューブから出したのを押し付けているだけで、ヘラで整えることもしていません。
僕だったら、落ちてる木の枝でも何でも使ってちょっとは滑らかにするのになー なんて思いながら用を足しました。

さらに進んだところに商店がありました。
こういった小さな商店は、ウォーキングの時じゃないとなかなか利用しませんね。

チョコモナカアイスとお茶を買い、2人で半分こしました。

突然、女房が僕に尋ねてきます。
『パパちゃん、いまどんな感じ?登山口ぐらい?』と。

つまり疲労感のことですね。

『うーん… 車で現地に向かう途中のサービスエリアぐらいかな』
『まじか… 今夜はぐっすり寝れそう』

いつもぐっすり寝てるみたいですけど?

やがてカッパが座る場所に戻ってきました。
約1時間半の道のりでした。

久しぶりだと、それなりに疲れたんじゃないかな。
『腰はどうだい?』
『ぜーんぜん大丈夫』
本当にそうなのかな?

とりあえず次のコースに向かうことにしました。


その2へ続きます。
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信越トレイル3日目(最終日) その3(最終章)

2018年09月05日 | Weblog
松之山口に下山し、タクシーに乗った僕。
トランクにザックを詰め込んで、出発しました。

『運転手さん、斑尾山のチロル登山口まで行って下さい』
ここから公共交通機関を使ってチロル登山口まで戻るのは大変時間がかかります。

女房の勧めもあってタクシーで戻ることに決めていました。
身体に負担をそれ以上かけないようにということですね。

『運転手さん、お願いがあるんです。途中、自動販売機があったら止まって下さい。死ぬほど炭酸飲料が飲みたい』
『はいはい分かりました。だいたい20分ぐらい行くとありますよ』

無事自動販売機で炭酸飲料をゲットした僕。『運転手さんもいかがですか?』
丁寧に断ってくる運転手さん。

『ところでお客さんどちらから?』
『茨城ですよ』
『へー、僕は千葉に住んでいたんですよ』
『千葉のどの辺?』
『ふな〇しです』
『じゃ割と近いですね』
『僕は取手に仕事場持っててね』
『あ、取手に友達というか知り合いがいますよ』
『〇〇やってるんですけどね』
『え?〇〇っていったら△△ですか?』
『知ってるんですか?』
『〇〇くんがやってるんですよね?』
『えーっ知ってるんですか?』
『知ってるもなにも、子供の頃よく遊びました』
『いやいや驚いたなー』

それからというもの、チロル登山口に着くまでの1時間半、その話で盛り上がってしまいました。
ここでは書けない話もポンポン出てきて、2人とものけぞって笑いました。

最後に運転手さんから握手まで求められて『取手に行くことがあったら電話していいですか?』と。
『もちろんですよ、今日はありがとうございました。またこっちの方に来たときはご指名でチャーターしますから』

ちなみに気になるタクシー料金は14000~15000ぐらいだったかな?

車に戻ってくると同時に雨が降ってきました。そういえば降るって言ってたかも。
松之山口で出会ったハイカーは大丈夫かな?(翌日、飯山地区に豪雨情報が出ました)

車に戻った僕はその足で『信越トレイル事務局』へ向かいました。
『なべくら高原山の家』に事務局はあります。

『こんにちは~、何度も予定を変更させていただいた者です』
『あー高橋さん、お疲れさまでした。どうぞこちらへ』

『トレイルの踏破証を発行して下さい』

いろいろお話しながら記念撮影してもらって、踏破証とバッチをいただきました。
そこに売っていた地酒を女房のおみやげに、森のサイダーなんていう静岡で作った飲料(おみやげ屋さんでは現地で製造してないものもたくさん売ってますよね)を子供たちのおみやげに買いました。

事務局のその女性とは電話で何度かやりとりしていましたが、声から想像する感じが僕のイメージとピッタリでした。

最後に温泉とそば屋を尋ねると『いいやま湯滝温泉』がいいですよと教えてくれました。

そしてパンフレットをくれました。
ちゃーんと「森の家」の宣伝も入っているパンフレットでした。

『ここがこの辺りでは一番良い施設だと思います。食事も一緒に出来ますから移動しなくていいですね。それに〇〇豚の〇〇がスゴく美味しいですよ』

決めた。そこに決めたです。

ちょっと田舎っぽい感じが良かったです。内風呂と露天の移動が面倒だったけど久しぶりの風呂はすごく気持ちが良かったです。

事務局のお姉さんの言う通り〇〇豚を食べようと思いましたが、やっぱり風呂上がりは蕎麦じゃ。

食券買ってざる蕎麦食べました。
普通に美味しかったです。
でも、やっぱり〇〇豚っていうのも食べてみたい。

もう一度食券買って「〇〇豚の生姜焼き丼」を食べました。
もーお腹いっぱいです。

下山して3.5kg減った体重も一気に戻ることになるでしょう。


おしまい。

信越トレイル3日間トータル
歩行距離 74km
累計標高差 5302m
138000歩
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信越トレイル3日目(最終日) その2

2018年09月04日 | Weblog
渾身の自撮り第二弾。
身も心もぼろぼろになったこの姿を見てやって下さい。

菱ヶ岳テントサイト分岐を過ぎて、野ノ海峠の文字が現れ、安心感が生まれると同時に激坂の繰り返しが待っていました。

地形図を見ると大きく3回アップダウンします。
体感的には大きく5回のアップダウンでした。
わずかな安心感をかき消されるようなこの仕打ちにうなだれる僕。

行く手をはばむように腹のあたりに倒れて生える太い木々。
これをくぐる時の感覚は、小学生を背負ってスクワットするような感じです。
立ち上がるときに目の前に黒い点がバーっと出たり、砂嵐が吹いたりしました。

昔、自転車で秋田→茨城550kmをやった時に胃がやられて、血尿が出た感覚に似たものが訪れました。
今回は胃薬を飲んでみました。
あの時も胃薬があったら違ったのかもしれませんね。
だいぶ楽です。

あと少しで野ノ海峠というところでノックダウンしました。
登山道の真ん中にマットを敷きました。
そこは良い感じに傾斜がついていて、風が抜ける場所でした。
人に会うことも無さそうなので、もう構うもんか状態です。

横になると意識が遠のきそうになりました。

ここで思い切って光原荘で汲んできた水1リットルを捨てました。
軽くして負担を減らすつもりです。

午前10時40分 野ノ海峠到着。
3冊ある地図も最後の一冊の最後の折り返しになりました。
ちなみに1枚の地図を4回折り返します。

急に蛙が現れるようになりました。
なんでかな。

突然崖崩れ箇所に遭遇しました。
すでにルート変更されていますが、かなり大きく崩れています。
幅50mぐらいに渡って深く落ち込んでいました。

午前11時40分 深坂峠。
立派な石碑がありました(画像)。
ここで最後のマット休憩です。
日陰にマットを敷きました。
脱ぎます。
身体に風を当てて冷やします。

ここは車でも来れるのですが、行き止まりになっています。
一台の車が登ってきました。
年配のおじさんが出て来ました。
景色を眺めています。
こうして遠巻きに人間を見ることはあっても、登山道で人とすれ違うことは一度もありませんでした。

12時24分 三方岳。

ここから見るとまだ奧に山体があるので、おそらくそこが信越トレイルの終点『天水山』だと思います。
でも、見る限り大きく落ち込んではまた登るようです。

激坂を越え、幾つかのニセピーク(山頂に見えるがそうではないピーク)を越え、いよいよ最後かと思われる激下りの手前の痩せ尾根で腰を降ろしました。

お腹が空いたので
ぬるコーヒー(ぬるい水で溶いたインスタントコーヒー)を作り、ビスケットを食べました。
もうそれ以上食べられる気がしませんでした。

終点の天水山の山頂が見えるわずかに手前でマムシに遭遇しました。
細い道の脇にとぐろを巻いています。
僕が動くとピクッと反応します。
マムシは割とおとなしいので、イタズラしなければゆっくりと去っていきます。
そこで通過にだいぶ時間を使いました。仕方ないですね。

13時30分 天水山到着。
ついに信越トレイルを歩き切りました。
誰もいない山頂。
感無量です。
予定よりだいぶ早かったですが、これはコースタイムに休憩時間を足しているからです。
予定より遅れると焦るから長めに見積もっていました。

信越トレイルのコースタイムはほぼピッタリでした。
よく出来たマップでした。

タクシーを手配します。
昨日の時点でタクシー会社に電話してアポを取ってあります。
天水山に着いた時点で電話をすると言ってありました。

『もしもし、昨日予約した者です。天水に着きました。ここから下山に40分ほどかかります。着替えないとタクシーに乗れないぐらい汗だくです。1時間後に到着する感じでけっこうです』

わずか20分ほどで「松之山口」に着いてしまいました。

終わった…。

バイオトイレがありました。
その中に狭いけれど板張りのフロアがあります。
そこでパンツ一丁になってウエットタオルにハッカ油をスプレーして身体を拭きました。
スーッとして気持ちよいです。
今回一番持ってきて良かったものはこのハッカ油かもしれません。

すると一台のタクシーが登山口にやってきました。
あれ?早すぎる。
と思ったら一人の登山者がタクシーから降りてきました。

『こんにちはー。トレイルに入るんですか?』
どうやら南下ルート(僕と反対方向)で斑尾山を目指すようです。
しばし僕の情報を彼に伝えます。
それにしてもすごい荷物です。
これは大変だぞ。
でも二回目なんだそうです。前回はリタイアしたようです。
今回は成功させたいですね。

タクシーは僕が予約した会社のもので、入れ替わりに僕が乗ることになりました。

そのタクシーの運転手さんがまさか…。


信越トレイル3日目(最終日) その3へ続きます。
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信越トレイル3日目(最終日) その1

2018年09月03日 | Weblog
見よ、この渾身の自撮りを。

24時間テレビでトライアスロンをやった「みやぞん」と同じ目をしてます。
疲労と睡眠不足にうなされた目つきですね。

さて、1時間半のアドバンテージを得てスタートした僕、3日目は風もあり日も差していない夜間行動を選びました。
まだ獣が活動中だと思いますが、熊鈴を鳴らしどんどん先へ進みます。

特に頑張らず、一歩ずつ確実に進んで行くつもりです。

途中で一度休憩を入れ、午前2時10分 牧峠に到着。

午前2時25分 夜景の見える場所でマットを出して休憩します。
日本海沿いの灯りが美しいです。

午前3時10分 立花山。
立花山を過ぎて下降中、2つの光る物体がすごいスピードで迫ってきます。
なんだ?
サッと藪に消えました。
タヌキかな。
光っていたのは目ですね。

立花山からの下りは木の根が多く非常に疲れました。
そういえば、2日目あたりから刈り払いされていなかったので鬱蒼としていました。
気が付くと毛虫がズボンに何匹も付いていたり、ザックを降ろしたら背中に毛虫がいたりしました。
何カ所かやられたようで、腕がボコボコになりました。

午前3時50分 宇津ノ俣峠にさしかかる手前で木の根のイスがありました。イスというわけではないのですが、どうぞお座り下さいと言わんばかりのその形状に、では遠慮無くといった気持ちになりました。

この3日間、独り言が多くて『暑い暑い、風をくれー』とか『日陰よ日陰、日陰よー』とか『マジかよやめてくれ』とか『バカヤロー』とか『はははははははは』とか、すごい言葉が口をついてきました。

宇津ノ俣峠に降りていくと人の声がします。
近所のおばちゃんの井戸端会議のようです。
ところが…。
いつまで下っても民家なんか無い。
げ、幻聴だ。
そういえば、あるはずのないお寺が見えたり、扉が見えたり、道路が見えたりしました。
これらはすべて幻覚だったのでしょうか。

午前4時03分 宇津ノ俣峠に到着しました。
度重なるアップダウンに、突然ハンガーノックが訪れました。
ち…力が入らない。
急に落ちるスピード。
とりあえずドライフルーツを口にしました。
休憩適地までこれで繋ぐつもりです。

山ナメクジがいました。
細い「たらこ」のように大きくボテっと石に張りついています。
動きは遅く(当然ですが)意外と固かったです。

午前4時45分 マットを出して休憩します。
もうマット無しでは休憩出来ない身体になってしまいました。
靴を脱ぎ捨て、靴下まで脱いでさらに上半身裸になります。
ここでささみ入りマッシュポテトを食べました。
すぐに胃に入っていってとても良かったです。

午前5時 ヘッドライト消灯。

午前5時10分 幻の池。
眠くなってきました。
運転中の睡魔と同じような感覚が訪れました。

午前6時40分 伏野峠に到着しました。
エイドボックスがあります。
ここで水を2本いただきました。
本当に本当に助かります。
信越トレイルボランティアの皆さんありがとうございます。

舗装路をまたぎますが、道路脇に駐車スペースがありました。
ここでマット休憩です。
エイドボックスからいただいた水でココアとコーヒーを混ぜてシェイクします。
甘くてぬるい飲み物の出来上がりです。
それでも美味しく感じました。

夜中に作った海老ピラフも食べますが、全然入っていきませんでした。
海老ピラフをぬるココアで流し込むように食べました。
三口で食事は終わりました。

午前7時30分 再スタート。

午前8時13分 須川峠。
急坂のアップダウンが非常につらかったです。
『んーっ、んーっ』と唸るような声が何度も何度も出ました。

そして今回4つ目の熊糞のようなもの発見。
大きめのその物体は少し乾いていたので安心しました。

やがて菱ヶ岳テントサイトへの分岐が現れました。
2日目にここまで来る計画を立てていた自分が恐ろしくなりました。

分岐を過ぎると、野ノ海(ののみ)峠の文字が出てきました。
野ノ海まで行けば終わりが見えてくる気がするので嬉しいです。

ところが…


3日目(最終日) その2へ続きます。
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信越トレイル2日目 その2

2018年09月02日 | Weblog
洗濯物を干していたら日差しがきつくて、一度部屋に戻って傘を持ってきました。

時折訪れる観光客に見つめられながら、来ていたものをすべて洗って干しました。
もちろんパンツもね。

その間ノーパン(ちゃんと着替えは持ってきてます)の快楽を味わいながら、雨傘を差して膝を抱える中年男性を周りの人達はどう見ていたのでしょうか。

あまりにも人に合わない時間が長かったので精神的にも孤立したのでしょうか、平気でした。

およそ1時間半ほどでびしょびしょだった洗濯物が乾きました。

部屋に戻り夕食を食べます。
素泊まりなので、自炊ですよ。
今夜は持ってきた食糧のなかで一番のご馳走「中華丼」です。
もちろんすべてがフリーズドライですけど。

トレイルに入って初めて一食分をすんなり食べられました。

管理人さんにゴミの事を聞いてみました。
すると『停まっている軽トラックの荷台に載せておいて』と言われました。
ゴミは自分で持ち帰って捨ててくれるのでしょうね、本当は。
おじさんとても優しいです。
ありがとうございます。

さて、明日の行程表を作ります。

とにかく暑いので、なるべく早出して日が昇る前に距離を稼ぐ戦法に出たいと思いました。

3日目だし、ラストちょっと長いけど一気に下山したいです。

それにしても部屋が暑すぎる。
テントマットの上にパンツとシャツのみで転がりました。
窓を網戸にして(開けちゃだめね、虫がはいるから)入り口のドアも解放したまま寝ます。

いつの間にか寝てしまったようで、目が覚めた時には扉が閉まっていました。
けっこう風が出ていたので、勝手に閉まったのか、もしかしたらおじさんが閉めてくれたのかもしれませんね。
もろパンツで寝てるのを見て何と思ったでしょうね。別に平気ですけど。

目覚まし時計を午前1時にセットしましたが、夜23時に目が覚めました。
すっきりと目覚めたので、このまま起きることにしました。

時間に余裕があるのは良いことです。
ゆっくりとパッキングして、朝食を食べます。
マッシュポテトにチキンを混ぜて半分だけ食べます。

お昼は作る気力もなくなると思うので、あらかじめ海老ピラフをお湯で戻しておきます。

パッキングし直して、ゴミを管理人さんの軽トラに載せて、鍵を置いて、お礼のメモを残して出発します。
時刻は夜23時50分。

あんなにイヤだった光原荘までの坂道も25分であっさり登りました。
かなり回復したようです。
これから約5時間、太陽を浴びずに行動出来ます。

初日とは変わって1時間半のアドバンテージを始めから得ています。
こうなるとゴールして下山口になる「松之山口」へ降りるのが15時30分になる予定です。

つまり最終日の行動時間は15時間30分になるということです。
行けるか俺。15時間歩き通せるのか。


2日目 トータル50.2km
95000歩

3日目 その1へ続きます。
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信越トレイル2日目 その1

2018年09月01日 | Weblog
寝る前に明日の行程を立てました。

5時出発でグリーンパル光原荘に到着が15時の予定です。

なるべく負担がないように、休憩を多くとりながら時間に余裕を持って進むことにしました。
ここで溜まった乳酸を流し、回復を促して最終日に繋ぐつもりです。

2日目を短くすることで、3日目が辛くなるのは分かっているのですが…。

獣の叫び声で午前1時半に目覚めました。
早すぎるので二度寝します。
再び目覚めたのは午前2時半。
しっかり目が覚めたので、身体を起こすことにしました。

ゆっくりと支度をして早出するつもりです。

朝は即席のカレーめし。
昼飯用に炒飯に塩っけを足したごはんをお湯で戻して(フリーズドライなので)おきます。

外が白んでくるまで3日目の行程を考えておきます。

午前4時30分。
桂池テントサイトをあとにします。

予報通り風が弱く、かなり暑くなりそうです。
この日の行程を短くして正解かもしれません。

雲が赤くなり朝焼けを楽しめそうでしたが、樹林帯の中にいて残念ながら目の前が開けることはありませんでした。

今日の宿泊地「グリーンパル光原荘」は宿泊施設なので水の心配はありません。
ただし、昨日のことを考えると少し多めに水を担ぎました。

午前5時。
ヘッドライト消灯。

午前5時40分。
スマートフォンの通信を解除。
あっという間に飛び込んでくるメールやライン、メッセージの嵐。
百名山完登のお祝いメッセージが山盛りでした。
皆さんありがとうございます。

仏ヶ峰へ向かう道でついに肩が悲鳴を上げました。
ザックのショルダーベルトが食い込んで皮膚が破けそうです。
ザックを降ろして絆創膏を貼りました。

今朝は朝露がひどく、ゲイターを装着してスタートしましたが、ここで外しました。

仏ヶ峰に向かう道には「新しい道」というものがつけられていました。
せっかくなのでそちらを通ってみます。
少し遠いようでした。

仏ヶ峰に到着しました。
ここは三角点のみでした。
上半身裸になって靴下脱いで休みます。

8時10分 小沢峠まで降りてきました。
ここでアサギマダラ(旅する蝶)を目撃。斑尾山周辺にも一頭いました。
ここで今朝仕込んできた炒飯を半分食べました。
相変わらず食欲が出ないので
水で流し込むようにしました。

午前9時20分。
マットを敷いて上半身裸になり、靴下まで脱いで休みます。
暑い。暑くて暑くて死にそうです。
風がまったくない。

いよいよ鍋倉山が射程距離に入ってきました。
ここがこのトレイル一番の登りかもしれません。
小沢峠からおよそ2時間30分登ります。

ここで鍋倉山の標高を1800mあると思っていたのに、1288mだと知りました。
なんだかグッと気分が楽になりました。

山頂まであと少しのところでお客様のオオツ〇さんに頂いたナッツとドライフルーツを食べました。
これはなんだか疲れていても食べることが出来ました。

午前10時33分 鍋倉山山頂。
ここまで来ればもう先が見えてきます。

11時13分 黒倉山
11時40分 筒方峠
12時03分 関田峠

足が暑くてたまりません。
靴を脱いで裸足になります。
もうソックスがしっとり濡れています。
脱いでからまた履くときの気分ったらも~。

関田峠から少し歩くとグリーンパル光原荘との分岐がありました。
予定よりずいぶん早いかな。
ちょっとうれしいです。

15分下るとグリーンパル光原荘が見えてきました。
けっこう下るので、明日またここを登るのかと思うとちょっと…。

12時52分 グリーンパル光原荘に到着しました。

『こんにちはー お電話差し上げた者です』
『ああ、お疲れさまでした』
『暑い暑いたまらないです』

おじさんニッコリ笑ってくれて、館内を説明してくれました。
『今日はお一人です』
ということは、僕が来なければお休み出来たってことかな?
それは申し訳ないです。

テントかバンガローかって聞かれましたが、館内を利用した方が安いのです。
2300円だったかな。

シャワー代を200円払って2500円でした。

まず、外の自動販売機で炭酸飲料を買います。2本買います。
部屋に行ってザックの中身を散らかします。
炭酸飲料を喉がシビれるまで一気に飲みます。雄叫びが上がりました。

落ち着いたところでシャワーを浴びに向かいます。
『すみませーん、シャワーお願いします。ちなみに何分間ですか?』
『いや一応15分ですけど、まあ…ははははは』

ずぶ濡れたウェアを持ち込んで、お湯で濯ぎます。
脱水できないけど、この日差しじゃ乾いてくれるんじゃないかな。

洗濯物を持って外に出ます。
ベンチ3台に洗濯物を広げて、その脇に腰掛けますが、お尻が暑くてたまりません。

平野部の街並みが見えます。その先は日本海。
北アルプスから背骨のように伸びる稜線が海まで連なっています。
フォッサマグナですね。
いつか海から北アルプス大縦走してみたいな。


2日目その2へ続きます。
コメント
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