TINKERBELL BLOG

茨城県取手市「美容室アトリエティンカーベル」ティンカーベルのスタッフを身近に感じていただければ嬉しいです

立岩~荒船山縦走

2015年10月27日 | Weblog
久しぶりに登山口と下山口を変えて縦走しました。
今日は、親戚の弟分と登りました。
今までも何度か一緒に登ってきましたが、今回は趣の違った登山にしようと西上州の岩稜地帯にやってきました。

妙義山などで有名なギザギザの山が連なるこの山域は標高こそ低いものの、特異な形状の岩山ばかりです。
その代表的な艫岩(ともいわ)は驚くほどの断崖絶壁を従えた風貌で有名です。
かの有名なクレヨンしんちゃんの作者もここで命を落としたことは記憶に新しいかと思います。
断崖とは裏腹にその後側はたおやかな起伏の緩いお散歩のような登山を楽しめるのが荒船山です。荒々しさを隠し持った船のような風貌だからこの名がついたのでしょうか…。

朝5時に待ち合わせ、車を一台置いたまま立岩の登山口に向かいます。およそ1時間山並みをグルッと回って線ヶ滝(画像)の駐車スペースに、もう一台で乗り付けます。
今日はヘルメットとカラビナ、スリングを念のため装備しました。
使わないかもしれませんが、無いと不安になる箇所もわずかにあるためです。
登り始めはなんてことない登山道ですが、見上げると信じられないほどの角度でそびえる岩峰。
その立岩のピークに向かうところは落石多発地帯、痩せ尾根、激しい角度のトラバースが待っていました。

幸い先行者がいないので、間隔をあけて落石多発地帯をゆっくり登り詰めます。その後、幅50cmほどの断崖をトラバースしながら登ります。ここでヘルメット装置、カラビナをスリングで作った簡易ハーネスにつけて安心感を向上させました。結局、わずかな部分だけであとはさほど難しくはありませんでした。
ゆっくり進めば問題ありません。

次に訪れるのが道迷いしやすい荒船山に向かう稜線です。情報では笹藪が遮るという登山道でしたが、笹は刈られてあって見通しは良いと思います。
ただ、分岐に分かりやすい道標があるわけではなく、冷静に方角を確かめ、うすい踏み跡と風化したテープを頼りに進みます。
今日はGPSの精度が悪く、立ち止まっていても位置マークがゆらゆら動きます。信じ込まないで、コンパスと地図、GPSを総合的に見て判断します。
慎重になりすぎるぐらいに進んで来た結果、遅れ気味だったコースタイムをこの迷いやすい部分で一気に縮めることが出来ました。そして荒船山の最高地点(経塚山)に突然到着しました。

弟分はまだ地図読みが不完全なので付いてくるだけでしたが、今度はリーダーをしてもらおうと思います。
艫岩の絶景をゆっくり楽しんだあと、荒船山登山口である内山峠につきました。
そこには、年配の登山者がいらっしゃって、しばらくお話をさせていただきました。なんと水戸の山岳会の方たちでした。
茨城県の山岳国体に尽力されたりした立派な方が色々教えて下さいましたが、偉ぶる訳でもなくとても楽しいお話でした。なんと80歳でいまだ現役の登山者でした。
やっぱり山を歩く人達は身体に貯金が貯まるようですね。

下山後はとある温泉宿で入浴しました。帰るのに都合のよい場所にあったのでここにしました。
古くて銭湯のような感じでした。
シャワーはなく、タライにお湯と水を混ぜながらというスタイルです。
なんと10円のマッサージ機がありました。もみ玉が肩を叩くだけのものです。相当懐かしいです。
昔あった取手駅近くの銭湯にもこれがありました。やってみたかったのですが、全く手入れも掃除もされていない脱衣場を見ると、10円だけ吸い込まれて動かない気がしてなりませんでした。

そして高速道路に乗る手前で蕎麦屋に入りました。立派な店構えです。
かなり期待しましたが、メニューを見たら何でも屋でした。
カツ丼や焼き肉丼まであるのです。
いっきにトーンダウン。
山菜キノコ蕎麦のぶっかけを頼みましたが、…でした。
口直しにセブン○レブンでコーヒーとビスケットを買ってしまうぐらいでした。

さて、親戚の弟分は岩稜の山がよほど面白かったらしく、次は妙義山の稜線に出たいと言っていました。
行けるでしょうが、地元の人も『あんな山登るもんじゃねぇ』と言うほど死人が出ているので、ちょっとためらっています。
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笠取山~唐松尾山~和名倉山 二日目

2015年10月22日 | Weblog
テント場はまるっきり独りです。
早々にテントを張り、しゃがみこんでカレーを作りました。オマケに明日の朝のおにぎりも作りました。
この気温じゃ冷蔵庫に入れたおにぎりになりそうなので、平たくしてフライパンで温められるようにしておきます。
寒くなってきたので、テントに潜り込み夕日が沈む間際の赤くなる様を見ようと思っていましたが、結局ガスが立ち込めてきたので諦めて17時前に寝てしまいました。

早起きするつもりですが、予定の時間まで10時間以上あります。ここのところ、そんなに長く寝たことないなぁ…。あまりにも早く寝てしまったので、目覚めは21時過ぎでした。
思わず笑ってしまいました。
いくらなんでもそれはないっす。
もちろん二度寝します。
2度目の目覚めは24時でした。
頑張って三度寝します。
やっとの思いで2時半に目覚めました。仕方ないので、もぞもぞ起きてゆっくり支度します。
昨日のおにぎりを温めていたら、クッキングシートが破れてチャーハンになってしまいました。味噌汁も入れてそれらしい朝食になりました。

スタートはのんびり用意しても4時前になりました。ま、ゆっくり行くか…。
真っ暗な中、ヘッドランプを頼りに進んで行きます。野生動物のうごめきに怯えながら、甲高いかけ声を出しつつ進んでいきます。
ここは道迷いによる遭難多発地帯です。おまけに暗い、さらに月明かりも今日は無し。まったくの闇です。
慌てているわけでもないので、ゆっくり踏みあとや赤テープを確認しながら進みました。
それでも何度もルートを外してしまいました。これはすぐに気が付いて復帰出来ましたが、一度だけ大きくそれてしまいました。道のようでもあるし、そうでないようにも見える。入り込んだところにはちゃんと赤テープもある。
暗いのでいつもの何倍も周囲をよく見ます。山を始めた頃の自分だったらこのまま進んだと思います。何度かそういう経験もしました。無理やり突き進んで登山道に復帰したこともあったなぁ…。
でも今日は違います。戻りました。
やり直しです。考えられるとすれば…こっちかな?
はい、当たり。
おかしいな?と思ったら早めに戻ってもう一度確かめる。これが安全かつ結果的に早いと思います。

それにしても日の出が遅くなりましたね。かなり進んだところでやっと明るくなり始めました。
稜線が広くなるところで迷うことが多い気がしました。周囲は美しいです。見とれながら歩くと赤テープを見失います。見とれたい時は立ち止まり、テープを探すときは周囲を広く見れば大丈夫です。
やがて若い唐松が鬱蒼と広がる斜面に出ます。背丈程の松を漕ぐと、どちらに行くか分からなくなります。ためらわずに戻ってもう一度確かめます。足元の踏み跡はしっかりしています。

やがて和名倉山に取り付きますと、分岐が2ヶ所あらわれます。間違いやすいところには道標が立てられていました。山頂は平で森の中ですから、入り口をしっかり確かめていくと冴えない山頂が…。ここ和名倉山は、ここに向かう行程そのものを楽しむ山だと思います。唐松の黄葉は素晴らしい雰囲気でした。

時間も早いので、のーんびりしていました。下山中も随所で足を止めて眺めて過ごしました。とくに東仙波から見た唐松と笹藪のコントラストは特に美しいです。
何度もコーヒーを入れてチョコレートを摘まんだりしました。
やっぱりのんびり歩くと気持ち良いですね。久しぶりの感覚です。

やがてテント場まで戻って来ました。
昨晩の露がまだたっぷりとテントの生地についています。バサバサと払って、それなりに少し乾かしましたが、ちゃんと乾くには相当時間がかかりそうです。
だいたいのところで収納しましたが、あとは自宅で干すことにします。
ここでも慌てることなくのんびり片付けのんびりコーヒー飲んでおやつを食べました。
そしてゆっくり林道を下って行きます。ここはもう登山道という感じはなく、まさに長い林道です。
1時間半ほどで登山口に戻って来ました。

車を停めさせていただいた民宿のおばちゃんに挨拶して荷物を放り込みます。
『お茶いれたったから、休んでいきなしぇ』
話相手が欲しかったのか話好きなのか、お茶が減るとすぐ継ぎ足すのでなかなか腰を上げられません(笑)。
将監小屋のご主人のことも話題に上がりました。
キノコ狩りの途中で滑って堕ちたようです。その後の管理はどうなるのでしょうか?の問いには、ご兄弟もいらっしゃるので、誰かがやらないともったいないだろう…と答えてくれました。
今後のことは未定のようです。
他の遭難者のことにも触れてくれましたが、やはり何人も眠っているようです。
終始独りで過ごし、色んなことを考えさせられる山でした。
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笠取山~唐松尾山~和名倉山

2015年10月21日 | Weblog
連休です。
大好きなこの季節に山に行くのは、とても楽しいです。
先週は飛龍山に登りましたが、今回は稜線繋がりの1つ奥の山に来ました。
日本二百名山の和名倉山に登りたかったのですが、今回やっとチャンスが巡って来ました。

2日間あるので、70リットルのテント担いで三ノ瀬から林道を歩き、中島川橋登山口より笠取山を目指します。唐松尾山を越えてさらに西御殿岩にもよりました。
つまり、和名倉山プラスアルファですね。
西御殿岩は展望素晴らしく、文字通り岩の峰で最高でした。ちょっとキツい登りをこなさなければならないので、エスケープする人が多いですが、ここは行った方がいいです。
この界隈、唐松が多い植生でおもに黄葉します。赤い色は素晴らしいけど、黄色もなかなかどうして素晴らしいです。

久しぶりに20kgを超えたザックはズッシリとこたえます。なので、のんびり行程の山行にしました。
山ノ神土から一旦高度を下げて、将監小屋でテントを張りました。
実はつい最近、小屋のご主人が滑落死してしまったのです。管理人を欠いた小屋は営業をしていません。
謹んでお悔やみ申し上げます。

日中はポカポカ陽気で風も穏やか。登山日和となりました。しかし、さすが標高1600mを越えるテント場は午後3時を過ぎて日が傾き始めると、うって変わってどんどん冷え込んで来ます。寒くなり手がかじかんできました。
今日は特別な出来事もなく、ゆっくりと山を楽しみました。
そういえば、山で焼きそば食べました。冷凍の焼きそばを買ってきて、フライパンにクッキングシートを敷くと、簡単にいただけました。焼きそば大好きな僕にとって、山焼きそばはとても嬉しいです。
コーヒーもいれたし、おしるこも持って来ました。
精神的に余裕がある山行は食事の味も良くなりますね。

今日は早めに床について、あすの和名倉山に備えたいと思います。
ではおやすみなさい。
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飛龍山

2015年10月14日 | Weblog
前回の南アルプスの疲れも癒えぬまま、今週の休みを迎えました。
その間の仕事量がかなり多かったので、少し腰が痛いです。

さて、富士山も初冠雪から一週間。日本アルプスも軒並み冬に向かってまっしぐらです。僕の高山病(行きたい病ですけど)も、少し穏やかになってきました。
かわりに、まったりゆっくり登りたくなりました。ずっと岩稜の足元が固いところを歩いていたので、優しい踏み心地の樹林帯にしようかな。
上空には寒気が入って山沿いの地方はあまり天気が良くなく、雪になるところもありそうです。
関東南部の山も東側はシアーラインができ(風がぶつかり合うところ)雲が出やすくにわか雨や雷雨の可能性もあるということで、西側が開けた山に行くことにしました。

このへんかな~と選んだのは、東京都最高峰の雲取山の西側『飛龍山』です。この山だけを目指して登る人は少なく、雲取山から瑞牆山の主脈稜線を歩くついでに立ち寄る山という感じです。逆にいえば、静か~な山歩きを楽しめるのかな?って。

道の駅『たばやま』に車を停めて車中泊。まだ薄暗いうちにスタートしました。だいぶ日が登るのが遅くなりましたね。
花の時期も好きだけど、僕はどうやら紅葉の時期が一番好きみたいです。山全体のコントラストが全然違うし、その山によって色の付き方がこれまた全然違う。乾いてきた空気も気持ち良いです。

さて飛龍山、特別おすすめの見どころはありません。強いて言えば前飛龍が気持ち良かったかな。山頂の岩の上に腰掛けて富士山を眺めたり、紅葉の進み具合を確認したりしてました。
あ、そうそう。ここはシャクナゲが多かったので開花の時期は楽しめそうです。

そして、何故かとても疲れてしまいました。登りはコースタイムぴったり、下りもコースタイムよりほんの気持ち速いぐらいと全然冴えません。なのにこの疲労感…。
弱くなったもんだ。
まったりゆっくり夏山のクールダウンのつもりで登ったはずなのに、かえって疲れを蓄積してしまったような感じです。
そのかわり、下山後の道の駅たばやまの温泉は、いつ入っても気持ちよく湯船で眠ってしまいそうでした。
そしてあれだけ歩いて200gしか減らなかった体重が、今日計ったら2kg落ちていて元に戻りました。なんででしょ??
夏のバーベキュー三昧で増えた脂身を元通りにすることができました。
なので、帰宅してから甘いものを思い切り食べました(笑)
あ~ おいし(^^)
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南アルプス その4

2015年10月11日 | Weblog
2日目の朝に話しは戻ります。
朝食は5時からなので、済み次第スタートします。あまりのんびりしている暇はありません。
2日目の1日で7峰登らなければなりません。山体の大きな南アルプスの山々はまるで天界へ続いているかのようです。
青い空と初冠雪の稜線は本当に素晴らしく、気分はMAXです。ですが、やはりツラい。今回の山行は急がないと決めていたのに、さらにペースが落ちていきます。焦る気持ちがないので、なおさら遅れ気味になります。
ほかの登山者が居なくなる山頂での時間を待っていたりしていました。独りの時間が欲しくなりました。
とぼとぼと一人で歩くのはとても気持ち良く、大きく深呼吸したり激しくあえいだり飾らない自分を惜しみなく出しながら進み続けて行きます。

やがて荒川三山最後の峰、前岳の山頂に着いて腰を降ろします。
あれ?こんなところに携帯電話が置きっぱなしだ。たぶん今すれ違った2人のどちらかでしょう。
一人はかなり急いで進んで行ったので、追いつかないと思います。もう一人はあっという間に中岳の山頂に登って降りてきました。
あ、外人さんだ。
速いです。追いつきません。
頑張って声が届くところまで近づいたところで『ヘーイ!○×△(ちょっとまって~と言ったつもり)』
振り返ってくれて上着を脱いでいます。やった追いついた。
話かけると日本語は『こんにちは』だけ。まったく通じません。なので英語っぽい言葉でなんとか会話。
チェコスロバキアから来たんだって言ってます。およそ1ヶ月間、日本の山々を楽しんでいる(そう聞こえた)のだそうです。日本の山はすごくいいと言ってくれました。
携帯電話を落とさなかったか?と聞いたつもりが首をひねるばかり。見せて『あなたの携帯電話ですか?(と聞いたつもり)』と聞いてみる。どうやら違うらしいです。最後にありがとうと言ってくれたので、内容は分かってくれたようです。
ならばもう一人の方だな…。
今から追っても追いつけないので、小屋に入ったら皆さんに声をかけてみよう…。

荒川小屋に着くと、数人の方々と一緒になりました。
ここで遅れ気味なのを小屋番さんに指摘されてしまった訳ですが。先着の方は昨晩お隣の寝床になった方でした。何か周りの人に尋ねています。
『携帯電話落としちゃったんだけど…』
は?思っていた方と違ったな。
『これですか?』と差し出すと、『あー良かった。それそれ』
僕も他人の携帯電話を長い時間持ち歩かなくて済みました。良かった。

そこから急な登り下りを繰り返し、800mの登り返しをこなして赤石岳に到着しました。
もう最後は死ぬかと思いました。
だって見るからにつらそうな山の大きさなんだもの。でも、登ってみると割とあっさりと山頂に着いてしまいました。
あとは小屋を目指して降りるだけ。
稜線をあとにする前にコーヒーを淹れて、持ってきたパウンドケーキを食べました。
う~ん、やっぱり美味しい。
遅れているのにコーヒー飲めるのは、これから得意な下りだからという安心感からでしょう。
ここで若いご夫婦と再び一緒になって小屋までの下りを楽しむことにしました。
でも、素直には下れませんでした。登り返しや極悪なトラバースが待っていたのです。『あーもう登りたくなーい』と言いながら頑張ります。
危ない区間を終えた富士見平で最後の休憩を取り、やがて赤石小屋に到着しました。
ヤレヤレ。一時間の遅れを取り戻すことが出来たのも一緒に下山できたご夫婦のおかげです。

そして、その3でお話しした出来事があり、やがて眠りに着こうとしましたが…
となりの寝床から獣声が…(笑)
すごい。すご過ぎます。
一時間頑張ったけど、もうだめ。
頭と足を皆さんと逆にしてなんとか夢の中へと落ちていけました。

翌日はバスの時間までに下山すれば良いのですが、バスを待ちながら旅の記録をしたかったので朝食が済んだら割と早めにスタートしました。
そして到着順で2番の整理券をいただきました。

いい山旅になって本当に良かったです。下山後に寄った温泉も最高でした。帰り道、東名高速で事故があったためまたもや長い運転を強いられたことを除けばね…。
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南アルプス その3

2015年10月10日 | Weblog
昨晩、千枚小屋に泊まった人達のほとんどが赤石小屋に入ります。
同じ顔ぶれが2日間も同じ釜の飯を食べ、同じ動きをすると話も弾みます。話すつもりが無くても話しかけられます(笑)。
あそこ良かったねーとか、いやキツかったとか、必然的にそういう話になります。
そして、いるはずの人がいないと『あの人どうした?』と心配するわけです。当然、今回のことだって登山者たちの心配ネタになっていたわけです。
僕は手前の小屋に泊まったと完全に思っていたので、さほど気にも止めませんでした。
ところが、このエリアでは無線で小屋同士でやりとりするので、様々な情報が入る仕組みになっています。
どうやら警告を無視(という訳ではないのでしょうが…)して、こちらに向かってしまった方がいるという情報が耳に入ってきました。暗くなったあの登山道は物凄く危険です。気温は氷点下なので、何かあって行動出来なくなると確実に生命の危険という事態になります。

夕食も終わり、その話がポツリと出ました。小屋自体は混雑しているにも関わらず、一角だけがあいている… つまりまだ到着出来ていない人がいるらしい。
夕食も完全に済んでほとんどの人が寝る体制になったときにあたりは騒然となりました。僕もすでに布団の中でした。
チラッと見ると、あっ!手前の小屋で泊まったとばかり思っていた方だ!
登山者の一人が言いました『今到着されたんですか?そういう登り方はなさらない方がよろしいかと思います』穏やかに的確にそこにいた全員の気持ちを述べてくれたように感じました。
『いや、皆さんに心配をかけてしまったことは申し訳ないけれど、私自身は全然焦ることもなく普通に歩いて来たのですよ』
…なにはともあれ、無事でよかったです。それぞれの立場から、言いたいことは多々あるでしょうし、様々な意見もあると思います。

今回の一件は記事にして良いかどうか迷いました。不特定多数の人が見る環境下でこのような記事はいかがなものかと。でも、自分自身に注意を促す意味でも、文章にしてもう一度おさらいしておきたかったのです。
遅れて到着された方も本当は心細かったと思います。実は僕も日没後30分間歩く羽目になった事があります。反省しなくてはいけないですね。
考えなおすいい機会になりました。

話を変えて気分を変えて、それ以外の出来事もお話ししましょう。
その4に続きます。
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南アルプス その2

2015年10月08日 | Weblog
翌朝、他人のゴソゴソ動く音でいつも起きます。小屋泊まりのときはいつもそうしてます。
起床は朝ご飯が5時なので、それに合わせるとだいたい4時過ぎですね。千枚小屋の食事はなかなかおいしいと評判でした。
僕には味噌汁の塩っけがたりないので、ずいぶんと薄く感じました。身体を動かしたあとなので、もう少し塩分とってもいいのかな?と思う反面、我が家の味噌汁の味付けが濃いのかな?とも思った瞬間でもありました。

昨晩、若いグループの声が大きく周りの皆さんもちょっと…てな感じだったと思います。でも、消灯は20時なのでいけなくはないと思いますが、ほぼ半数以上の人が寝る体制でしたからね。
昨日あまり寝てない僕も、ちょっとツラかったうちの一人です。
そんなことを考えているうちに、眠りの中へいざなわれて行きました。

2日目の行程は長いので、食事を済ませたらすぐにスタートしました。
まだ、日が登る前ですがうっすら見えているので、そのままヘッドランプ無しで行きます。
昨夜降った雪の状況は、登山道はほぼ大丈夫な範囲でした。ですが、吹き溜まるところや岩場の滑りやすいところはイヤな感じがします。
これから入る人はアイゼンを保険でお持ちになった方がよろしいかと思います。この山意外と危ないところが、多いと思います。

はて僕、南アルプスとだけ言っていましたが、ここまで読んで分かった人はよっぽど山登っている人ですね。
ここは『南アルプス深南部、荒川三山』です。百名山としては『悪沢岳』が対象になります。そして荒川三山を縦走して『赤石岳』まで足を延ばし、途中の赤石小屋にもう一泊して下山します。
標高差もかなりありますし、山から山への登り返しも何度も訪れます。

実は僕、もっと欲張りな計画を立てていて、聖岳手前の兎岳もピストンしてやろうかと考えましたが、やめて良かったです。
2日目の行程が計画より1時間もオーバーしてしまう場面がありました。
休憩と食事のために立ち寄った荒川小屋の小屋番さんに『この時間から赤石岳経由で赤石小屋までいくのは、できればやめて欲しいです』と。
確かに僕の計画では現在1時間遅れ、ちょっとのんびりし過ぎました。
というよりも、あまり調子が上がらないのです。
そこに、今朝3時に千枚小屋をスタートした年配の単独の方が現れました。あれ?僕らは2時間半も後に出たのに、今ここにいるのはマズくないかい?
お父さん、食事を頼んでいました。
だいぶゆっくりしていたので、小屋番さんの言いつけを守って、今日の行程を取りやめにするのだと思っていました。
その場にいたのは僕を含めて5人。うち3人は同じ行程なので、ペースを確認しながら頑張ります。もう一人の方はどちらの方向か分かりませんが、見る限り健脚そうに見えます。でも、人は見かけによらないとも言いますからね。
一番心配だった年配の方は、自分の登山スピードを自覚していらしたので、荒川小屋にとどまる… と信じていました。先行する僕が何度も振り返っても、姿形もまったく見えなかったので、お泊まりになられたと思い込みました。

目の前に広がるデカい山体は、赤石岳の山塊です。
このあたりから、神奈川からいらしてる若いご夫婦と一緒になりました。荒川小屋で先に行くのをこばまれたなかの2人です。
目的はおなじ、赤石岳登って17時前には宿泊地に到着することです。
3人で会話しながらだと、気が紛れて僕としてはめげずに済んで良かったです。
お二人には邪魔者だったと思いますが、助かりました。ありがとうございました。

さて、赤石岳から下るルートが険悪でここは暗くなったり、雨や雪だった場合通りたくないです。
ご夫婦のペースが、というよりも、奥さんの下山ペースが早く、1時間の遅れを取り戻し予定の時刻に到着することができました。

今夜の宿は赤石小屋です。
ここでも驚くことが待ち受けていました。

その3へ続きます。
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南アルプス

2015年10月06日 | Weblog
ティンカーベルのシルバーウィークは、みなさんのお休みが終わってほとぼりがさめた頃やってきます。
10月の第一火曜日から木曜日までと決めています。

8月のお盆過ぎから天気がすぐれず、山に1ヶ月も行けなかった僕は体重が3キロも増えてしまうという失態を犯しました。
なんせ、キャンプやバーベキューばかりで食べる事しかしてなかったような…。
よーし、連休は深い山に入って3日間とも山で過ごしてやる。そして体重を戻す(笑)。
その計画をずーっと前から考えていました。
あとは天気。
予報を見ると…およよ、天気もいいじゃん。これは行くしかないぞ。

いつものように仕事終わったら出ます。
今回は南アルプス南部なので静岡県ですね。静岡っていうと海のイメージが強いですが、南アルプス南部は静岡県です。獣臭ビンビンの深~い山。登山口まで高速道路降りてから3時間。ところがですよ、ナビゲーションに言われるままに林道を1時間半詰めていくと…つ、通行止めです。山の中ですから迂回路なんてありません。しばらく考えましたが、戻りました。
そうするしかないですよね。
携帯がつながるところまで降りて、静岡県の土木関係のホームページを確認すると、一つだけ方法がありました。
夜間通行止めの道路を詰めて、開通の時間を待って登山バスの駐車場に入る計画です。夜中の林道は運転も気を使います。落石ゴロゴロ、木の枝散乱、動物ビュンビュン、路肩ボロボロ…幽霊ひゅ~(笑)
そんな中をどんどん行きます。
ナビゲーションは通行止めだ!通行止めだ!とうるさくアナウンスします。それでも行きます。
通行止めの看板もいくつも出てきます。でもね、6時になれば通れるのですよ。
一番に並ぶつもりです。

ところが、どこまで行っても全然通行止めにならないぞ。停まるのも変ですからそのまま行きました。
ふふふ、何故か通れてしまいました。いや、僕がわるいんじゃないですよ(笑) 夜間通行止めなんでしょ?ロープ張るとか、ゲートつけるとか普通はしますよね?こんなの初めてです。

夜間通行止め区間を抜けた僕は駐車場に向けて走り続けます。いや、遠いですよ。結局、高速道路降りてからミスルートも含めて5時間走り続けました。空も白んできちゃって…。
家を出てからなんと8時間の運転でした。1時間寝てバスで登山口に入ります。バスで入るのはマイカー規制ってやつですね。山の環境と自然を守るためです。
駐車場に着いたのが5時過ぎでしたが、バスの時間は8時です。ちょっとでも寝れて良かったです。

山がデカいので、7時間登ってもまだ山頂に着いていません。今夜は途中の小屋に泊まります。
今夜はすごい寒波が入ると聞いていたので、雪になるかも…。と思ったら本当に降ってきちゃいました。うっすらですが、積もってます。
明日大丈夫かなぁ…

ちなみにザックにアイゼン(靴の裏に付ける滑り止めの歯ね)忍ばせてきたのは僕だけかもね。
悩んだけど結局持ってきました。
明日の朝には天気は回復して、晴れるはずです。また明日、何でもなければブログ打ち込みますね。

ちなみに画像は今夜の山小屋の夕食です(^ー^)
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山の神から手紙が来たよ

2015年10月05日 | Weblog
明日10月6日から3日間、お店はシルバーウィークを迎えます。
お客様方にはご迷惑をおかけ致しますが、よろしくお願い致します。

営業終了時間間際にポストを覗き込んだら、怪しい茶封筒が奇妙に膨らんで放り込まれていました。
なんじゃ?
なんか懸賞に当たったかな?
いや、最近なんにも応募してないな。
ふと目に入ってきた文字は『山の神より』… なぬー?
俺に山の神から手紙か!
その瞬間、ニヤケてしまいました。
こんなことする人、頭おかしい(笑) いや失礼、だいたい分かる。
開けてみると…
え?
ハッピーバースデー?
あれ?月山のバッチ?
僕が買えなかった唯一の山バッチ。
それとグレートトラバース日本2百名山一筆書きのマスコットキャラクターのてるてる坊主。
それからどこで手にいれたか分からない、怪しいコピー。
まさしく彼ですね(笑)。

彼は見ず知らずの僕の大切な落とし物を親切に送ってくれた人。
そこから付き合いが始まって、時々一緒に山に行くようになった仲です。ずいぶん彼と彼の仲間たちにはお世話になりました。
1人では行きにくい山も一緒に付き合ってくれて、楽しい思い出になりました。
広木さん(芸名)ありがとうございます。あなた、本当にいい人ね。
あの時あの山で、あれを落として良かったですよ(笑)
それから、大切なバッチコレクションの中からありがとうございました。
あとから『あげましたよねー』なんて脅迫しないでくださいよ(笑)。

僕も彼をみならわなくちゃ(^^)
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三連休のお知らせ

2015年10月05日 | Weblog
毎度ご利用下さいまして、ありがとうございます。
当店、明日10月6日(火曜日)から8日(木曜日)まで三連休致します。
ご不便をおかけ致しますが、よろしくお願い申し上げます。

なお、わたくし南アルプスの予定です(^ー^)
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